ふくい

商店街を徘徊するひと。お酒は手酌で。 仕事:発酵デパートメントの編集長、食のライター

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  • #酒場 記事まとめ

    • 472本

    酒場やお酒にまつわるオススメの記事をまとめていきます。ノンアルや、お酒の出てくるnote、酔った話などもたまに取り上げます。 note編集部 公式マガジンへの格上げを目指しています!編集メンバーも多く目利き揃いなので、ぜひフォローお願いします。

最近の記事

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僕らはタイムカプセルを埋めるように食べに出る

外食がよくないと言われはじめてから、もうすぐ1年が経つ。一切食べに出るのをやめた人、1人で誰ともしゃべらずに食べる人、地元の店にしか行かない人。自粛の方法はそれぞれだけど、多くの人が外食の頻度を減らし、会話をしながら食べるのをやめた。 私は酒場が好きだ。びっしりと貼られた短冊メニューに目をらんらんとさせ、大将やママの客さばきにしびれる。煮込みを食べながら、チューハイを流し込んで一息。料理や酒を楽しむのはもちろん、その場で行きあった人との会話も楽しい。お姉さんに髪色を褒められ

    • 【レシピ本大好き倶楽部レポート】レシピ本は写真集で読みもので旅行書だから

      ※2023年10月に開催した「レシピ本大好き倶楽部」の集いのレポート記事です。 レシピ本大好き仲間を探して2023年になって、レシピ本のについて口にすることが多くなった。 勤め先の発酵デパートメントで担当しているメルマガに「レシピ本はジョジョでいうスタンドのように料理家さんの力を借りられる書物だ」と書き、Twitterでは「レシピ本の料理を好き勝手作って食べあう会がしたい」と投稿した。 シズル感ある料理写真にうっとりし、レシピの文章にロマンを感じる。各国料理のレシピを見て

      • 梅、カレーチーズトースト、餃子、ホテルでマンゴスチン(6/1-7)

        6/1木 くもり 家に帰ってきたら、おととい買った梅が追熟していて、キッチン中にいい匂いが充満していた。 夫が忙しそうなので、晩ごはんはさっと食べられる焼きそば。お肉はモツ、味付けは宮崎県民に愛される戸村の焼肉のたれを使った。付け合わせはハリッサを和えたサラダ。 風呂で色々考えごとをして、日記を書くことに決めた。 6/3 土 くもりのち晴れ 午前中に発酵デパートメントでPodcastの出張収録のための機材テストへ。雨の予報だったけど止んで、むしむししてきた。無事、出張先

        • 「とりあえずビール」が楽園の入り口と思いもしなかった

          一杯目は絶対であってほしい 酒飲みの人生は選択の連続である。 飲みすぎると決断は曖昧になってしまうけど、酒場での一杯目は最難関の選択である。 仕事を終えて、家で飲むか、外で飲むか。 まっすぐ最寄駅へ向かうか、途中下車するか。 行ったことのない店にチャレンジして新規開拓するか、お気に入りのあの店に行くか。 あの店は空いているか、混んでいるか。 ビールか、酎ハイか、スパークリングワインか、日本酒か。 お通しはなにか、日替わりメニューはなにか、おつまみ一品目はなににするか。 あ

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        • 【レシピ本大好き倶楽部レポート】レシピ本は写真集で読みもので旅行書だから

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        • #酒場 記事まとめ
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          酒飲みは月見をしない

          「月が綺麗ですね」を私が言うなら「晩ごはんどうする?」だと思う。Twitterで見かけたとある講座のお題へ、そう勝手に答えてみたことがある。 酒を愛しているからだ。夜は自宅で食べるなら缶ビールを、酒場へ行くならグラスをぶつけ合いたい。晩ごはんを共にしたいと思った君ならば、酒との蜜月を過ごすひみつの酒場だって、愛してくれる。酒は幸せの入り口だと信じてやまない酒呑みのエゴが出て、あの酒場へ引っ張っていってしまう。 ・・・ 月島に東京三大煮込みの名店がある。酒飲みの諸先輩方な

          酒飲みは月見をしない

          喫茶店のばあちゃんが「夜が怖い」というから

          商店街を行き交う人を眺められ、さざ波のようにお客の話し声が響く。この街は老人が多く、お気に入りの喫茶店はいつ行っても“寄り合い”がひらかれている。寄せてはひいていく会話の中身は、ほとんどないと言っていい。「あそこの野菜が安い」だの、「いつも何曜日にくる〇〇さんは苦手」だの、だれも耳を傾けない自慢話から、ゴシップ、スーパーのお得情報まで。チラシの裏に書いて捨てたい話の大安売りだ。でも、たまに人生の格言めいたものが落ちていたりするから、ついつい盗み聞きしてしまう。 あるばあちゃ

          喫茶店のばあちゃんが「夜が怖い」というから

          上京3日前に髪を切ったら、10年間通う店ができた話

          上京する3日前に髪を切った。 そのあと頓挫した夢を語る気はないけれど、あの日が同じ美容室に通う決定打になったことは、誰かに聞いてほしい。 ・・・ 20歳になった冬、東京に行くことに決めた。学校にも行けなかったし、お金もないし、なんか親ともうまくいかないし、アルバイトばっかやりながら、田舎から脱出したかった。幸か不幸か夢はあったから、一生懸命貯めたお金でiPhone3GSを買って、ミクシィで知り合った頼りない伝手で働く口を見つけた。(若いってすごい) バイトやめて、家決め

          上京3日前に髪を切ったら、10年間通う店ができた話

          食べて飲んで、書いて。これまでのお仕事とご依頼について

          ※2024/11/5更新 こんにちは、初めまして。 ふくいです。 プロフィール、お仕事依頼のページを見ていただきありがとうございます。もし一緒にお仕事をしたいと思ってくれたなら、ぜひご連絡ください。 まずは簡単な自己紹介と経歴から。 自己紹介 ふくい(福井 晶) twitter→@fukufukufuku_00 1990年生まれ、兵庫県出身。 印刷会社のクリエイティブ部門で、ショッピングモールや百貨店のWebサイト制作、Webメディア立ち上げ、SNS運用を経験したのち

          食べて飲んで、書いて。これまでのお仕事とご依頼について

          いい酒場には相撲の番付表がある話

          私は酒場が好きです。とくに昭和を煮しめたような大衆酒場が好き。 関西のど田舎から上京して9年。憧れの東京にもまれて、擦り切れて疲れて、たどり着いたのが酒場だったから、酒場は私の命の恩人といってもいいかもしれない。 好きな街は、蒲田、門前仲町、月島、板橋、大山、中野、東中野、立川、大久保、大船、神楽坂、水道橋、秋葉原………。 東京の街は、大抵どの街にも酒場があります。 だからどの街もだいたい好き。 一生懸命歩けば、新興住宅地にもポツンと古ーいお店が立っている。 勇気が

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