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映画レビュー

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記憶に残った映画の記録として。
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2024年3月の記事一覧

映画レビュー(81)「ブラック・スワン」(2010年)

サイコ・スリラーっぽく言われているけど、これはサスペンス。 キーワードは「鏡」  劇中で…

栗林元
2か月前
3

映画レビュー(80)「僕の愛しい妖怪ガールフレンド

 これはシーズン2とかにらんでる作品で面白かった。  学校では「負け犬」呼ばわりされている…

栗林元
2か月前
5

映画レビュー(79)「銀の匙 Silver Spoon」(2013年)

 青春映画の佳作。実は、作品公開時の2013年は、会社を辞めた後、うつ治療しながらバイク…

栗林元
2か月前
5

映画レビュー(78)「チチを撮りに」(2013)

 母子家庭の娘・呼春(こはる)は姉と一緒に、母と離婚した父の病気見舞いに行く。ところが、…

栗林元
3か月前
3

映画レビュー(77)「変な家」

上映中の「変な家」観てきました。 原作者の雨穴さんはyoutuberで、ホラー系のチャンネルをや…

栗林元
3か月前
6

映画レビュー(76)「色即ぜねれいしょん」(2009)

 ご存知、みうらじゅんさん原作の青春小説の映画化。快作である。  時代は1974年。主人…

栗林元
3か月前
2

映画レビュー(75)「宮松と山下」(2022)

 端役専門の俳優・宮松。ロープウェイの整備士という日常の他、来る日も来る日も、無名のキャラを演じ続けている。  最初は映画の中の役と宮松の日常とがあえて混乱するように描かれる。  淡々たる日常と虚構の中で殺され続ける宮松の生活は世捨て人のようだ。実は彼には過去の記憶がなかったのだ。気が付いたら京都の駅で保護されていた。頭には傷。なにが好きで、どこで何をしていたのか、自分が何者だったのか。なにも思い出せない中、彼は毎日数ページだけ渡される「脇役の人生」を演じ続ける。  医者は、

映画レビュー(74)「アンノウン・ボディーズ」(2017)

身元不明の首なし死体  6人の女性の全裸首なし死体が同時に発見される。血を抜かれ、指紋は…

栗林元
3か月前
3

映画レビュー(74)「水曜日が消えた」

 プライムビデオで視聴。よくできた脚本に感心した。監督の吉野氏、城戸賞獲ってるのか、そり…

栗林元
3か月前
6

映画レビュー(73)「砂上の法廷」

法廷ものの佳作である。父殺しの罪で法廷に立つ少年の弁護をする話。 証言が重なるにつれ、次…

栗林元
3か月前
8

映画レビュー(72)「狂覗」

 冒頭、瀕死の状態で発見された中学生教師。  犯人は、同校の学生かもしれない。原因追及の…

栗林元
3か月前
6

映画レビュー(71)「SISU/シス 不死身の男」

 第二次世界大戦末期。ナチスの侵攻により焦土と化したフィンランドを旅する老兵アアタミ・コ…

栗林元
3か月前
3

映画レビュー(70)「隣人X 疑惑の彼女」

プライムビデオで鑑賞。 ある日、日本は故郷を追われた惑星難民 X の受け入れを発表した。人を…

栗林元
3か月前
6

映画レビュー(69)「ある男」(2022)

原作・平野啓一郎なのか。納得。  短くも幸せな再婚生活の後、夫は事故で死んでしまう。その一周忌の際にやってきた夫の実家の人間が遺影を見て、これは別人だと告げる。では、夫は本当は誰なのだ、というミステリ。前半の妻から、後半は、その謎解きを担当する弁護士に主役が変わる。目の離せない物語になる。  タイトルの「ある男」とは死んだ夫でもあり、彼を調べる弁護士でもある。過去を隠そうとした夫、その過去を追う弁護士。その二人の周りで揺れる人々の思いを丁寧に描いていく。  彼の人生とはなん