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「書を捨てよ、町へ出よう」

 私は寺山修司という人を同時代で追うことがまったくできなかった世代だし、そのことを特に残念だと思ってもいない。「書を捨てよ、町へ出よう」もエッセイ?評論?のタイトルとして知っているだけだ。ネットで検索すると同名映画の監督もしているらしい。興味はあるが、「ちょっといまさら手をつける気にもならないなあ」というところ。

数十年ぶりにプロ野球を観た

 ご縁があってチケットをゲットしたので、カミさんを誘って神宮球場でプロ野球の交流戦を観戦してきた。内野の最前列という素晴らしい席で、目の前で行われる投球練習ではキャッチャーミットがボールを捉える音が「ズバン!ズバン!」とド迫力である。

 熱くもなく寒くもない気候でもあり、平日ナイターのスタジアムは6割程度のお客さんの入りだ。みなさん、応援の手拍子リズムをしっかり把握されていて、にわか観戦者には見るもの、聞くものがすべて珍しい。

娯楽としてトータルに楽しませてくれる


 人気マスコットのつば九郎が出てくるだけではない。ボンボン?を持った両チームのチアガールさんたちは、試合前だけでなく随時登場して、パフォーマンスをしてくれる。

  観客席にやってくるビールタンクを背負ったお姉さんたちはどなたもビックリするほど美形で、おじさんおばさんたちがもちかける雑談にも愛想よく答えている。これもサービスのうちなのだろう。断酒生活3年半で初めて「ああ、断酒をしていなかったらよかったなあ」と思う。

 ゲームはホームランも多数飛び出す接戦だった。表裏で9回を戦うという野球のゲームは長すぎず短すぎず、実にちょうどいい設定になっているものだと改めて感じる。これが7回まででは食い足りないし、延長戦でもないのに10回以上あっては、いささかダレるのではないか。

反省点

 
 残念だったのはスタジアムの食事。どの売店も長蛇の列で、やっとの思いで買った弁当はお値段の割にかなり残念なものだったのである。まあ、このうえ「美味しいものまで食べたいな」などと期待するのは欲張りというものなのかもしれない。「路上で売っていた餃子でも買っておけばよかったねえ」とカミさんと反省しきりである。

もっと町に出てみるか


 先月の「シン・ウルトラマン」も面白かったし、プロ野球観戦も楽しかった。いつの間にか自分で世界を狭くして“本の蟲”になりかけていたことに気づかされた。コロナ禍だけが理由でもないだろう。

  「書を捨てよ、町へ出よう」の精神を忘れないこと。そのうえで、読書の時間をどれだけ捻出できるか、それが問題だ。
(22/6/2)

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