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自分を整えるということ

何年か前に、死にそうになるくらいの大失恋をした。

そのとき「一人になる」という意味がわからなかった。
私はずっと誰かと暮らしていて、隣に誰もいない、今ここには一人だけということが実感できなかった。

何をしようかと持て余す時間。
あのときの私は向き合う相手がいなくて、強制的に自分と向き合うしかなかった。

一人になった時間を使って、まず自分の好きなことからはじめてみようと思った。

自分と向き合う時間

私の好きなこと。
無心になれること。

私は前から料理が好きだった。
でも、それは相手と一緒に食べるために作ったもの。
それをする相手はもういなくなってしまったから、強制的に自分と向き合うことになった。

今思えば、自分を一番大切にできていて、自分のためだけに何かをしていた時期かもしれない。

自分のために部屋を整え、自分のために料理をする。
自分の体と心に向き合い、コンディションに耳を傾け、そのとき一番食べたいものを作った。
自分の欲求に正直になれた。

臆病な私

今ではあの時とは別の大切な人がいる。
でも、今の私は相手に嫌われたくないという思いから、自分の好きなことが中々言えなくなってしまっている。

私みたいな人間はそういった外的要因によって発動されたきっかけがなければ、自分のために何かをやってあげることができない。

振り返るととても貴重な時間。
あのときと環境は違うけど、昔のように自分と向き合い、部屋を整え、料理をする。

まずはまずは小さなことからはじめてみる。
自分を大切にする、ということは、自分が何をしたいか自分自身でわかってあげること。

何が好きか、何が嫌いか、何をしたいか、何を食べたいか。
自分の中の小さな声に意識的に耳を傾けてあげる。

それが自分を大切にできるまず最初の一歩だ。
自分の好きなことを無意識に我慢して相手に合わせてしまいやすい今の私にとって、簡単そうで難しいこと。

あのときとは違って、今度は自分からはじめてみよう。

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