豊かさとは
「豊かに生活」
「豊かな感性」
「豊かな表情」
豊かさ とは何か、
ある人は豊かさをお金で表現し、ある人は人脈、ある人は充実した時間。
さまざまなところで出てくるワードである「豊か」。
こちらの本が物議を醸し出していて、私はそっと意見のやりとりを見ていた。
「こんな生活、全然豊かではない」「大金があった方が豊かだ」
などというコメントが多く寄せられていた。私もお金が嫌いではなく、むしろ好き。節約も好きだが、散財することの快感も知っている。何事にも中立で居たいし、批判はしたくない。でもこの討論会はどうだろうと甚だ疑問だ。
豊かさなんて一つのモノサシでははかれないのは、誰しもがわかっていること。それをワーワー外野が騒いでいるのを、虚しく思えたんです。
私は昔はそこそこの高給取りだったのですが、今は落ち着いた…いえ、正社員としては平均以下の収入額。
ここ最近の私は昔の自分と違って、お金への執着がそんなになくなりました。少し余裕があればそれでいいし、余裕がなければ節約してなんとかすれば良いと思うことの方が多くなりました。
上記で述べたようになぜお金に執着しなくなったかというと、体を壊した過去があるからです。いえ、正確にいえば心が疲れ果ててしまった過去があるから。働いて働いて、遊んで。夜通し遊んで、お金はあればあるほど使っての生活。若さゆえといえばそれまでですが、本当にパワフルに、アグレッシブ生きていました。私の家庭は裕福ではないし、「私が働かなきゃ」となっていたのもあったのかもしれません。しかし、やはり若いといえど私も人間。社会に揉まれ、自分を追い込みすぎて疲れ果ててしまい、とうとう心が腐ってしまったんです。
双極性障害を患い、療養に3ヶ月を費やし、なんとか回復。家族から「こんな給料いいところないぞ」と追い討ちをかけられ復職。また1年後再発。
何故病んでしまうのか、疲れてしまうのかを考えた時に出た答えが、「会社に拘束される時間が長い」ことだった。いくら給料が良いからと言って、自分の人生をこの職場にパワーを注ぎ続けるのか?と疑問に思い、周りの反対を押し切って退職。フリーターをしながら細々と実家で暮らしていましたが、この頃の私は本当に生き生きしていたと思います。当然、この頃には病院通いもなくなりました。
そして途中カフェスタッフの仕事を始めるが、もちろん経験もない私はアルバイトという形での就職。フルで働かせていただいても前の給料の半分ほどだった。しかし、その中でのお客さまや仲間とのコミュニケーション、職場の心温まる時間は私を急速に癒してくれたし、いろいろな考え方を教えてくださり心をさらに強くしてくれました。
今はまた正社員に戻り、最初に務めた仕事と同じような内容をおこなっているが、病む兆しがない。何故なら、ほとんど定時で帰っているから。私は仕事にプライベートを蝕まれないようにするという手段を得たし、方法を学んだ。
仕事をガンガンこなして給料をたくさんもらってくる。それは本当に豊かさにつながっているのだろうか。
結果、「こんなに頑張ったからご褒美!」と言って毎月、毎週、毎日のように外食をしていたら、それは意味がないのはないか。ストレス発散という名目で高い買い物をしたら、意味がないのではないか。
豊か=ストレス発散のための散財 なのか。これを本当に豊かさと言えるのだろうか。
自分ができる範囲、限界を突破しない条件で仕事をし、そこそこの給料で充実した時間を過ごした方が理にかなっているのではないかと私は思う。
現在の私が言えることは一つ。「現代人は仕事をしすぎている」。海外の人みたいな言葉かもしれないが、私も同様、常々そう思っている。
現在夫と二人暮らしだが、将来は家族が増えててんてこ舞いになり、貯金しているお金もあっという間になくなっていくのだろう。そう思うと少し恐怖感があるが、私は大金より家族との時間を最優先したいし、丁寧に過ごしていく時間を作っていきたい。
これを読んでくれている方も、私自身も、人生は一度きり。
多くの人に、本当の豊かな人生を過ごしてほしい。
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