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旅・観光関係

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南米冒険記。~ボリビア⑥(完)~

南米冒険記。~ボリビア⑥(完)~

「Oh!! … giardiasis......」

『指さしスペイン語会話』を頼りに、異国の医者と意思疎通を図る。”語学は実践”というが、必死に病状を訴えている今この瞬間、脳のインプットとアウトプットはかつてない速度で反復されている。バスで12時間。私たちは、ボリビアからペルーのクスコに陸路で移動した。

ペルー入国後も回復しない体調。5人全員が全く同じ症状。食あたりにしては、さすがに長い。未知

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南米冒険記。~ボリビア⑤~

南米冒険記。~ボリビア⑤~

南米冒険記。~ボリビア①~(4,000mからのスタート)
南米冒険記。~ボリビア②~(食事とお腹とバス)
南米冒険記。~ボリビア③~(再会)
南米冒険記。~ボリビア④~(JAPANと塩のホテル)

南米の旅も後半戦に差し掛かっている。

塩湖ツアーは若さとテンションで乗り切ったものの、肝心の体調は全く変わっていない。いったい何なのだろう。最近では身体の変調のサインも前もって感じ取れるようになり、ト

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南米冒険記。~ボリビア④~

南米冒険記。~ボリビア④~

南米冒険記。~ボリビア①~(4,000mからのスタート)
南米冒険記。~ボリビア②~(食事とお腹とバス)
南米冒険記。~ボリビア③~(再会)

「ザップン。」

ここが海なら。車体は塩水に浸かり、あっけなくスクラップ行きなのだが。ツアー用ジープは、モーセのように「道」を作るでもなく、大胆に塩水をかき分けていく。白色(ちょっと茶色)の地面に薄く広がる水。湖のほとりでも “らしき” ものは見えるが、う

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南米冒険記。~ボリビア③~

南米冒険記。~ボリビア③~

南米冒険記。~ボリビア①~(4,000mからのスタート)
南米冒険記。~ボリビア②~(食事とお腹とバス)

ウユニの街につき、バスを降りる。

(朝の露店)

12時間の長旅を終えた到着の感慨にでも耽りたい所だが、さっそくやるべきことが1つ。同乗者2人は、眠そうに目のあたりを擦っている。

実は、ラパス~ウユニ間を、バス組(3名)・鉄道組(2名)に分かれて行動することになっていた。海外旅行にありが

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南米冒険記。~ボリビア②~

南米冒険記。~ボリビア②~

南米冒険記。~ボリビア①~(4,000mからのスタート)

どうやら、友人たちも体調不良のようだ。熱は、朝夕でまちまち。平熱近い時もある。

5人に共通しているのは、「お腹が下る」という症状。何か変なものでも口にしたのだろう。タイ米、フライドチキン、ジュース、・・・あと何を食べたかな。そのどれもがあまりに味気なく、全く印象に残っていない。

ボリビアに着く前から日本食が恋しい。成田空港に戻ったら、

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南米冒険記。~ボリビア①~

南米冒険記。~ボリビア①~

「ポーン。」

シートベルト着用サインが消え、小さな機体のドアが開く。

薄々感づいている。正面からゆっくりと迫りくる違和感は、少しずつだが着実に、知識と感覚の差を埋め合わせていく。

死ぬまでに行きたい場所”の常連、ウユニ。その魅力は、はたして分かりやすいまでの「絶景」なのだろうか。

僕はそれだけではないと思っている。ウユニをウユニたらしめるものは何か。今から8年前の2012年、友人4人と雨

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