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「勉強しなさい!」というべきか、それとも任せるべきなのか?

親御さんと話をしていると、

「勉強しなさい!と言わないとやらないんです。」

という内容の相談は、かなりの頻度で話題にあがります。

そのようなご家庭がある反面、

「えっ? 勉強しなさい!なんて1回も言われたことないです。」

なんて言いながら人生を生き生きと楽しんでいる人がいる。

このような現実を目の当たりにすると、

「『勉強しなさい!』という言葉がけはした方が良いのか問題」

が、浮上してきます。

そんな問題のヒントとなるような情報を発見しましたので、本記事においてシェアさせてください。

▼「勉強しなさい!」というべきなのかどうか

最初に前提を確認しておくと、ここから紹介する内容は、「学力」を主役として書いております。

「勉強しなさい!」という声かけが、「学力」に対してどのような影響を与えるのかというテーマですのであしからず。

さて、子どもの学力を気に欠けている親の一人として非常に興味深いのデータが、「#教育は遺伝に勝てるか?」に掲載されていました。

その研究は、小学校低学年における784組もの双生児家庭が参加して行われました。

その調査から「学力評定に統計的にかかわっている」と可能性が示されたのが次の4つの項目だったのです。

①読み聞かせをしたり読書の機会を与えてあげること
②親が子どもに「勉強しなさい」と言わないこと
③子どもをたたいたりつねったり、けったりしないこと
④子どもを自分の言いつけ通りに従わせること

こうやって4つを並べると、「おっ?」と思う項目だらけ。

全てを取り上げたいところですが、詳細は②だけにさせていただきます。

本記事のテーマである「子どもに『勉強しなさい!』と言った方がよいのか問題」は、どうやら「言わない方がよい!」に軍配が上がった模様。

ただ、早まってはいけません。

次章にて、さらに深ぼっていきましょう。

▼「勉強しなさい!」と言わなくてもよい理由

この結果だけを聞いて、「ふーん。じゃあ、今日から言うのは止めよ!」とするのはちょっとお待ちください。

著者の安藤寿康さんによると、「『勉強しなさい!』と言わない親の対応と勉強ができるという学力とのかかわりは、因果関係が逆である!」と分析しています。

要するに、

「勉強ができる子どもは、親から『勉強をしなさい!』と言われなくても勉強するので、言う必要がない」

という結果だというのです。

「なんだって!」と思いますよね。

ぼくも同じです。

「じゃあ、学力に自信がない子どもへの対応はどうしたらいいの?」という新たな問題に行きつくのですが、結論、

「『勉強しなさい!』と言った方がよい!」

となりそうです。

同調査で分かったこととして、

「学力に関して遺伝的に同程度であれば、『勉強しなさい!』と言われた方が成績がよくなる」

ということも分かったのです。

ざっくりまとめるとしたら、

「自分から進んで勉強する子どもに対しては見守っていていいが、なかなか自分から手をつけない子どもに関しては『勉強しなさい!』と促してあげることが効果的」

ということになってしまいます。

予想してはいましたが、何となく目を逸らしていた部分に現実を突きつけられたような気が…

次章では、ちょっとおまけ的な要素を付け足します。

▼「勉強しなさい!」という声かけは大切なんだけれど

ぼくも3人の子どもをもつ親の端くれなので、「勉強しなさい!」から行動に移ってもらうまでの難しさは分かります。

ただ、生きる道というのは「学力」だけではありません!

なんて書くと、「おいおい、話を逸らし始めたぞ…」と思われるでしょう。

しかし、子どもたちに「勉強しなさい!」と声をかけるためには、「なぜ、勉強する必要がるのか?」という部分としっかりと向き合ってクリアしておく必要があると思うのです。

というのも、人間の幸福度は「コントロール感」とか「内発的動機」に大きく左右されます。

だれしも「やらされている環境」では、幸せにはなれません。

「自分が好きだからやっている」という環境に身を置くことで毎日ハッピーに過ごすことができるのは言うまでもありませんよね。

だからこそ、子どもに説明する材料として、

「やりたいことが見つからないうちは、勉強というみんなが共通して頑張っていることで結果を残すことを考えておいたほうがよい」

と、教えてあげたらどうでしょう。

誰しも、目的地も分からないまま進み続けるのは苦痛でしかありませんからね。

そして、「自分さがし」を親子共に続ける中で「これだ!」というものが見つかったのであれば、それまで「勉強」に注いでいた時間とかお金というリソースを見つけた「やりたいこと」に移していけばいい。

そうやって親子間での共通認識ができたのなら「勉強しなさい!」という言葉の受け取り方も変わってくると思うのです。

理想半分の内容ではありますが、「勉強を強いる」という苦痛は、子どもだけでなく親にもしんどいものです。

ぜひとも、ダメもとで話し合ってみてくださいね。

▼まとめ

本記事では、「『勉強しなさい!』と言った方がよいのか?」という疑問に対する一つの答えを紹介しました。

ちなみに、勉強をちょっとでもやる気になったのであれば、結果も求めたくなりますよね。

この記事では、「勉強効率の上げ方」をテーマにしてまとめました👇

ぜひとも、子どもさんにシェアしてあげてくださいね!



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