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早朝の小さな冒険

ぼんやりと光を灯す街灯
こんな時間でも人が入っている牛丼屋
店員さんがあくびしているコンビニ
明るい街にとけこんで普段は気づかなかった少し目線の上にある塾の看板

あと5時間もすれば営業開始するのかと、まだ真っ暗なパン屋を横目に、
絶対に車は来ないけど、律儀に信号を待ちました。
これはマイルール。

まだまだ街は眠っているけれど、これから始まる1日へのわくわく感と、
こんな景色見る人なんてそうそういないよなあというなんとなくの優越感。

電車から見える外の街は、真っ暗で、夜と見分けがつきません。
まだ眠いのもあって、終電に乗ってるのかなと一瞬勘違いするくらい。

いつも人が溢れるほどいる駅のホームも、今はまばら。
みんなまだベッドの中なんだなあって、
目的地までの電車の中でぼんやり考えていました。
電車の中で寝てしまいたかったけど、
せっかくのこの時間、この景色、見逃してたまるもんかと、
眠気をぐっと我慢する。あくびは止まらないけど。

わたしはいつもと違う景色を見ているけれど、
こんな時間でも電車の発車音はいつもと変わらないし、
駅のアナウンスもいつも通りのことを言っている。
わたしにとっては特別でも、
他の人から見れば普通なんだなあって思いました。
誕生日みたいに。

曇っていたので、
期待していたマジックアワーを見ることはできませんでした。
残念。

でもこれでもかというほど早起きして、
いつもの街を普段と違う視点から眺めることができたのは、
つまらない日常を抜け出せる小さな冒険でした。

今度はマジックアワーを見たい。

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