燃えるような刃文 山鳥毛
2020年1月に山鳥毛里帰りプロジェクトの目標金額が達成され、晴れて長船に里帰りが決まった山鳥毛(さんちょうもう / やまとりげ)。
私は山鳥毛里帰りプロジェクトの一環として、2019年10月8日〜14日備前長船刀剣博物館で山鳥毛が展示された時に見に行きました。
展示期間中は長船駅から無料の送迎バスが出ています。私はお昼過ぎ頃に到着して、少し並んでからの対面となりました。
福岡一文字派の傑作
反りのある優美な姿。刃長が長い。
山鳥毛の刃文は鳥の羽毛が並んでいる様子や山が燃える風景に例えられ、名前の由来ともされています。
一文字派は華やかな丁子乱れの刃文を特徴としていますが、それにしても凄い迫力。
本当に炎のように見えます。
初めて見たときはその刃文の激しさに驚きましたが、その衝撃のまま一目惚れしてしまう格好良さ!
ハバキの近くにおそらく実戦で出来たもと思われる誉傷があります。
茎は生ぶですが無銘です。一文字は無銘が多いらしい。
上杉家御手選三十五腰
山鳥毛は上杉家の御家名物としてほとんど世に出ることなく伝来しました。
米沢上杉家2代目当主 上杉景勝のお気に入りの名刀をまとめた『上杉家御手選三十五腰』にも名前が載っていたそうです。
『上杉家御手選三十五腰』は資料が残っていないためどの刀が該当するのか不明ですが、他にも姫鶴一文字、小豆長光、五虎退などの名品が選ばれていたとされています。
昭和になって上杉家から岡野氏に譲渡され近年まで個人蔵でしたが、この度クラウドファンティングで資金を集め瀬戸内市が購入しました。
購入金額の5億円までは結構ギリギリだったのですが、2019年の年末に刀剣乱舞に山鳥毛が実装されてあっという間に目標額を達成し、現在8億以上の寄付が集まっています。すごいぜ刀剣乱舞。
私も少しだけ協力させていただきました。
山鳥毛の歴史に関われたと思うと嬉しいです!
今後も岡山などで展示があるそうなので、また会いに行きたいと思います。
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