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【勉強法】内発的動機づけが万能でない理由。
内発的動機づけの鬼、JUNです!!
そもそも、僕がGLSを立ち上げるきっかけになった問題意識も、「子どもたちにもっと自分を表現できる場があったらいいのに。」という気持ちでした。
もちろん、「子育てに向かっている親御さんの力になりたい!」という目的もありましたが、日々子どもたちと接している一人の大人として、「この世界が窮屈に感じな。」なんていったら格好つけすぎですが、そんな感じ。
本日は、そんな話題。
そんな問題意識を抱えて悶々としていた僕の人生を大きく動かしてくれたのは、いくつかの素晴らしい本との出会いでした。その中で出会ったキーワードの1つとして、
「内発的動機づけ。」
というものがあります。
僕自身、過去記事でも何度も取り上げました。今回の記事では、僕が好きな言葉ランキングで確実に3位以内に入る「内発的動機づけ」を若干穿った視点で攻めていこうと思いますので、ぜひとも読んでいただき、お子様の支援に取り入れていただけたらと思います!
▶「内発的動機づけ」とは。
そもそもの話。人間の動機には、「内発的」と「外発的」があります。
ざっくり説明すると、
「自分から『やりたい!』と感じて行動するものは、内発的動機づけであり、他者から言われてやり始めるものが、外発的動機付づけ。」
ということにしましょう。
子どもたちの世界観で言うと、
「『ゲームをクリアする方法が知りたいと思って調べ始めた。』というのは、内発的であり、『そんなことより勉強しなさい!』と言われて勉強に向かうのは、外発的である。」
と言えますね。
そして、僕たち教師はこの「内発的動機づけ」を子どもたちに抱いてほしくて、授業づくりを工夫してきたのです。
例えば、授業の初めに「びっくり」する情報や、映像、または実験などを行い、「なんで!」という問題意識を喚起し、「じゃあ、調べてみようか!」なんて誘っていく。
こんな涙ぐましい努力をして、子どもを「学びの世界」へ誘えるよう試行錯誤していたのですが、そんな僕たちの努力に「待った!!」をかける情報を発見してしまったので、次の章で書きますね。
▶「内発的動機づけ」の真実。
さて、覚悟は良いでしょうか。
間違ってはいけないので、先に言っておきますよ。これから出てくる情報は、「内発的動機づけ」を否定するものではなく、「内発的動機づけさえあれば良い。」という捉えに「けち」をつけるだけです。あくまでも、「内発的動機づけは大切だ!」ということには変わりませんのであしからず。
では、発表します。2011年に発表されたこんな研究があるのです。
「中学生を対象に行われた、内発的動機づけと学業成績の関係を調べた研究によると、内発的動機づけは、学業成績の高さを予測できなかった。」
というのです。
追い打ちをかけるようですが、このような研究も。
「1985年から2009年までの20の論文を分析してみると、内発的動機づけと学業成績の関係は、確かに『正』の関係ではあるが、弱い関係しかなかった。」
とも発表されているのです。「#内発的動機づけと自律的動機づけ」
まさか! 信じていたものが・・・。
いや、諦めるのはまだ早いです。きっと、「内発的動機づけは大切!」と知っていた方も、それを引き出す難しさを感じていたのではないでしょうか。そうなのです。実は、「内発的動機づけ」は、万能ではないのです。その理由を次章に書きますね。
▶「内発的動機づけ」の難しさ。
さて、かなり深堀りしてきましたね。
ここで重要なのは、僕たちの「内発的動機づけ」の捉え方です。僕のように短絡的かつ楽観的に考えると、
「内発的動機づけさえ引き出せばOK!」
と、考えがちになってしまいます。
しかし、その捉えは違っています。前段で「内発的動機づけを引き出す教師の試行錯誤。」について書きました。
例えば、子どもたちへの「びっくり」を提供すること。情報や、映像、体験など、ありとあらゆる手段を使って子どもたちの興味・関心を引こうとしてきました。しかしここに問題が。何かというと、
「びっくり!は、長続きしない。」
ということなのです。
当たり前ですが、「学び」は継続していきます。例え、授業の最初で「内発的動機づけ」がされたとしても、次回の授業はどうでしょう。その次は? もうお分かりですよね。
繰り返しになりますが、「学び」は一回こっきりで終了ではないのです。だからこそ、本当に難しいのは、
「内発的動機の継続。」
なのです!!
また、僕たちが見直さないといけないのは、何だか悪者のようになってしまった「外発的動機づけ」に対してもです。例えば、
「『勉強しなさい!』という周囲の大人の言動を『悪』と捉えてはいけない!!」
のです!!
なぜか。もしかすると、「勉強しなさい!」と「外発的動機づけ」がきっかけとなり、少し勉強を始めたら、
「あれっ? これってどうなっているんだろう。おもしろっ!」
といって、途中から「内発的動機づけ」に変化するパターンもあるのです!
大切なことは、
「『内発的動機』が、ずっと続くわけではないし、『外発的動機づけ』でスタートした学習もいつの間にか「内発的動機」となるときもある。」
ということなのです。だからこそ、僕たち大人は、子どもに対して様々な方法での「学び」を保証してあげる必要があるのです。
▶まとめ。
本記事では、「『内発』とか『外発』とか決めてかかっちゃだめ!」という内容をまとめました。
書きながら、「むずっ!」と、ますます自分の首をしめるような記事を書いているなと思ったのですが、要は、
「子ども一人ひとりに寄り添い、どこでぐっと引き付けるか(内発的動機づけを刺激するか)が大事。」
ということなのかなぁと思っています。
もちろん、自分から「やってみたい!」と思って活動できるのは、理想です。しかし、僕らの人生も、「やりたいことをやるからちょっと我慢してやりたくないことを頑張る。」ということもありますよね。
そんな粘り強さも必要であると、支援者が理解して接してあげることも大切なのでしょう!
まずは、自分から! 「内発的動機づけ」の鬼と化し、人生を楽しみましょう!!
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