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6.引き寄せのウルトラマンは、またいきなりやってきた。バブバブ。



こんにちわ。
あなたは、どうして今のあなたになったの?
よくそう聞かれます。そんなきっかけから、このnoteを書き始めました。

2011年に、都内はずれで1人で雑貨カフェを細々とひっそりとオープンしたsaki&pekoと申します。
名前はわたしの中の2人、ふたつですが1人です。

そんなわたしの店や自分のまわりの出来事を綴ってまいります。少しあやしくふしぎな世界も入りますが、よろしくです。


  
2017年春3月
 

「11月に銀座で個展」
があたまをぐるぐるする。
脳内でバトルが繰り広げられる。
 

とはいえ、個展としての作品を作ること、準備には半年以上はかかる。
いや、もろもろ考えたら最低一年。
ギャラリーを借りる場合、そのくらいの時間で借りるわけだ。
おまけにわたしは、細々ながらもカフェをし、教室などもしていたのだ。

レトロで素敵でオシャレで、由緒ある人気のあるギャラリーだもの。たぶん空いていない。
一年以上前にきめなくちゃ。

春に決めて秋なんて無理は承知していた。
 

とりあえずギャラリーに行き、オーナーに聞くだけ聞いてみた。

オーナーとか、しかも銀座ギャラリーのオーナーとか!!?
大人とか(自分もいい大人)権力者とか実力者とか、わたしは常にめちゃくちゃ怖かった、、。
足が震えた。

当たり前を知らないわたし。
わたしごときが、初個展にこんな素敵なギャラリーでやるなんて、、、。と思う。
自己肯定感低し。
自信なさすぎ。
いつまで経っても変わらないわたし。

「11月くらいとか、空いてない、、、てすよねえ、、、」
わたしは、冷や汗をかきながら、おそるおそる聞いてみた。 

「今年はもういっぱいですよ」

と言われた。
ガックシ。
当然か。当たり前よ。


「で、ですよねえ、、、」

ギャラリーが半年後なんて空いているわけがないでしょ。
人気の場所なら一年は普通。

それだけの作品を作るのも無理はある。
最初から無理だったんだ。
だいたい、ここはグループ展が普通な場所。

仕方ない、来年か、、、。


うつむきがちのわたしを、オーナーさんがずっと見つめていた。
き、気まずい、、、。
そしてしばらく沈黙のあとに言った。
 

「あ、じつはね、先月キャンセルが出たのよ」

え?キャンセル?
 

「そう、いきなりのキャンセルで、この日が空いたの」
オーナーは、カレンダーをわたしに見せた。
「日程は4日間だけで短くなっちゃうんだけど、祝日の入るいい日程なのよー」

ええー!?

1週間がレンタル当たり前ギャラリーのはずが、わたしの希望の4日間!!

カレンダーを見ると、なんと希望していた11月!
しかも祝日入るすごい日程!!

うわぁー!

奇跡!!
ウルトラマンが来たのだ!
ありがとう、ウルトラマン!
 

いやでも。
と冷静に考える。

(ほんとに借りるの?いいの?できるの?)

しかしながら、こんな素晴らしいギャラリーを半年後の希望日程で借りられるなんて奇跡なのだ。

「キャンセルの連絡が来たから、そろそろHPにぼしの記事をアップしようと思っていたのよ。たぶん日程がいいから、すぐ予約入ちゃうと思うわ」


うわぁ、、、。これ、
あの関西人の管理会社ぢゃあないかー!
あの時も、、、、。

追い詰められないと行動しないわたしには、これがやってくる。これが必要なのだ。
この究極な時に返事をしなくてはならない状況かもはや当たり前なんだ。
 

「では予約をお願いします!」

あー言っちゃったよ、、。
奴がまた、言っちゃった。

赤字でもなんでも、ウルトラマンが来たのだからやらなくちゃでしょうが!

いや、今回は、ウルトラの母と父も引率している、、、感じ?

オーナーはビルの中にギャラリーを2つ持っていた。
小さなギャラリーと、倍のひろいギャラリー。
広いギャラリーは素敵でわたしは好きだったけど。
広すぎた。

わたしには小さなギャラリーが最適だと思っていた。
わたしのは小さな作品ばかりだし、それなら製作も間に合うし、埋められるから。

しかし、オーナーは言った。
「大きな方を使いなさいな」

えー?!
そりゃ、嬉しい!
嬉しいけど、、、。

この広いギャラリーに作品埋められるのー?
いやーむりだよー!

すかすかの個展なんて恥ずかしすぎる!
みすぼらしいし、もったいない!
だいいち、広い場所では、グループ展しかみたことがなかったんです。
そこで個展をしているかたは、大きなバックや雑貨など、規模が大きい方ばかり、、、なのよー!!

で、結局広いギャラリーになりました、、、。
oh.no!

 
 
 そんなこんなで、
わたしの「銀座で個展」の話は決まったのでした。いや、決まってしまった、、、。

あー今考えてもドキドキするわ。
ではまたね。

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