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「なんちゃって保活」の実態。

こんにちは。
異動して、育休に入る人の業務を引き継ぐため、新しい知識を3ヵ月で詰め込んで業務を一人で行えるように頑張ったのに「1年半後に復職したら、私また同じ業務をやりたいです♪」と笑顔で言われたHANAです。


私はかつて専業主婦だったので、当時雇用保険にも入っていませんでした。離婚を機に働くことになったので、生後半年の三女を保育園に預け、フルタイムの仕事を開始しました。

育休という制度を使ったこともなく、給付金など全く知らず。保活の知識だけ持っていました。

当時、いろいろ見聞きしていた保活。

子どもが多くて家計が大変な家。近くに親戚がいない人。キャリアのため出来る限り早く復帰したいパワフル女性。

いろんな人がいました。

ところが、大企業に入って見た光景のぬるさに驚愕。

格差というか、実態と今のサポート体制のミスマッチに声を失いました。


「1年後の保活に落ちないといけない。」

最初聞いた時、「は?」と思いました。
何を言ってるんだ?と。

内容を聞いているうち、ようやく理解が出来ました。

雇用保険の給付金。
収入の50%~70%が支給されるのですが、その期間を延ばすためなのです。

雇用保険 育休手当
 ①1歳になる前日まで支給
 ②保活に落ちた場合 1歳6か月になる前日まで支給
 ③保活に再度落ちた場合 2歳になる前日まで支給

1歳で給付を打ち切られないよう、半年、1年伸ばしたい。

そのため、どうやって保活に落ちるか。


私が保活をした時、区役所の担当者から聞いたことがあります。

「待機児童0人というのは、実はからくりがあるんです。1か所でも保育園入所の案内をすれば、拒否されたとしても、待機ではなくなったとカウントされるんです。」

つまり、Aさんに保育園1を案内したとします。上の子は保育園5に通っているので、2か所へ送り向かえ出来ない。そのため、Aさんは保育園1を辞退しました。(これも実際のママ友のケースです。)このケースも、待機ではなくなったということになるのです。

当時、ママ友の間では憤慨していましたが、今回の内容を聞いて「なるほど」と、内情を理解しました。正直、この数字、意味をなしていないんです。

さらには、大きな問題を抱えていることがわかります。

保育所を本当に利用しなければならない、本当に利用したい人が誰なのかよくわからなくなっている点です。

保活ではポイント制が知られています。
近くに子育てを助けてくれる親戚がいない、生活が困窮しているなどが加算ポイント。

「保活落ちたい層」でも親戚が周りにいない人はいるわけで。

旦那さんの給与もあり、2年給付を受けたい層と、キャリアのため早く復帰したいと願うバリバリ層。

そこにポイント差などありません。


この記事を書きながら、誤解してほしくないのは「保活落ちたい層」の批判ではないということです。私も専業主婦として2人育てました。幼稚園に入園するまで、ずっと子ども達の傍にいました。「こどもの傍にいたい」という母親の想いは知っています。

問題なのは、層の切り分けが出来ていない点です。

「優先すべき人がいた場合、譲りますか?」

そんな一言を、役所で聞いてもいいのではないかと思ったくらいです。



実力社会のアメリカとは違い、育休制度は日本の方が断然恵まれた環境にあります。まったく違う文化なので、日本が参考にされる制度へと発展することを願っています。

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