3:同じことを何度も言う・質問をする、認知症の方(家族)への対応 コツ2つ。 その1
こんにちは。
介護や認知症の悩み相談の
Haluhaave(ハルハーヴェ) MISAです
介護や家事、はたまた認知症の対応で大変な女性の力になれば、
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同じことを何度も言う・質問をする、認知症の方(家族)への対応 コツ
・・結論から言いますと、
その1
・毎回、初めて聞くかのように対応する
その2
・相手の気持ちを尊重し何について不安に思っているか想像する
代表的なコツは上記かと思います。
今回は、コツ1をお伝えしたいと思います
【 コツ1 毎回初めてのように対応する 】 ⇨物忘れがあって不安でいっぱいの方に、安心感を持ってもらうことが目的です。
さて、日常でこんな場面ありませんか?
お母さん:「ねえ聞いて、お隣の○○さん、引っ越すんだって!」
あなた:「・・・今日、それ聞くの5回目!(イラっ)」
お母さん:「えっ、そうなの? 初めていったわよ!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
お母さん:「ヘルパーさんが来るのは明日よね?」
あなた:「そうよ! さっきも言ったじゃない!(怒)」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
何度も同じことを言われたり聞かれて、うんざりしたりイライラしたり。
つい怒ってしまって、罪悪感にかられ辛いなあ・・・。
そんな風に思っってしまうこと、あると思うんです。
私も、高齢者施設へ異動になった当初、この「何度も」という場面に、
かなり戸惑いましたね。
仕事なので怒ったりはもちろんしませんけれど、適切な対応になってなかったんでしょうね。
相手の方をイライラさせてしまうことがありました。
わざとじゃない、病気だ、ってわかっていても、
「何度も」というのは気持ちがザワっとしたり、イラッとしてしまいますよね。
そして相手が「家族」の場合、いっそう冷静になれずイラッとするんですね。
また?!と思ってしまうんです。
私は病院・高齢者施設で働いていましたので、同僚は、みんな医療福祉の専門家です。
その中で認知症の家族がいる人もいたんですが、
「仕事だったら冷静に対応できるけど、家族だとどうしても腹がたつ!」
と、口を揃えて言ってました。
私も子供が幼かった頃、何度も同じ質問されるという場面がしょっちゅうありましたけど、「もうしつこい!」「勘弁して!」と言っちゃってましたね(苦笑)
認知症の症状について知識のある専門職でも、イラッとして怒ってしまうものなので、あなたがイラッとしても自分を責めないでくださいね。
ただ、そのまま苛立ちを相手にぶつけてしまうというのは、おすすめできません。
苛立ちが相手につたわり、悪循環をうんでしまう場合があるからなんですね。
認知症で物忘れがある人は、
怒られたことは忘れても、なんか嫌だったなあ、気分悪い思いしたなあ、
という「マイナスの感情」は消えずに、どんどんたまっていってしまうと言われています。
何もかも忘れるわけではありません。良くも悪くも、「沸いた感情」というのは忘れず、なんだったらしっかりしていた頃より、強く脳に残っていくそうです。
ご本人は、毎回初めて言う・聞いているつもりなのに、口をひらけばなぜだか怒られる。
この状況が続くと、あなたならどんな気持ちになりますか?
ちょっと想像してみてください。
・・・・・・・・・・・・・・・・
どうでしたか?
「辛いなあ」「悲しいなあ」とか「なんで怒られるの!」というような気持ちになりませんか?
嫌な気持ち、「マイナス」感情がわくのが当然かと思います。
このような「マイナス」感情は、病気を悪化させる原因になりえます。
マイナス感情が積み重なり、情緒不安定につながるようです。
怒りっぽくなったり、怒られたくないので塞ぎこんだり、と人それぞれですが、「何度も言う・聞く」というのがひどくなる可能性が出てきます。
そうなるとますます周囲がイライラし、ご本人へのあたりがキツくなりますね。そして「マイナス」感情がさらに積み重なり、不安が大きくなる。
まさに悪循環になってしまいます。
そうならないように、「マイナス」の感情をうまない工夫(コツ)として、
毎回 初めて聞くように対応することが良いと言われているんですね。
怒られずに話を聞いてもらったご本人は、「しっかり自分の話をきいてもらえた。よかった〜。」と安心感を持つことができます。
その結果、よかったという「プラス」の感情が残ります。
このようなやりとりで安心できる体験が増えると、ご本人が穏やかになっていきますね。言葉や行動が落ち着いてくるということに繋がっていきます。
そうすると周囲がイライラしたりヤキモキする場面が減るという、良い循環が生まれます。
この好循環のポイントは、
「周囲が認識を変える」、ということになります。
つまりスタートは周囲を含めたあなたということですね。
「何度も言わないで!」と、直接本人に言っても止められませんし、
変えられませんよね。
つい言ってしまってだんだん険悪になるというパターンを変えたいのであれば、あなたの認識や行動を変えてみて欲しいなと思います。
イラッとしても一呼吸おいて、「そうなの?へえー!」と初めてのように相槌をうってみてください。
初めて聞いたように装うのは、自分が「嘘つき」のように感じるかもしれません。
「初めてを演じる」必要があるので、恥ずかしい気分になる人もいるかもしれませんね。
そこはぜひ考え方を変えてみてください。
”嘘をつくのではなく、相手の世界に合わせてあげる必要がある。
そのためには演技が必要”
というふうに考えていただけたらと思います。
そうは言っても初めは難しいかもしれませんね。
慣れてくると俳優モードへの切り替えはうまくできるようになると思います。
私も初めは自分の演技に白々しいなと感じたり、嘘をつく悪い人になった気分になりましたが、「演じてこのかたが安心するなら」と、思ってやっていくうちにできるようになりました。
怒ってしまって、罪悪感で辛い思いをするよりも良いと思いませんか?
毎回、演じるには気持ちの余裕が必要かもしれませんが、道具も何もいりませんし、
いつでもすぐにでも始められます。
できる範囲で試してみてはいかがでしょうか。
コツ2 の
「相手の気持ちを尊重し何について不安に思っているか想像する」は
次回お伝えしたいと思います。
こちらも知っていただくと、対応に幅がでてくると思います。
認知症の方も、支える方も、楽しく豊かな生活ができることを願って・・・。
※ 追記
うまく行かなくても、落ち込んだりご自身を責めたりはしないでくださいね。(わかっていても怒ってしまう、というのも実はあるあるです。)
日々充分頑張っておられますので、そんな必要はないとわたしは思います。
責めたって良いことはありませんから、
「頑張ってるわ私!」と、ぜひご自身を褒めてあげて欲しいと思います。
今日はこの辺で
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