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私が取材ライターになるまでの話【取材の仕事は、ここが難しい!】

「取材の仕事って、どんなものなの?」

Webの世界からライティングをはじめた方は、取材の仕事をやったことがない方が多いかと思います。でも「いつかは、取材をやってみたいかも」と考えている方もいらっしゃるのでは?

私自身も、23歳でライターをやりはじめたときはWebライティングオンリーで、取材は行っていませんでした。でも、ライターとして成長したい、もっと活躍したいと考えたときに思い浮かんだことは「取材ライターになること」。私の周りにいるフリーライターの方々が、バリバリと取材の仕事をこなしていたのです。

私もインタビューの現場に行ったり、プロの方にお伺いした一次情報をお借りして、より素晴らしい記事を書いてみたい。そんな風に思うようになってから、取材のスキルを身につけたい、経験を積みたいと思うようになっていました。

そんな私が30代を迎えて「本格的に取材のお仕事をやるため」に、どんなことをしたか? これからライターのお仕事をやっていきたい方に向けて、私の体験談をお話ししますね。


(1)私が「取材ライター」になるためにやったこと

まずは、私が取材ライターになりたいと思ってから取った行動を挙げてみます。とくに私がやったことは「仕事を獲得すること(クライアントさんを見つけること)」、「取材のスキルを磨くこと」の2点です。

・取材ライティングができる職場に転職した(でも、せっかく転職したのに取材ができなかった。これが前職を辞めて、フリーランスになったきっかけのひとつでもあります)

・まわりの人に「取材の仕事がやりたいんです」と言い続けた

・取材の仕事をやっている友人に、紹介してほしいと頼んだ(これは効果がありました。仕事が来すぎて断るくらいに)

・自分から頼み込んで、取材ライターさんに同行して見学をさせてもらった(百聞は一見にしかず。交通費は自分持ちで、研修というかたちで取材現場に同席させていただきました)

・取材同行をした先で、タイムキーパーを率先してやった(取材の流れを見て覚えることが目的。お話を聞くこともかなり勉強になります)

・取材ライターの先輩や後輩に会って、ひたすら「どんな取材をやっていますか?」と聞いて教えてもらった(取材の流れや、どんなクライアントさんがいるのかを知るため)

・SNSで「取材同行やアシスタントをやりました!」と近況報告を投稿した(取材をやっていることを、知り合いに認知してもらうため。私はフェイスブックでお仕事報告をしています)

・「取材を依頼したい」というクライアントさんに、どんな仕事内容なのか聞くためにオフィスまで直接伺って会いに行った

・一眼レフカメラを買い、写真の勉強をはじめた

こんなにいろいろ書いてしまうと「取材ライターって大変じゃん!」って思っちゃいますかね?

(2)私がスクールに行かなかった理由

私は「取材ライターの学校に行くお金の余裕がなかった」ので、なんとか自分なりに行動することを選びました。でも、時間はかかってしまいました。実績にできるお仕事をお受けするまでは、7ヶ月くらいかかっています。

私がやったことは、ムダではないと思うけれど、遠回りな道だったかと思います。最短・未経験で取材ライターになりたいならば、有料のスクールが現実的ですね(私はスクールのまわし者ではありませんよ!笑)。

なぜなら、お金を払うことで、私がやってきた「取材の現場で求められるスキル」を身につけ、仕事の紹介も受けられる。講師とのパイプ、受講者同士のつながりも得られると思います(モチベーションもみんな同じだと思うし、コネ作りも大事)。

(3)取材ライターに向いている人とは?【フリーの場合】

企業インタビューや出版系の取材であれば、平日昼間に時間があいていないと、取材の仕事はできません。私は前に「取材のチャンスがあったのに、8月のお盆で帰省しないといけないからできなかった」ということもありました。

いつでもどこにでもすぐに行ける、フットワークの軽い人ほど、取材ライターは向いています。私のように主婦で日々忙しい方は、ご家族ともよく相談したり、工夫して時間を作る必要があるかなと思います。

それと、取材の仕事は「取材が発生するときにライターに声がかかる」ので、毎月決まった収入にはなりにくい。だから他の仕事もやっているのだけれども、その仕事が忙しいと「せっかく取材の依頼があっても、取材日に動けない」というジレンマにも悩まされました。

取材とは別で、収入のあてになりそうな仕事を持っていると、生活していくにも不安は小さくなるのかなと思っています(この辺りの考え方は人それぞれですね)。

(4)どうすれば取材ライターになれるのか?

取材案件をやっているクライアントさんは、複数名のライターを抱えていることが多いと思うので、なんとかして取材ライターチームに入り込むことが仕事を獲得する方法になると思います。

でも、そのためには「ライティングのスキル」「実績を示すポートフォリオ」も必要。能力だけに限らず、クライアントとの相性(気に入ってもらえるかどうか)も大事です。私はポートフォリオがなくて、仕事につながらなかったご縁もあったので、1案件目のハードルを超えることの難しさも痛感しました。

あとは、メディア系の取材ならば「カメラ必須」もよく見ます。実際、私も面接や打ち合わせで「カメラは使えますか?」と何度も聞かれました。そのときに「すみません、できません」と言うのが悔しくて、今やっと一眼レフを買って写真の撮り方も勉強するようになりました。

(5)取材の仕事をやってみて、思ったこと

「取材の仕事って実際どうなの?」というところも気になりますよね! 私の感じていることを書いてみたいと思います。

・取材日の調整が難しい、仕事がなかなか受けられないことも(クライアントさんによりますが、この日に取材に行ってほしいと言われても、予定が入っていて行けないことが多くあります)

・取材をすると、時間があっという間(だいたい足りない)

・インタビュー中に、話が脱線する(タイムキーパーが欲しいところ。自分ひとりのときは、時計を見ながら質問もするので、切り込んだ話にグイッといくための瞬発力と集中力が必要、器用になりたい)

・「あ、これ聞かなきゃ」と思ったときに、相手の話を遮って質問するのが難しい(遠慮したら自分に負ける)

・その場で相手の言っていることを瞬時に理解することも難しい(だから、事前の下調べや準備が絶対に必要)

・インタビューが終わったあとに「もっと良い質問ができたんじゃないか」と大反省会もする(場合によっては、修正が入ったり追加質問もできるけれどね)

私が思うに、インタビューの仕事は「お話を聞くこと」がゴールではありません。ライターなので最終目的地は「記事を仕上げること」にあります。

どんな読者に、何を伝えたいか。どのような気持ちになってほしいか。テーマやインタビューの目的によっても、質問する内容は変わってくると思うので、このあたりはまだまだ私も研究していきたいと考えています。

(6)【まとめ】インタビューの仕事は「やり始め」が難しい!

以前にライターの先輩から「インタビューは慣れだよ」と言われたことがあるのですが、そもそも慣れる前に、仕事を見つけて引き受けること自体が難しいと私は思っています。

取材ライターはクラウドソーシングなどでも案件数がかなり少ないですよね? アルバイト募集なども稀で、どちらかというと、メディアや制作会社に常駐する正社員ライターや、フリーランスで経験豊富なインタビューライターが仕事を持っている印象です。

でも、経験が少なくとも「やる気」があれば、仕事をまかせていただけるクライアントさんもいます。それは険しい道かもしれないけれど、できないことはない。あとは勉強し続ける「ひたむきさ」も必要ですよ。


ということで、今回の更新はここまで。

皆さんは「取材のお仕事」について、どんな印象やお悩みを持っていますか? よかったら聞かせていただけると嬉しいです◎



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私が実際に、取材ライターとして取材依頼を行って、オンライン取材&記事作成したコンテンツです。企業の代表、社団法人代表、大学教授・医師の方にインタビューさせていただいた記事ですので、ぜひご覧ください。


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