樹になる気になる実のなる樹ーエゴの花「虹始見 (にじはじめてあらわる)」
こんにちは。ガーデンプランナーのhacoです。最初、この花の名だけを聞いた時、あんまり可愛い花のイメージがなくて、ふーん。とばかりに流してしまいました。
しかし長くこの仕事をしている中で、私はこの花木が大好きになりました。
そう、今日はエゴノキのお話。
エゴの木
花の時期は4月下旬〜5月頃。小枝の先に俯いて花が咲きます。そして、開き切らずに咲く姿がまた可愛らしい。
この花は、秋になると今度はちょうどこの花の大きさほどの楕円形の実になります。この実がこの木の名前の由来です。
エゴノキという名前の由来
エゴノキの実は、花と同じように枝にぶら下がって大量になるのですが、この実には有毒のエゴサポニンという成分が含まれています。
その為、実を口に含むと非常にエグ味を感じることから、その名がついたそうです。
サポニンといえば、様々な植物が持っている糖と炭水化物の複合体です。面白いのは水に溶かすと泡立つので、サポニンを多く含む植物を石鹸の代用として使う民族が現代でもあるそうですよ。
その他にも、サポニンの毒を利用して、エゴノキの樹皮で魚を捕獲していた。という記録も残っているようですが、実験の結果はそこまでの即効性はないのではないか?という見解もあるとか?
魚の漁に使っていた話
ただ、私何かのテレビ番組でアマゾン熱帯雨林地方かどこかの民族が、植物を麻酔代わりに使って魚を獲っていたのを見た気がする!
【バルバスコ】!!
いや、これはサポニンではなくアルカロイド系の毒だと書いてありました。別物でした。笑笑
シャボン花遊びと注意点
エゴノキの花も、水を少し垂らして手で揉むと泡が立つことから「シャボン花」や「石鹸花」として遊んだりすることもあるそうですが、それを口に含むと大変。
遊んだ後も、しっかり手を洗う様にしてくださいね。
とにかく、食べられませんのでご注意ください。
萵苣の木(チシャノキ)ー伽羅先代萩
エゴノキは日本で古くから親しまれている木ですが、短歌や歌舞伎では萵苣の木と書かれていたりします。人形浄瑠璃や歌舞伎では『伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)』という演目に出てくるとのこと。
YouTubeで人形浄瑠璃で「伽羅先代萩」を解説付きでやっていたので見てみたのですが、萵苣の木がどこに出てきたのか、、気づかぬまま見入ってしまいました。
しかし、こうやって、一つの植物のことから日本の文化にたどり着いていくのがとても楽しいです。
伽羅をキャラと読まずにメイボクと読むのはなぜ?
そして、私には新しい疑問が生まれるのです。
なぜ、伽羅(キャラ)と書いてメイボクと読むのでしょうか。
伽羅といえば、木から取れる「香木」のことです。その時代は非常に高価なものだったと言います。
そうだそうだ、伽羅木(キャラボク)というと少し意味合いが変わってきます。
こちらは、葉の香りが伽羅の香りに似ていることからこの名がつきました。そして植木屋さんの間では、ボクは省略してキャラと呼ばれることが多いと思います。
しかし、どうも伽羅木のことではなさそうです。
そして、いろいろ調べてみたのですが腑に落ちる解説は見つからず。
しかし伽羅(キャラ)という言葉には、『香木』以外に知らなかった意味もあることがわかりました。
きゃら【×伽羅】
なるほどなるほど。
で、結局、いろいろ考えた結果、メイボクとなぜ読むのか解らずじまい。謎は未来に取っておいて、いつか詳しそうな方に尋ねてみようと思います。
まとめー「虹始見 (にじはじめてあらわる)」
エゴノキから随分と話が外れてしまいましたが、4月19日頃までを七十二候では「虹始見 (にじはじめてあらわる)」と言い、春が深くなると共に冬には見られなかった雨上がりの虹が見られる季節になりましたよ。と言っています。
そして、ここから1週間ほどの天気予報を見ていると、もしかしたら今年最初の虹を見ることができるかもしれません!!
とはいえ、雨ー曇り、雨ー曇り、の繰り返しの天気予報で、これではエゴノ花もあっという間に散ってしまうかもしれません。
虹を見たかったり、花を長く楽しみたかったり、忙しいものですね。
ではでは、今日はここまで。
今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。
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