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映画レビュー

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記憶に残った映画の記録として。
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記事一覧

映画レビュー(112)「友情にSOS」(2022)

これはよくできた物語。 アメリカ社会に根深く残る人種差別が背景になっている。思わぬトラブ…

栗林元
15分前

映画レビュー(111)「エビデンス-全滅-」

 ホラー系の作家としてラブクラフトの研究家としても著名な朝松健先生がX(旧Twitter)激賞し…

栗林元
21時間前
4

映画レビュー(110)「夏の妹」(1972年・大島渚・監督)

 96分のカラー作品で、日本ATG(アートシアターギルド)の配給。  本土復帰して間もない沖…

栗林元
1日前
3

映画レビュー(109)「ブラックシープ」

これは笑った。ホラーの皮を被ったブラックユーモア作品だ。 牧場育ちでありながらヘンリーは…

栗林元
3日前
6

映画レビュー(108)「曲がれ!スプーン」

 上田誠とヨーロッパ企画の戯曲の映画化。2000年の初演に際しては「冬のユリゲラー」とい…

栗林元
4日前
5

映画レビュー(107)「恐怖と戦慄の美女」(1975年)

ホラー・オムニバス。テレビドラマであろう。三篇ともカレン・ブラックが主演している。 女教…

栗林元
7日前
5

映画レビュー(106)「アウターレンジ 領域外」

映画というよりアマゾン・オリジナルの連続ドラマシリーズ。 複雑な物語で、群像劇。メインとなる人物は、牧場荷主のロイヤル・アボット。彼の農場には謎のエリアがあり、奇妙な鉱石を算出する。その石を狙う隣人の牧場主のウェイン・ティラーソン。アボット家とティラーソン家の確執にさらに追い打ちをかけるのは謎の失踪事件である。 アボットの農場には時々黒い大きな穴が開き、どうやらその穴に落ちると時の川を越えて過去や未来に行ってしまうらしい。 優れているのは、「あの時、こうしていれば」「あの一言

映画レビュー(105)「トレジャーハンター・クミコ」(2014年)

 東京で働く29歳OL・クミコ(菊地凛子)は仕事にやる気がなく恋人もおらず鬱屈とした生活を送っ…

栗林元
11日前
13

映画レビュー(104)「ノウイング」(2009年)

予備知識なしで見始めたので、最初はホラームービーかと思った。 小学校の創立記念日、50年前…

栗林元
12日前
14

映画レビュー(103)「ヒューマン・キャッチャー」(2003年)

 前作の数日後という設定だそうだ。23年に一度、23日間人を食い続ける化け物。姿は悪魔を思わ…

栗林元
13日前
7

映画レビュー(102)「ハロウィン THE END」

 殺人鬼ブギーマンことマイク・マイヤーズが再びハドンフィールドを恐怖に陥れた事件から4年…

栗林元
2週間前
8

映画レビュー(101)「ノック 終末の訪問者」

 ストーリーは、ある一家(同性夫婦と養子)が森のキャビンで休暇を楽しんでいるところに、武…

栗林元
2週間前
10

映画レビュー(100)「コカイン・ベア」(2023年)

 事実に基づくストーリー(based on true story)て、本当かよと思ったら、実際に1985年にアメ…

栗林元
2週間前
4

映画レビュー(99)「リバーズ・エッジ」(2018年)

 原作は岡崎京子の同名マンガ作品で1993年から1994年にかけて宝島社のファッション雑誌に連載された。  若草ハルナは、自分の彼氏である観音崎にいじめられている同級生・山田一郎を助けたことから、彼と秘密を共有するようになる。その秘密とは、瓦の藪の中の誰とも知れぬ死体であった。  登場人物の十代の若者たちは、だれもがどこかを欠いている。彼らが他者との関係の中で、「自分とは」「他者とは」という自問に向き合う話とでも言えようか。  互いが意図せずに誰かを傷つけている。生きている人