【全力で】頑張りすぎるな、逃げるが勝ちだ【逃げろ】
※注:こちらのnoteは、現在進行形で自律神経の調子が悪い私が、何故そうなってしまったのかについてフィクション一切無しで書いています。「最近調子が悪い。何かおかしいかもしれない」と思う人だけでなく、「メンタルなんて自分は絶対関係ない」と思う人にもぜひ心に留めておいてほしい話です。家族がなるかもしれないし。って言うか、自分の不調に気づいてないだけかもしれないし。それでは始めます。
「あれ…?おかしいな…」
会社のパソコン画面を見ていたら、何の脈絡もなく、涙が湧き出てくる。
急に夫や子どもに怒り出したと思ったら、罪悪感で泣き出すこともしばしば。
(しかもそれがいつもは笑ってやり過ごすような、些細なことが引き金になる。)
あとはいきなり動悸がしたり、呼吸が浅くなったり、脈拍数がいつもより多めだったり。
あんなに寝つきが良くて寝起きも良い体質だったのに、なかなか寝つけなくて朝もずるずると起きれない。
そういえば、原因不明のまぶたの発疹も、ずーっと寛解しない。
これはあれだ。
数ヶ月前に、夫がなったあれだ。
私はどうやら、自律神経をおかしくしてしまったらしい。
プロローグ:夫の不調
「耳が聞こえづらい。何だか脈拍数も多いみたい。手汗もすごい。」
まだ私が下の娘の育休中だった今年の2月に、夫がつぶやいた。
夫はとあるベンチャー企業で忙しく働いていた。
でも彼が社員1号として入社した時、忙しくてもやりがいを感じながら楽しく仕事をしていたと思う。
やがてそのベンチャーは2期目に入り、社員も増えた頃から、歯車が少しずつ狂い始めたようだった。(夫の話について、詳細は割愛する)
夫の心身はもう限界を迎えてしまったのだ、とすぐにわかった。
私の職場にも、責任感が強くて仕事ができる体育会系の人(元剣道部)がいるのだけど、彼は突発性難聴を患い、今も片耳の聞こえが悪い。
その人のことが、頭をよぎった。
「すぐに休んだ方がいいよ、何が何でも。耳が聞こえなくなったら、もう取り返しがつかないよ。早く病院に行って!」
夫も責任感が強くて体育会系(元テニス部)だから、休むことを知らない。
語気を強めに(何ならキレ気味で)伝えたことを、今でも覚えてる。
とにかく逃げろ、全力で!
そこからは早かった。
夫は社長に事情を話し、社長はすぐに休むよう言ってくれた。
面談の最中、涙が止まらなかった…と夫は言っていた。
大の大人がだよ?異常事態だ、どう考えても。
そのまま結局、夫は会社に戻ることはなかった。
円満に退職することになり、フリーランスとして独立した。
ゆくゆくは独立したいと言ってはいたけど、まだ先だねと話していた矢先のことだった。収入の見通しも立ってない。
だけど、しのごの言ってられない、と私は思った。
それが、今年3月頃のこと。
2ヶ月後の5月から、私は職場へ復帰する予定だった。
「時短で復帰するつもりだったけど、フルタイムにするよ。まずは体と心を休めながら、専業主夫になってさ。少しずつ仕事を増やしていけばいいと思うよ。」
と、私は心の底から感じていたことを、夫に伝えた。夫の健康に勝るものはない。
そうやって、夫は全力で逃げ切ったのだ。
そして私は一家の大黒柱として、会社にフルタイムで復帰した。
まだ頑張れる、そう思ってた
今思えば、不調の予兆は何回も訪れていた。(フチョーのヨチョー。オヤジギャグが増えるのもメンタルと何か関係あるのか?)
5月に職場へ復帰した私はまず、多大なる違和感を感じまくったのだ。
「あれ?ここって、私の居場所なのかな?」
そんな気持ちを感じながらも、騙し騙し仕事をした。
育休中に個人でワークショップをしたり、これまでと違う人脈が広がったりしていた私は、会社を見る目が変わってしまったようだった。
この違和感は少しずつだけど確実に、私を蝕んでいった。
大企業の動きの鈍さや事なかれ主義で危機感も全くない体質が、違和感でしか無かった。
そして、わが家の家計はと言うと。ギリギリマイナス。
私の勤める会社も、専業主婦の奥様を養う旦那さんはたくさんいたけれど、そういえばみんな残業をしていた。
(私はフルタイムだけど残業は全くしていない。)
「金は天下の回りもの」と言わんばかりのどんぶり勘定である私に比べて、わが家の財務大臣である夫は、不安を抱えていた。
何の当ても無いまま、まさに”逃げるように”フリーランスとして独立してしまったわけだから、仕方ない。
と、頭で理屈はわかっていても、早く収入を増やしたいと思う夫の焦りや不安をひしひしと感じた。
そして、私の母の不調が追い討ちをかける。更年期障害からの、うつ病を発症しているようだった。
仕事の違和感、夫の不安、実母のうつ症状…その上、子どももまだまだ手がかかるお年頃(4歳と1歳)。
「これはちょっとしんどいな…まぁでも今までも何とかなったし、まだ頑張れるでしょ。」
いつの日かの夜、布団の中で頭をよぎった「しんどい」という気持ち。
あれが一番の黄色信号だったのかもな、と今になって思う。
これまで身体も心も、これでもかって追い詰めても全然壊したことがなかったから、自分は強いと自負していた。20代の頃は、合わない上司に指示された提案書を寝ずに朝4時まで作って出社したことだってあった。それでもピンピンしていたんだもん。
(そういった繊細さが無いことを、ずいぶん図太い人間だと自虐的にすら思っていた。)
だからあらゆるサインを見逃して、とうとうヤバイところまで来てしまったんだ。
とにかく逃げろ、全力で!パート2
「一刻も早く、会社を休んだ方がいいよ。大丈夫、治るから。俺を見てみなよ。」
夫が私に言う。
デジャブか?これは何ヶ月か前に聞いたことのある話だ。
先週末、急いで上司に相談し、年内は早めにお休みをいただくことを取り付ける。
(私はウルっと来たけど、泣き出しはしなかった。なんとか。)
結果、連休明けの昨日が、年内の最終出勤日となった。
急遽リモートワークにさせてもらったものの、パソコン画面を見た瞬間に、涙が滴り落ちた。
周りの人の迷惑になるのが、ただただ申し訳なくて不安だった。
それでも業務はつつがなく引き継いでもらい、「年明けに元気な姿を見せてね。待ってるよ」と声を掛けてもらった。
周りの方の優しさにちょっとだけ、私の心は息を吹き返した。
時を同じくして夫も、収入アップの見通しが立ち、だいぶ落ち着きつつあった。自律神経のバランスも良い状態を保ち、すっかり健康体だ。
「まずは温泉と岩盤浴で、全身をリラックスさせる。鍼灸治療もいいね。運動も欠かさないで。プールがおススメ。肩と首回りに力が入って固くなるから、ほぐす運動がいいんだよ。」
経験者(夫)は饒舌に語る。
そういえば当時、急に坊主にして(バリカンで私が刈った)、岩盤浴やプール、鍼灸治療に通いながら家でも坐禅してた人がいたなぁ。
専門家が家にいてよかった。
頑張りすぎるな、逃げるが勝ちだ
上司に相談したのが先週末で、連休を挟み、仕事を引き継いだのが昨日の午後。
私は「ヤバイ」と気づいた瞬間から、全力で仕事から逃げ出し、温泉と岩盤浴で汗を流し、鍼灸治療に駆け込んだ。
そして今朝はこうしてnoteが書けるようになるまで、落ち着きつつある。
なんと、原因不明だったまぶたの発疹も嘘のように治った。
(とは言え油断はせずに、今日は会社の産業医へお世話になる。プールにも行こうかな。)
多分私はまだ、軽傷だったんだと思う。
巷には、もっとしんどくて死にたくなってしまってからやっと逃げ出した人や、逃げ切れなかった人も…いる。
だって綺麗事じゃなく、お金は生きていくために必要だ。簡単に逃げられるもんじゃない。
だけど、でも。
大事な大事なたった一度の人生を、台無しにしてまでやるべきことじゃない。
頑張りすぎて自分を追い詰めて、しんどくなったら、なりふり構わず逃げ出していいと私は思う。
心の形は目に見えないけれど、きっと私の心はボコボコに凹んでた。
ある程度の歪みは、休んで治療すれば治る。
だけど、治らない状態まで追い込んでしまっては、もう遅い。
ボコボコな心と一生、付き合っていかないといけない。
だから、頑張りすぎないで。逃げるが勝ちだ。
私もしばらくは、仕事のことは一切忘れて、全力で逃げ続けようと思う。
そして私みたいに、自律神経のバランスを崩し掛けている予兆がある人は、マジで全力で逃げてほしい。
「まだ頑張れる」
って言い聞かせてる時点で、もうヤバイところまで来ているから。
もう一度言うよ、逃げるが勝ちだから!!本当に!!今すぐ逃げて!!あーーー!!!←もはやホラー
・・・以上、現在絶賛逃走中の私が、現場からお伝えしました。
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