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心理学を勉強したとわかると「見透かされそうで怖い」と言われることがありますが、そんなこと、とてもとても。超能力者ではありませんので。

ただ、自分自身への理解が進んだ、とは言えます。
これも全てわかったわけではなく、まだ未知の面があるかもしれません。
「ジョハリの窓」でいう”未知の窓”ですね。

ジョハリの窓(Johari window)

ジョハリさんが提唱したのかと思いきや、ジョセフさんとハリーさん(Joseph Luft & Harry Ingham, 1955)なのです。試験のひっかけ問題になりそうですね。

人の心を4つに分けて、自分が知っている/知らない、他人が知っている/知らないという窓に例えたのが下の図です。

ジョハリ1

開いた窓」(Public / Open)は自分も他人も知っています。
こんな状況になって、元気かなとメールした人からの返信がことごとく
「映画も芝居もダメだから、どうしているかと思ってたよ」
だったのですが、映画もお芝居も好きな私は、他人も自分も知っているのでここです。

気づかない窓」(Blind)は、自分は知らないけれど他人は知っています。
あなた、こういう面もあるわよ、なんて言われてハッとするところですね。

秘密の窓」(Private / Hidden)は、自分は知っていて他人は知らない(他人に隠している)領域です。敢えて言うまでもないけれど……ということもあるかもしれません。

未知の窓」(Unknown)は自分も他人も知らない無意識の領域で、抑圧された感情だったり、隠された才能だったりという場合もあります。

自己理解を深めて、自分について他者に正しく理解してもらって、対人関係をより良くするには、開いた窓を大きくします。
では、どうすれば良いでしょうか?

ジョハリ2

他人が知っていて自分が知らない領域、気づかない窓を広げるには、他人のフィードバックを受けます。

こんな面があるわよ、と他人に言われたら「そうか、そういう風に見えているのか」と受け入れる──自分では違うと思っていても、何人かに言われたらさすがに「そうかな?」と思えるかもしれませんね。

「私ってこうなの」と自己開示すると、秘密の窓が開いた窓になります。
もちろん、お墓まで持って行こうという秘密まで晒す必要は無いと思いますが……。

自己開示については、大学で先生が例を話してくれたのが、実に鮮やかでした。
「小学生の頃にこういう事があって(実際はもっと詳しくですよ)それで子供ながらに失敗したと思って、もうそういう時に口出しするまいと決めたの。はい、これが自己開示ね」

返報性の法則(原理)というものがありまして、自己開示をすると、相手も自己開示をしてくれます。お返しをしたい、という心理ですね。
お互いの開いた窓が広がり、よりコミュニケーションが深くなるというわけです。

性格心理学

〇〇占いのように、いくつかの型に当てはめようとするのは、実は古くからありました。いくつかのパターンに分けることで、人間を理解しようとしたのかもしれませんね。

学生時代のアルバイト先の社員によく似た人が、新卒で入った会社にいました。見た目だけでなく、口調から考え方までよく似ていました。その頃から、やはり何か”型”はありそうだと漠然と感じていました。

性格心理学は面白かったです。自分の考えや行動の傾向の、良い面も悪い面もわかりました。
「だって私は△△型だから仕方ないよね」と、ある型に当てはめて納得するのではなく、「△△型はこういう傾向があるから気を付けなくては」と、対人関係で問題を起こしそうな面に気づいて直せれば良いですね。
そういう意味で、己を知るのは大事だと思いました。

状態を知る

産業カウンセラー受験のため、仕事をしつつ大学に在学していた頃、長時間労働をしていた時期がありました。その頃に勉強していたのが『ストレスとこころの健康』。
「そうそう、今の状態よ、これ」と思う反面、このまま続けていたら身体か心を壊すな、とも思いました。
この教科では100点を取りました。苦笑するしかないです。

毎日午前2時、3時まで仕事をして、一旦帰宅して仮眠してまた9時には出社。完全に「過剰適応」の状態ですね。辛い、きつい、眠いなどの感覚もなく、機械的に出勤していました。能率も落ちていました。それがわかっていたので、この会社は身体を壊す前に退職せざるを得ませんでした。
己の身体の状態を知ることも大事です。

離職票を自己都合退職で出されても、この残業時間だったら”やむを得ない退職”扱いになるな、という事を調べてから退職届を出しました。
案の定、離職票は自己都合退職にされたので、勤務表やら給与明細やら診断書やら用意した上で、ハローワークに申し立てをして、無事に待期期間7日間の後に雇用保険の基本手当を受給でき、国民健康保険も安くなりました。
己の置かれた環境を理解し、できるだけの事をするのも大事でした。

自己理解→他者を理解

自分を理解できたら他人も理解できると思うのです。
が、自分が描いた理想像と違うのか、今の自分をなかなか受け入れられない人もいます。カウンセリングでいう、自己一致していない状態です。

でも、理想像があるのは羨ましいなとも思います。ゴールがハッキリしていますもの。
そして、今の自分の状態を認識すれば、次は「どうやって理想像に近づくか」を考えれば良いわけです。そのためにも、己を知るのは大事ですね。

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