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ネガティブ対ポジティブの戦い。

配られた来週の予定を見て、

「なんか授業少なくない?」

と、残念そうに呟いた子どもがいたことにこっそり嬉しい気持ちになったJUNです。

自分が小学生の頃は、休みは多い方がラッキーと思うタイプだったので、学校を楽しみにしてくれていることにむしろ「ありがとう。」を言いたいくらいです。

さて、本日はそんなポジティブ派とネガティブ派が戦ったらどうなるかという話です。もちろん、物騒な話ではありません。

人間関係づくりに関わってきますので、教師だけでなく親御さんも参考にしていただけたら幸いです。

▶より影響を与えるのはどっちか。

教師経験者であれば、絶対に遭遇するであろう、「グループ決め」。そして、きっと誰しもが一度は考えるであろう「引っ張り上げ作戦」。

「引っ張り上げ作戦」は、僕が今勝手に決めたのでピンとこないこと受け合いなのですが、

「配慮すべき子どものアドバイス役として、面倒見の良い子どもと同じグループにする。」

という作戦のことを指しています。

きっと、教師でなくとも、何かしらのリーダーとして活躍している皆様であれば、「自分の願いを託してグループを編成する。」ということはありますよね。

僕の場合、高学年であれば、その願い心の内にしまっておくのではなく、直接具体的に伝えることもあります。

「○○さんが、『算数が分かんない。』って悩んでたからちょっとアドバイスしてもらっていいかな?」

というような感じです。

教師の作戦としては、「算数ネガティブ派」に対して「算数ポジティブ派」が力を発揮し、共に理解度を深める「WinWin方法」なのですが、なかなかそのようなきれいな感じで終わらないのが現実世界です。

一口に「ネガティブ」と言っても中には、「超」がつくほどの生粋のネガティブオーラを放つ子どもが存在します。そして、次々とポジティブ派を粉砕してしまうのです。

当然、そのような想定外の事態が起こったときは、速やかな方向転換を。ボスである担任の出番となります。

何が言いたいかというと、頼りになる「ポジティブ派」だからといって、

「何でもかんでも任せてはいけないよ!」

ということです。

「子ども同士の教え合い。」は、学習効果を格段に上げることも事実です。しかし、充実した「教え合い」を実現するために配慮すべきは、

「教える側(ポジティブ派)に、しっかりとしたフィードバックがあるかどうか。」

を意識しないといけません。

「自分が教えたことで、友達ができるようになった!」
「自分なりに教えたら、『分かりやすい!』って喜んでくれた!」

と言った、プラスのフィードバックを受けられるような関係性が築くことができているのかを把握して任せないと、何よりも大切なポジティブ派のモチベーションまで犠牲にしてしまう危険性があるのです。

▶「超」ポジティブさんも存在する!

これまで、多くの子どもたちに関わり、多くの子どもたちの関係性を見守ってきた僕が自信をもって言うことができるのは、

「超ポジティブさんが存在する!」

ということです。

先ほど紹介した、どんなポジティブもなぎ倒す「超ネガティブさん」に対抗できるような実力の持ち主です!

「超ポジティブさん」は、どんなに時間がかかっても、どんなに目に見える成果があがらなても最後まで粘り強く寄り添ってくれる素晴らしい人格者です。

自分の課題は早々に仕上げ、友達に対して献身的にアドバイスをします。たとえ、一時間の授業の中で数行しか進まないペースでも、

「○○さんは、自分のペースで進めたらいいよ。」

と、言いつつ寄り添い続けます。

集中力が途切れると、

「ほら、ここまでできたんだからもう少し。ここまでやったら休憩しよう。」

と、具体的に目標を立てながら書くことを促し続け、ついに完成にまで至ることができたのです!!

成果物を一緒に提出しにきたとき、アドバイスされていた子どもが、

「先生、○○さんのおかげでら良い文章ができたよ!」

と紹介してくれたのです!!

やはり、学習に対して多少ネガティブな考えをもっていたとしても、「できるようになりたい!という気持ちが根底にあるのだな。」と大変勉強させていただきました! その言葉は、僕にとってもポジティブさんにとって最高の報酬となったのです!

▶まとめ。

本記事では、「最後までやり抜いたという経験が、ポジティブ派への第一歩。」という内容をまとめました。

過去に何度も書いていますが、人間関係は「人生の充実度」を左右します。学校は、もちろん学習をする場所ですが、人間関係づくりを学ぶ場でもあります。

「気の合う仲間がいる。」ということは素晴らしいことですが、同時に「自分と違った考え方の人もいる。」ことを学び、そして「いろんな人がいるからおもしろい!」と感じることができれば最高だなあと思います!!

そのために、まずは子どもに関わる大人から「多様性の素晴らしさ!」を伝え続けていきましょう!!



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