見出し画像

Feedbackが人材育成にとって大切な理由

濵桜コンサルティングの松田史子です。
 
前回、元GAPの仲間が運営している施設に
遊びに行った話をお伝えしましたが
 
広い施設をくまなく歩き回って細やかに
スタッフに声をかけている彼女の姿を見て
当時もあんな風に、フィードバック
していたなあと懐かしくなりました。
 
フィードバックは
GAPで最初に学ぶスキルであり、
誰もが毎日頻繁に行うものでしたが
 
フィードバックが日常的に行われている
組織はまだまだ少ないようです。
 
今回はそんな
フィードバックに関するお話です。
  

フィードバックへの誤解


皆さんはフィードバックと聞いて
何をイメージされますか?
 
「上司から部下への評価の(単なる)伝達」
 
フィードバックと聞くと、
こうしたイメージが
頭をよぎるのではないでしょうか。
 
「形式的」
「一方的」
「上司の気分次第」
「一貫性がない」
 
このようなイメージを持っている方も
いるでしょう。
 
でも、それは本来の
フィードバックの姿ではありません。
 
フィードバックとは、
「ネガティブな評価」
を伝えることが目的ではありません。
 
「ポジティブな結果」
を生むことを目的とした、
具体的な観察や助言を含んだ
メッセージの伝達です。
 
誰しも、自分一人で成長するには
限界があります。
 
フィードバックによって
他者の視座を得ることで
自分では気づけない点に気づき、
成長の機会を得ることができるのです。

フィードバックは「栄養」を与える行為


フィードバック(Feedback)の語源には
諸説ありますが、私は、
「Feed」の語源は「Food」という説が
気に入っています。
 
 Foodは食べ物、つまり「栄養」です。
Feedbackは「Food」を「back」する、
誰かの成長のために栄養を与える、
または栄養を貰う行為という意味に
なります。
 
 受け取る側にとって、Foodの中には、
苦いものや、口に合わないものも
あるかもしれません。
 
 それでも、ちゃんと食べて、
しっかり栄養をとることで、
大きくなれるということです。
 
 フィードバックの目的は、
相手の成長のための栄養を
与えることですから、

 フィードバックをする時はただ、
自分の言いたいことを言うのでなく、
「その人にとっての栄養になること」
を伝える必要があります。
 
 よく甘口、辛口という言い方が
されますが、フィードバックには、
甘口も辛口もありません。
 
 相手の成長のために、
そこにある事実を伝えるだけです。
 
何を始めるのか(Start)
何を止めるのか(Stop)
何を続けるのか(Continue)
 
 「上司がフィードバックをくれない」
という職場の声をよく聴きます。
 
フィードバック不足ということは、
その職場のメンバーは、
栄養不足ということです。
 
栄養不足では、体力もなく成長半ばで、
十分なパフォーマンスを
発揮できないことでしょう。
 
そうなる前に、上司の皆さんは、
しっかり手を打たなければいけません。

フィードバックの難しさ

 
とはいえ、「フィードバックは難しい」
という声を聴くのもまた事実です。
 
これは、フィードバックについて、
学ぶ機会がないことに起因していると
思われます。
 
冒頭の、誤ったイメージのように
フィードバックの意味を
正しく理解していない人が多く
 
そういった人は、
誰かから自分の仕事や行動に対する
フィードバックされることを
嫌がる傾向があります。
 
これは、
「良く思われたい」という気持ちや、
「他人に迷惑をかけているかもしれない」
という自責の念、
 
そして、
「失敗をすることが許されない」
という教育が根付いているからです。
 
多くの人にとって、フィードバックは、
怒られているという感覚に近いのかも
しれません。
 
そのため、効果的なフィードバックを
職場全体で実践していくためには
まず、マインドセットが必要です。

場づくりをして実践する

 
フィードバックは、叱ったり、
注意しているのではなく、
成長のために行われている

 
この共通認識を持つだけで
フィードバックへの苦手意識や
否定的な印象が変わり、
伝えやすく、受け取りやすい
場が生まれます。
 
場づくりができたら、実践です。

ちなみに、冒頭の、
仲間の施設のスタッフですが

フィードバックをもらうたびに
ハッとした表情で、動きが変わり
離れた場所からでも
変化の様子が見て取れました。

これがフィードバックの効果です。 

では具体的に、どのように、
フィードバックを実践していくのか
については、次回から
お伝えしていきたいと思います。








 


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?