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久しぶりに映画館で邦画を観ました。
映画館のサイトで知ってはいたのと、公開に先駆けて中江裕司監督や料理の土井善晴さんが普段聴くラジオに出演された時のお話で、これは観たいと思ったのでした。

まだ雪深い信州の立春から始まり、二十四節気に沿って進んでいきます。
作家のツトム(沢田研二)はここで畑から収穫した野菜や、山で採った山菜を料理して暮らしています。時おり訪ねてくるのが、担当編集者でもあり恋人でもある真知子(松たか子)、なかなか豪快な食べっぷりです。

冬の初めに漬けたであろう白菜漬けは、味を変化させながら立春の頃になくなりますが、少し経てば雪解けでまた美味しいものが収穫できます。芽吹きの時期に芹を見つけ、タラの芽をポキッと折り取り……なんて豊かな生活なのだろうと思いました。もちろん自然が相手ですから、厳しいこともあるでしょうけれど。

人間には色々な事が起きても、また雪の季節がやってきます。
私の日々ってこんなんで良いのだろうか、などと思ってしまいました。

沢田研二さんがキャスティングされたのは
「恋人が歳の離れた松たか子なんだから、色気のある人じゃないとダメ」
という理由だそうです。確かに、ただのオッサンでは物足りないです。

単なる料理監修はやりませんよ、と言ったらしい土井善晴さんは
「訪ねてきた恋人に点てるお茶なんだから(用意されていた茶碗ではなく)この茶碗の方がいいんちゃう?」
と、場面に応じたアドバイスもされたそうで、これがそのお茶碗かという場面がありました。

少しチャカポコしたテーマソングで始まるものの、BGMはほとんどありません。野菜をサクッと切る音、料理を頬張って味わう様子、木々のざわめき、風の音など、思う存分楽しめます。
私が一番気に入ったのは、亀の足音。とても癒されました。

沢田研二さんが歌うエンディングが沁みました。
一日一日を大切に生きよう、そんな風に思い直した映画でした。

この映画を観たいと思った一つは、シネスイッチ銀座で上映していること。
シネスイッチ1という地下の劇場の2階席が大好きなのです。最前列のP列はもちろん、前列と椅子半分位ずらした配置ですので、2列目Q列の通路側(Q-7)も見やすくて好きです。

そして、レディースデーを始めたと言われているシネスイッチ銀座。950円なのも助かります。コ口ナ前に手売りだった頃は6日前が発売開始だったので、6日前から好きな席をゲットしたものです。

ご家族から頼まれたらしい男性が、仕事の後に寄って
「金曜日の〇時の回のXXを女性2枚で」
と、私のではありませんという口調で買っていくのもまたほのぼのでした。

↓↓手描きの説明が掲示されているのも好き↓↓

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