海辺の庭からー潮風に揺れる樹木のご紹介②落葉樹編
こんにちは。ガーデンプランナーのhacoです。今日は海辺の潮風にも比較的耐える自然に馴染む樹木をご紹介します。
庭木としては成長速度から難しいものもありますので、その点はご注意ください。
海辺の野山に自生する落葉樹
海辺の野山に自生する落葉樹も、昨日ご紹介したように、日本中のそれぞれの地域で随分と差があります。今回はいい前ご紹介した「ハマオモト線」を基準に、それ以南の植物について書きますのでご了承ください。
↓常緑樹編はこちらです↓
オオシマザクラ
桜のイメージといえばピンクなのでしょうが、オオシマザクラの特徴は白に近い花です。そもそもソメイヨシノはこのオオシマザクラとエドヒガンの自然交配から誕生したのです。
まだ、森が眠っている頃に咲き始め、森に春を告げてくれる花です。塩害に強い樹木としても緑化植樹として利用されてきました。
エゴノキ
庭木としてもお勧めの人気の落葉樹ですが、もともとは山でも見かけることのできる樹木です。花の時期も5月初旬から中旬頃と桜も終わった時期に咲いてくれるのもお勧めポイントの一つです。
ネムノキ
深い常緑樹に混じった中で、梅雨の時期に咲くこの花と、涼しげな葉はとても貴重な森に奥行きを出してくれる樹木でしょう。塩分濃度の高い土地でなければ比較的厳しい土壌環境でも育つことができる強い植物です。
センダン
センダンの木はもともと日本に自生していた木ではありませんが、順応性の高い木で今では日本中の山のあちこちで見かけることができます。
塩害に強い木というわけではありませんが、環境適応能力が高いので直に潮風や塩分濃度の高い場所に植えなければ十分に育つことができます。
新しい場所へ植える場合には、幼木から育てることをお勧めします。
桐
こちらもセンダンの木と同じような分布で、日本の野山に分布しています。ドライブをしていて、「この花は何の花ですか?」と画像を撮って送って来られる方も多い樹木です。非常に成長が早いため、庭植えには向きませんが季節を告げるとても美しい花を咲かせます。
桐についても書いていますのでよかったらご覧ください。
新しい場所で植える場合には、苗木から植えることをお勧めします。
海辺でも育つ落葉樹
鹿児島の沿岸部で、落葉樹と常緑樹の比率からいうと、どうしても常緑樹の方が多くなってしまいます。
その中で、沿岸部で植栽コーディネートをする際には、自生している落葉樹だけでなく、塩害に強い庭園樹を活用することをお勧めします。
サルスベリ
花期の長いサルスベリは、これまでご紹介した常緑樹・落葉樹に対して夏場の暑い時期に長い期間花を咲かせてくれるので、とても重宝すると思います。
ザクロ
ザクロの花や樹木の姿は、アコウの木や他の常緑樹とも相性が良いのではないかと思います。実の収穫を目的にしなければ、塩害にも強い植物で海辺でもよく花を咲かせてくれます。
セイヨウニンジンボク
清涼感のある葉色が美しいセイヨウニンジンボクは、常緑樹の中で組み合わせることで、庭に奥行き感を出すことができます。サルスベリと同様の期間、薄紫色の花を咲かせてくれるのも嬉しいところ。塩害にも耐性があり、日本の沿岸部に咲くハマゴウと同属になります。
モミジ類
モミジ類には、さまざまな品種があります。また、生産者も多いことから比較的その場所にあった雰囲気の枝振りを探すことが可能です。季節感を出すのに上手に取り入れることで、夏場は涼しげな青々とした緑を。秋には綺麗な紅葉を楽しめます。通路脇に優しい木陰を作るなどの演出に優れています。
落葉樹を植える際の④つのポイント
落葉樹を植えるポイントをいくつかまとめておきます。
まとめ
落葉樹で塩害に強いもので自生している植物となると、日本南部へ進むにつれてかなり種類が限られてきます。その場合には、潮風が直接当たらない植栽計画や、植え付けの際の土壌への配慮をすることで、その問題をクリアすることが可能になります。
ウツギやガマズミ、ハゼ類の落葉低木類を上手に取り入れることでも、雰囲気を変えていくことができるでしょう。
演出する場所、見せたい場所を考慮し、葉色や葉の形状を上手に組み合わせること。落葉樹と常緑樹の比率をコントロールすることで、お庭の雰囲気はグッと変わります。
計画の際の参考にしていただけましたら幸いです。
↓グランドカバーも上手に利用してくださいね↓
さて、今日はここまで。
今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。
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