【インフラ】未経験からエンジニア転職できるポートフォリオの作り方
Linux Advent Calendar 2020(Qiita)22日目のエントリーです。
先日、このような質問をいただきました。
「インフラエンジニアの場合、どのようなポートフォリオを作ってスキルを証明すればいいのでしょうか。」
同じような悩みを持つ方はたくさんいると思います。
この疑問にお答えすべく、未経験からインフラエンジニアに転職した私が転職活動で評価されるポートフォリオの作り方をご紹介します。
ポートフォリオとは何か
ポートフォリオをざっくり説明すると「スキルシート」と「作品集」を合わせたもの。
主に「プログラミングを学んで未経験からWeb開発エンジニアを目指す人たち」が「スキルを証明する」ために制作します。
GitHub Pagesなどを利用して作成している人が多い印象。
自分の経歴(学歴、職歴、プログラミングの学習歴等)・スキルセット・保有資格・作品(オリジナルのWebアプリ)の紹介とURL・その他の成果物(QiitaやGitHubのURL等)などをWEBサイトにまとめてネットで公開し、それをポートフォリオとして転職活動時に企業へ提示します。
ポートフォリオがない場合、採用担当者が転職希望者の知識・スキルを判断する手掛かりが一切ないので十中八九書類選考で落ちるでしょう。
ポートフォリオのスキルシートにあたる部分の書き方は以下のエントリーで紹介しているプロフィール例文を参考にしてください。
ここからはポートフォリオに載せる作品集をどうやって用意するかを解説していきます。
インフラエンジニアのポートフォリオ
1 | ドキュメントを作成する
ポートフォリオになるドキュメント(一例)
・基本設計書
・詳細設計書(パラメーターシート)
・運用設計書
・サーバ構築手順書
・ネットワーク構成図
・運用手順書
・作業チェックリスト
・管理台帳(インシデント管理など)
・運用項目一覧
・運用報告書
インフラエンジニアの場合、ネットワークやサーバの設計・構築・運用スキルを証明するために、個人の環境で行った設定などをまとめたドキュメント(ファイル)をポートフォリオとするのがおすすめ。
※実務経験者が転職する場合、現場で作成したものを持ち出したり流用したりするのはNG
それぞれのドキュメントの作り方はGoogle検索すれば見つかりますので、それを参考にWordやExcelなどで作成して応募書類と一緒に送付します。
Linuxサーバの構築は独学でもスキル取得しやすいので、未経験からの転職を目指すならまずはサーバ構築手順書を作成しましょう。
サーバ構築手順書にまとめる内容(一例)
・機器諸元(ハードウェアのスペック)
・OSやミドルウェアの種類やバージョンの一覧
・Linuxのインストール手順
・初期設定の内容と手順
・サーバの構築手順
どのLinuxディストリビューションでサーバ構築するかは用途によりますが、インフラエンジニアを目指すならCentOSを選ぶのが無難。
Server Worldというサイトを見れば、構築手順書の作成方法がイメージできると思います。
構築するLinuxサーバ(一例)
・Webサーバ
・DNSサーバ
・FTPサーバ
・メールサーバ
・データベースサーバ
※Server Worldには様々なサーバ構築手順が記載されているので参考にするとよいでしょう。
自宅PC内の仮想マシン(VirtualBoxなど)やAWS(EC2)などで実際にサーバを構築して、その手順をまとめてください。
Linuxは触ったことがないという人は、このサイトを読んでLinuxのインストールや操作を体験するところからはじめるとよいでしょう。
>> 【Linux入門講座】初心者からステップバイステップで学べる!
Linuxサーバの構築はやったことがないしやり方もわからないという人にはこのUdemyの講座がおすすめです。
>> はじめてのLinuxサーバー構築運用入門 - Linuxコマンドラインを基礎から学び、自分のウェブサーバまで構築できる
2 | クラウドでWEBサーバを構築する
AWS(EC2)で構築したWebサーバにブログ(WordPress)や自作のWebアプリなどを入れてインターネットで公開し、それをポートフォリオとすることもできます。
※AWSには1年間の無料利用枠があります。
クラウド案件を担当したい人や自社サービス開発企業のインフラエンジニアになりたい人にはこの方法がおすすめ。
Udemyにはその方法をハンズオン形式で学べる講座があるので、それを活用するとよいでしょう。
定期的に行われているセール時に購入するとお得です。
>> AWS:ゼロから実践するAmazon Web Services。手を動かしながらインフラの基礎を習得
AWSではなくMicrosoft AzureやGCPのスキルを身につけたい人には下記の講座がおすすめです。
Microsoft Azure
>> 作りながら覚えるMicrosoft Azure入門講座(IaaS編)
GCP
>> 現役エンジニアが教える、手を動かして学ぶGoogle Cloud Platform(GCP) 入門
3 | GitHubでサーバの設定ファイルなどを公開する
GitHubにあなたが構築したサーバの設定ファイルやシェルスクリプトをPushして公開することでLinuxサーバの構築・運用スキルがあると証明する方法もあります。
また、Ansibleなどのインフラ構成自動化ツールを入れてPlaybookなどのファイルに必要な記述をしたサーバの設定をGitHubで公開すればインフラ構築の自動化(Infrastructure as Code)スキルをアピールすることも可能。
GitHubのURLをポートフォリオや履歴書・職務経歴書などに記載してください。
AnsibleについてはUdemyやTechpit、ドットインストールなどの講座で学ぶ事が出来ます。
Udemy(有料)
>> Ansible入門
Techpit(有料)
ドットインストール(一部有料)
4 | IT系資格を取得する
【未経験からの転職で評価されやすい資格】
情報処理技術者試験
・基本情報技術者試験
・ネットワークスペシャリスト試験
ネットワーク
・CCNA
Linuxサーバ
・LPIC レベル1
・LinuC レベル1
DB(データベース)
・ORACLE MASTER Bronze DBA
クラウド
・AWS-SAA
・GCP-ACE
・AZ-104
特定の資格保有者であることが応募条件にある場合、ポートフォリオよりも保有資格の方が面接で評価されます。
そのため、インフラエンジニアを目指すなら上記の資格も取得しておくのがおすすめ。
インフラエンジニアの駆け出しは内定期間中または入社後の研修で、スキル習得とともにCCNAやLPIC レベル1の取得を目指しましょう。
CCNAの勉強方法
>> CCNA(200-301)に最短合格する勉強方法~未経験からネットワークエンジニア転職~
LPICとLinuCの勉強方法
>> LPICやLinuCレベル1に最短合格する勉強方法~未経験からインフラエンジニア転職するためのLinux資格取得~
情報処理技術者試験の勉強方法
>> 【令和3年上期~】基本情報技術者試験に最短合格する勉強方法
まとめ
インフラエンジニア向けポートフォリオの作り方を紹介しました。
しかし、ポートフォリオを作ることにとらわれ、クオリティアップにこだわって一向に転職活動をはじめない人は手段が目的化しており本末転倒です。
目指すべきは最短で現場に出て、1日でも早く実務経験を積むこと。
まずは実務未経験者でも現場に入りやすいポジション(運用監視など)や雇用形態(派遣など)からインフラエンジニアになり、そこから上流工程へのステップアップや本当に働きたい企業への転職を狙うのがよいでしょう。
また、現役のインフラエンジニアには、ヤフオクなどで実機(中古のCiscoルータ・スイッチ)や中古PC(VMware ESXiを入れて仮想化)を購入し、自宅で独学しながらネットワークやサーバを構築している猛者もいます。
ポートフォリオを用意するだけでは「実務未経験の壁を越えられず転職できない」「インフラエンジニアとして転職できたけど運用監視から抜け出せない」という悩みにぶつかった場合、自宅でのインフラ構築に挑戦するのもおすすめです。
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