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【生活と読書】6/11-6/16

6月11日(日)
良い天気。思い立って書棚の整理。
我が家にはリビング壁面いっぱいに天井まで届く高さの本棚があり、そこから溢れた本が別の本棚に入り、それでもあふれる本は寝室の本棚に並べられ、まだまだ溢れれいる本は玄関脇のクローゼットに納め、読みかけの本はベッド脇のワゴンに置いている状況。
とにもかくにも、本が、本が溢れている。

先日の古本市出店で思ったのだけど、本を手放し求めてくれる方へをお渡しするって、意外といいのかもしれない。
雑誌含めると2000冊以上所有していると思うのだけど、何度も手にとって読み返す本はほんの一握り。ほとんどの本が一度読んだら本棚に並べられ、次に思い出すまで手に取ることはほとんどない。本だから読まないと、読んでもらわないと意味がない。本はインテリア小物じゃない。
だからといって、○ックオフなどで売るのは味気ないんだよね。「モノ」としての本ではなく「作品」として本を手渡したい。
次回、古本市へ参加する機会があれば、これもあれも持っていこう!とワクワク考えながら整理を進めたが、全く終わらなかった。

余談だけど、子ども(小4)に「読んでほしいなー」と思う本は、リビング本棚の手に取りやすい棚(子ども棚)にしれっと置くようにしている。数年前に買った『日本の歴史』の全巻セットも、『あらしのよるに』もここに置いていたら勝手に読み始めた。
今回の整理で発掘した『キットナップツアー』や『狼王ロボ』などなども子ども棚に並べてみた。いつか手に取ってくれるかな。
ちなみに我が家は子どもに「本を読みなよ!」などの読書推進はしたことがない。知らぬ間に読むようになった系。


6月12日(月)
在宅の日。
ほぼ会議ばかりで、イヤホンをつけていた耳が疲れてしまった。
今朝、思いついて体重を測ったら過去最高!臨月でもこんなに重くなかったよ!な数字を見てしまったので、夕食後に歩きに出かけた。
夜風に吹かれながら、自宅近所を3kmほど歩く。


6月13日(火)
社用車がなかったので新幹線で小倉に行くため、自宅最寄りから博多駅へ。チケットを買うタイミングで財布がないことに気づいてしまう体たらく。
地下鉄はモバイルSuicaで乗っていたので、財布を出すタイミングがなかったのだ。
駅員さんにSuicaで乗れるか聞いてみたけれど、新幹線はダメなんだって。
仕方ないので在来線で小倉まで行こうと快速に乗ったはいいが、新幹線20分の移動予定が1時間半(半分以上の時間は立ってた)もかかってしまった。
アホな自分に嫌気がさしつつ、財布がなくてもスマホがあれば移動ができちゃうってすごいな、と変に感心してしまった。そういえば、最近はQR決済ばかり使うので、財布にお金が入っていないことが多い。社会人として如何なものか。

今夜も3kmほど歩いた、えらい!

6月14日(水)
有休を取得して通院。健康診断で指摘された不健康部位の再検査。年に1回、健康診断でチェックしてもらうくらいでOK、とお墨付きをもらったので一安心。
この日読んでいたのは『ラーメンカレー』(滝口悠生 文藝春秋)
『長い一日』にも登場した窓目くんがメインの話があるというので、思わず買ってしまった本。
窓目くんはやっぱり窓目くんだった。真面目すぎるのか、(いい意味で)クレイジーすぎるのか、とにかく度が超えているのが窓目くんなのだな。タイトルにもなっている「ラーメン」「カレー」も出会うべくして出会ったもので、そこに至る過程も含め「すべてに出会いは運命的」なのだな、と感じたのだった。(詳しくはぜひ読んでみてください!)

いや、わからないのではなく、わかったと思っていたことがいつだって違っていた。それは結局他人だから当たり前なのだけど、その当たり前に気づいていなかった。気づいたときがおしまいのとき。気づかぬうちが華なのだ。結局他人だからこそ、わかるとか、わかりあうとかなんてできないって気づいたときがむしろはじまりなのでは、と窓目くんのまわりのひとは言うのだが、そしてそれは真理なのだろうが、気づいたときにおしまいになってばかりの窓目くんは、自分の場合はその真理は当てはまらない、と思う。

『ラーメンカレー』259-260ページ

わかるとかわからないとか合っているとか違うとか判断する余地などないくらい胸が、体じゅうが、あなたでいっぱいになる、いっぱいになった、と窓目くんはもう自分のそばにはいないひとたちに言いたい。それが恋人であれ、友人であれ、親やきょうだいであれ、あなたのことをちゃんとわかっていないかもしれないが、あなたが私のなかでいっぱいになった、と思うし。伝わるのならそう伝えたい。

『ラーメンカレー』260ページ


6月15日(木)
仕事の一環で書店回り。いわゆる【独立系書店】と言われる書店さんを見に行く。どのお店も素敵なセレクト過ぎてうっとりしてしまう。
仕事なのに私欲に走りすぎた結果、10冊お持ち帰りをしてしまった。


読みたかったzine!初めて出会ったzine!満足!うれしい!

今夜も3kmほど歩いた!えらい!


6月16日(金)
在宅の日。今日も午前中は会議ばかりで耳が痛い。
定時で仕事を終わらせ、昨日買った『往復書簡 ふつうの書店員』(ながいあつこ 三浦拓朗 生活綴方出版部)を読み進める。
本当に本当に普通の書店員の方が普段の仕事のことをお手紙に書き綴っている。読んでいて懐かしくもあり、切なくもあり、わたしが店頭に立っていた15年前から何もかも変わっていないのだな、と辛くもなった。

「利便性じゃなくて、文化が欲しいんだよ」

『往復書簡 ふつうの書店員』23ページ

その時中岡さんが、「この本はうちのお店では売れないって思うのは、そのまちのお客さんを軽く見ていることだと思う。もっとお客さんを信じて仕入れたほうがいい」と言っていて、その時密かに自分を恥じていました。ああ、わたしは自分のお店のお客さんを軽んじていたのかもしれない、と。

『往復書簡 ふつうの書店員』35ページ

「うちのお店ではこういう本は売れない」は誰もが思っているはず。わたしだって、弊チェーンの店舗を見ては「ライトな本は売れる」「専門的な内容のものはなかなか動かない」と考えたり感じたりすることがほとんどだ。
確かにそれってお客様を見くびっているのかもしれない。その一方で、自分の直感というか、「手にとって読んでほしい!」の気持ちを軽んじている、とも思う。お客様はもちろん大事。でも、AIでは真似ができない、わたしの気持ちもとても大切。
商売って、むずかしい。
文化とか、思想とか、そういう小難しいことは置いといて、わたしは純粋に自分が読んでみて良かった本、これから読んでみたい1冊を誰かに手渡したいだけなんだよ。

今夜は家族で散歩がてら3kmほど歩いた。いつまで続くだろう。

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