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短編小説集

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少し不思議な。身近なSF。サイエンスとファンタジー。 短編の小説を投稿しています。そこに音声を当てたり絵を添えたり。 お楽しみください。
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#オリジナル小説

短編小説『スパイスとアナタ』

短編小説『スパイスとアナタ』

スパイスとアナタこのキッチンに立つのは何年振りだろう。
 調理器具の在処も分からないし、冷蔵庫の食材も勝手に使っていいものか。悩んだ結果スーパーに向かうことにした。鍵をポケットに入れ「行ってくるよ」と呟いて玄関を出る。
 車を走らせながらクーラーを入れるか窓を開けるかを悩みつつ。ガソリンメーターに目をやると半分を切っていた。帰りに入れなければならないなと考えていると、目的地に到着。
 スーパー山城

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短編小説『命降る白服』

短編小説『命降る白服』

命降る白服

サン・エステル号は嵐に飲まれて遥か宙天に舞い上がった。遠くには真っ赤な森が見え、近くにはさっきまで焼いていたソーセージと白いコック帽が舞っている。その異様な景色をはっきりと覚えている。

「ト、アスリコリャタンドル」
「メルテ、ィカタンエ」

聞いたことがない言語に目を覚ますと、周りの木々は白く凍りつき、見慣れぬ者達に囲まれていた。背は低く耳は狼のようで、全身が真っ白な毛に覆

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小説『夢中夜』

小説『夢中夜』

夢虫夜(ゆめちゅや)
黒い海に体を覆われていると思っていた。

波にしてはサワサワと毛のような感触。

無数の蟻が体を這っていると分かった時には動けなかった。

蟻の波に口を塞がれた瞬間、ぶわっと目が覚めた。

同じ夢を七夜も超えたとき、家族が虫になった。

トノサマバッタの父は珈琲を片手に新聞を読む。ご飯を運ぶ母はミツバチで、遅れて起きてきた弟はカナブンだった。

私はまだ自分の姿がわ

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