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対人トラブルはなぜ起こるのか?(2/2)

前回は「意思」ついて書きましたが、実際には意思の有無に関係なく起きるトラブルもたくさんあります。

この職業に就いてそろそろ1年が経ちますが、人間関係の問題のほとんどが今日ここに書くことー「信頼」ーに帰結する話なんじゃないかと思います。

自分やお客様の鑑定を見ても本当に一目瞭然で、ご相談をいただくときは一貫してこの「信頼」が不足しているときです。そんな時に、様々なトラブルやわだかまりが人と人の間で表面化しているのだと感じています。

(▼前回の記事はこちら)

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東洋哲学思想の1つ-五行説-には、心の仕組みを説く「五常」という考え方があります。この五常の教えにもあるのですが、社会で円滑に生きていくために必要な心は「信」−「信頼」の心-です。

五常の話をしたいわけではないので、ここではなるべくシンプルに伝えたいこと、皆さんと共有したいことを書きたいと思います。

※「信」という言葉、正確には「信頼」だけではなく、信用、受容とこれを意味する言葉はいくつかあるのですが、人間関係においては最もしっくり来る言葉として「信頼」を採用しています。
※「五常」について詳しく知りたいという方はこちらの記事をお読みください。>> 心の成長の仕組み「五常」とは

この「信頼」の感覚、五行では「土」の性質を意味するのですが、これはよく「大地」を例に説かれます。

私たちの足下、大地が突然に崩れ去るような事を想像したことがある人はどれぐらいいるのでしょうか。

それほどに、大地がくずれてそこに立ったり歩けなくなることを疑いもしないのは、そこに「信」があるからです。

大地が転じて

「この世界で生きていくために必要な土台となるもの」

これが「信頼」です。

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いま自分がいる場所、自分の状態、周りにいる人たち、すべてに互いに「信頼」の心があると豊かな社会生活を営むこと、営み始めることができます。

他方、とくに人間関係などの問題を抱えている人は、(少なくとも一時的に)「信頼」が著しく不足しています。

そしてこれに反して過剰なものが「自分を守ろうとする心」です。

そこに「信頼」がないと、人間は"自分が傷つくまい"と人や何かを疑い、よくないことが起きても、人やコトのせいにしたりします。そして、自分が傷つかないようにと、自分のストーリーで(独りよがりに)相手や状況をコントロールしようとします。

人の心は元来とても素直なので、自分がこんな状態だと相手側も「自分を守ろうとする心」が強くなり、お互いがお互いの思惑とストーリーでその場をコントロールしようとすることが起きます。

これがトラブル、とくに大きな揉め事に発展するような物事が発生している時の特徴です。

この状況から脱するには、自分からまず相手を信頼することが必要になります。もしもそれがすぐには難しければ、「なぜそれができないのか?」を自分に問いかけるところから始めます。そうすると今の状況がより明らかになり、自分も相手も客観視することで冷静な判断ができるようになります。冷静な判断ができるようになると、自分への信頼・信用につながるので、そこからまた相手を信頼し直してみます。

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冒頭にも書いた通り、「信頼」はこの世界で生きるために必ず必要になる、いわば"土台"のようなものです。人間関係に疲れた時、何かトラブルが起きそうな予兆がある時、

ーそこに「信頼」はあるか?

ご自身にこれを問いかける事をおすすめしたいです。

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これまで対人トラブルを切り口に書きましたが、私自身はとくに息子(2歳)との関係でこの「信頼」という言葉に学ぶことが多くあります。整然と書いていますが「知るとできるは違う」というやつで、そんな奮闘記はまた次回かどこかで、笑える?エピソードとしてご紹介したいと思います。


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