小物から、冬じたく。
11月に入ると、街が一斉にクリスマスムードになるのは何故なのでしょう。
用事がてら駅ビルを散策すると、ツリーのイルミネーションがきらびやかに立ち、雑貨店にはオーナメントや赤、緑、金色の小物がずらりと並んでいました。
クリスマスの品を手に取るのはさすがに早い気がしますが、人から自分から、冬らしい小物が我が家に集まってきました。
いただきもののひつじ
新型ウイルス感染者減少の合間をみて、2年ぶりにお会いした方からプレゼントをいただきました。
その方は以前勤めていた会社の人で、お互い辞めた後も交流があります。
特に約束した訳でもなく、誕生日でもないのに、お会いするか手紙のやりとりのたびにちょっとした贈り物をし合う仲です。
先日いただいたのは、お花のパッケージの入浴剤と、愛らしいひつじの置き物でした。
羊毛フェルトでできていて、赤いマフラーにコロンとした鈴。足は棒状なのでしっかり自立してくれます。
包み込むとほわほわして、すこしだけフェルトのチクチクした感触が伝わってきます。ゆるいカーブを描いた口元、おっとりした面立ちはどことなく贈ってくれた方に似ていて愛らしいです。
息子が赤ちゃん〜乳児の頃はぬいぐるみを買ったりいただいたりして、リビングの片隅に大集合しているのですが、自分の部屋にあるのはせいぜいお気に入りのトミカや、ガチャガチャのフィギュア。
フェルトのぬくもりを手に感じるのが久しぶりで、自分の机に置いて時々触ったり、眺めて自然と微笑み返しています。
そばにいてくれると、贈ってくれた方を身近に感じられる気がします。
10年ぶりに変えたコースター
ひつじに心動かされたのか、家族で出かけたある日のこと、雑貨屋さんで妙に惹かれるものと出合いました。
コースターです。
卵ボーロみたいな、これまた羊毛フェルトの玉が連なったもの。
studioCLIPの品物で、他にもピンク系、青系の色違いがありました。
机でPC作業や書きものをする際、コーヒーやココアを注いだマグカップが欠かせません。
その際敷いていたコースターは、もう10年以上前に別のお店で買ったもの。
店頭で買おうか買うまいか悩んでいたところ、ずっとコースターを変えていないと気づきました。
すぐにレジに向かい購入。クリスマス仕様の紙袋を手に、心なしか足取りが軽やかになりました。
マグカップを置くとこんな感じです。
黄色をメインにした配色は、そこだけ花が咲いたように空間を明るくしてくれます。
温かい飲み物を一口含んで、マグカップを置く時わずかに沈むコースターの柔らかさを感じると、心がほっと休まります。
お花屋さんの手作りリース
クリスマスの季節といえば、クリスマスリースも欠かせません。
子どもの頃はリビングの扉にかかっていたリースを見ても、別段何も感じませんでした。むしろ1メートルくらいあったクリスマスツリーの飾りつけに夢中でした。
最近、花や植物を逆さにして飾るスワッグが気になっていました。また義母にハーバリウムなどお花の飾り物を贈る機会が増えたので、自宅にも植物を飾りたくなっていたのです。
市の就労サポートセンターでリース作りのセミナーがあるので、申し込もうとしたら今年中は全て満席。
市内で他に作れる場所がないか調べても、いずれも満席や遠方、高額。
100均一にベースの輪っかだけ売られていたものの、自力で上手く作る自信もなし。
どうしたものかと、いつも通る駅ビルのお花屋さんでふと目に留まったのが、直径10センチほどのちいさなリースでした。
クリスマス仕様ではなく、手作りで一点もの。値段は1200円、ちょっと大きいもので1500円でした。
一度買うのを見送り、時間を置いて見に行ったところ、ひとつ売れていました。
こういう場合、日を改めて来た時に限って気になっていた品が売れているのがよくあるパターンです。
いくつか迷い、1番気に入った品をレジへ。
何度も通っているけれど、ほとんど買い物したことのないお店でドキドキしました。
店員さんはにこやかに接してくださり、リースが崩れないようにと丁寧に包んでくれました。買ったリースを作ったご本人だったのかもしれません。
既に膨れたエコバッグに入れようと考えていた自分が恥ずかしくなりました。
リースはリビングの飾り棚に吊るしました。
ダイソーのパンチングボードをつっぱり棒で吊るしたスペースです。
黄色、白、緑の繊細な組み合わせがミモザのようで、かつ朱色の実(ナナカマドでしょうか)が華を添えています。
よく観察するとちいさな花畑にいるような錯覚に陥ります。一体どうやって作るのでしょうか。
何となくクリスマスらしさもありつつ、さほど季節を選ばない雰囲気で、スペースが一気に華やぎました。
家事などの折にちらっと目をやって、その度に頬が緩みます。
いつもはそこに背を向けた場所が私の座る位置なのですが、リースと向かい合わせになる反対の席に座りたくなりました。
お気に入りの小物で冬じたくを
今年は暑い日が長かったのもあり、冬の訪れが例年より遅く感じられます。
日に日に低くなる陽射し、息子の保育園の送迎で感じる乾いた空気や二の腕の冷え。確実に冬が近づいています。
1年でもさらに家で過ごす時間が長くなる冬に向けて、小物や雑貨からお気に入りのものを集めると、寒い日も心が暖まるかもしれません。
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