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【旅レポ】 人と人の僅かな間に神様はいる。 【香取神宮】

 おすおーす!ふわりです!

 今回は千葉県香取市の香取神宮へ上がらせていただきましたので、記事にまとめていきます。

 祭神は経津主神ふつぬしのかみで、鹿島神宮の武甕槌大神たけみかづちのおおかみと共に東方を征した武の神様。
ご利益は「武運長久ぶうんちょうきゅう」なので、勝負運といったパワーが貰えます。

 ではでは、レッツゴー!

【エッセイ】全ての始まりの地へ。【鹿島神宮】

・・・

参道商店会の入り口

 香取神宮は過去に2回ほど足を運んだことがあるんですが、当時の僕は神社仏閣に興味をあまり惹かれていなくて、なんとなく旅の一部として寄るだけ・・・だったのを悔いるぜまったく。

 まだ10時前の到着ということもあって閑散としてたので、ムフーッ!これはゆっくり見れるな!?と意気揚々な僕。

大鳥居

 正面を歩く二人が全く同じポージングなのに笑っちゃいます。良いアングルに入るまでカメラを構えながら歩いちゃうの分かります。

 ふと左側に顔を向けると抜け道を発見。
ふむ、前に来た時は気付かなかった。(というより、以前は散策目的で来ていなかったから周りに注意を向けていなかった。)

横道に逸れて。

 写真だと分かりにくいかもしれませんが、結構な急坂。
階段を登るより断然キツイ・・・あたしゃ体力が無いへなちょこなのだよ。それでもその先に何があるか見るために踏ん張る。

奥宮おくのみやちがや

 踏ん張った先に現れたのは奥宮おくのみや
そしてここで「ムムムッ!?茅の輪が見える!」と思わず声を出したかどうかはさておき、去年の鹿島神宮でお勉強した夏越しの祓えです。

 左に一回、右に一回、左に一回と八の字を描くように回って、最後に真っ直ぐ進む。
こうすることで、水神様の浄化を受けられます。

 ちなみにここには授与所もあったので、御朱印を頂きました。
授与所のすぐそばには、剣聖 飯篠長威斉いいざさちょういさいのお墓が建てられていました。

飯篠長威斉 之 墓

 ところでどすこいごっつぁんです。
この飯篠長威斉いいざさちょういさいとはどんなお方だったのだろうか。
僕は気になることがあると「気になるぅ〜!」と言いながらすぐ解決ゾロリしたくなるのでねぇ。。。

へぇほぉ、兵法。

 茶番はさておき、兵法へいほうとは【剣術】いくさの手段】のことを言います。

✅「兵法は平和の為に身に付けるものであって、互いに血を流し合うためのものではない」という信念のもと千日もの間、香取神宮のそばにある梅木山で修行をした人。
✅ 型の無かった日本武術において、あらゆる方面の武道の原型を体系化したと言われる人。
✅ 武士や庶民などの立場は問わず、心身鍛錬の術として広く武術を広めた人。
✅ 102歳まで生きた人。

 こ、これは剣聖ですわ・・・。
勝手な想像で、戦いの中でたくさんの功績を上げた人かと思ってしまいましたが、平和を思って人へ武術を教えていた素晴らしいお方でした。

社殿への道を歩く。

 奥宮から社殿への道に戻ります。
と、ここで「グワッグワッ・・・」という声が聞こえたので辺りを見渡すと、可愛いものが見れました。

カルガモ親子

 カルガモ親子の大行進!
親ガモですらこの可愛さ。子ガモ・・・ちぃ〜っちゃい・・・。
しばらく離れたところから写真を撮っていると、バスツアーの人たちがこれまた大行進してきたので、カルガモ親子は身を潜めて隠れてました。
しかも誰一人として鳴かないので、うーん野生を生き抜く術を持っていますな。

 ざっと30人くらいが横切りましたが、誰も気付いてなくて草ァ!

また道を逸れて。

 社殿に向かう途中に、また左に道を逸れます。
この先に要石かなめいしがありました。

要石は鹿島神宮で出会いましたが、鹿島神宮の要石は凹石くぼみいし。それに対して香取神宮はとつの形をした石です。(有識者の方、読み方は凸石とついしで良いのか教えてほしい。)

凸形の要石

おもいかなう かなめいし
「石」は「意思」に通じます

とのことだったので、ここ最近、各地で頻繁に起きている地震を何卒お鎮めください・・・。

 さて、また社殿への道に戻ります。

楼門ろうもん

 楼門が見えてきました。
社殿の前にはこういった神門しんもんが必ずあります。以前も書いたんですが、朱色には魔を寄せ付けない効力があるので、ほとんどの神門は朱色です。

 さあ、神門を抜けると見えてきたのがまずはこれ!

拝殿とちがや

 たはー!茅の輪!奥宮の方にもありましたが、本殿の目の前にも当然ありました。
もうここは完全に回り方を覚えたので、左!右!左!前進!!!

 ちなみに今回は形代かたしろをいただいたので、紙人形に僕の半年間の穢れを移してから茅の輪くぐりをして、拝殿での参拝をしました。紙人形はお焚き上げ。

漆黒が美しい社殿

 ところで、本殿ほんでん拝殿はいでん社殿しゃでんと呼び方が複数あってわからんちん!って思う人も少なくはないでしょう。

・本殿…神様がいるとされている社殿
・拝殿…本殿を拝するための社殿
・社殿…本殿と拝殿を含めた総称

 簡単に言うと、社殿は大きく二つに分かれていて、本殿は「神様のためにある建物」で、拝殿は「人のためにある建物」です。

はい、タメになったねぇ〜!!!


 というわけで、我々は拝殿側から本殿側に向かって神様に手を合わせているわけです。
お空の彼方に祈りを届けるのではなく、本殿にいる神様に祈りを伝えるってことですね。
幼い頃の僕は、お空の彼方にいるであろう神様(ゼウスみたいな白い髭モジャのイメージ)に思いをとどけていましたが、もっと近くにいたっていうね。

 話しが少し脱線してしまったので戻します。
拝殿の隣には御朱印を受け取れる授与所があるんですが、その目の前にドドン!

御神木 ①

 お、おお・・・大きすぎて写真に収まり切らない・・・!!!

御神木 ②

 なんと樹齢は千余年・・・。
落合直文おちあいなおぶみの読んだ詠が掲げられてます。

「このめぐり いくさかありと四人よたりして
いだけどたらず 神のふる杉」

 この場所は剣聖が眠っていたり、百年以上も前の歌人かじんが詠んだうたがあったりと凄い。

 授与所の裏手に回ると本殿が見えます。
本殿をなぞるように半周すると、三本杉の登場。

三本杉

 名前の通り、地面から三本の大きな杉が生えているんですが、これがまた地中で一つに繋がっているっていう・・・いやはや圧巻。

 ここは、弓の達人だった源頼義みなもとよりよしが参拝しにきた際に「三つ願いが成就するならこの杉が三岐さんきに別れん」と祈願したのちに、三又に分かれたと言われています。

 って、すごっ!!!なんじゃいその話!!!!!

 これが元となり、心願成就のパワーがあるとして有名になったんだとか。
写真だけでも相当なご利益があるらしいので、皆さんにお裾分け。

三本杉 ①
三本杉 ②
三本杉 ③

 これでこの記事に目を通した人は何かのパワーがアップしたはずだね!!!保証はしない!!!

「かとり」の錨

 最後に、海上自衛隊練習艦「かとり」のいかりです。
1998年3月に28年間の役目を終え、名前の由来になった香取神宮に奉献されたそうです。
 
 初めて間近で見る錨。手入れはしているだろうけど、こんなにも鯖のない綺麗な状態なのがすごい。

 無事に散策を終えて、参道商店会の亀甲堂であなごの天丼とミニ蕎麦セットを食べて帰りました。

あなごの天丼セット

 あなごがデカすぎて食べ応えマックスでした。
こういう食事処の料金って可愛くない価格ですが、満足度が高いので問題なし!

◆ ◆ ◆

 ではでは、いつも通りのタイトル回収です。 実は御朱印を貰う前にちょっとしたイベントが発生してました。

 僕は御神木を眺めながら御朱印の受取待ちをしていたんですが、僕の次に来たお婆さんが書き置きの御朱印を購入してました。(僕は直書きの御朱印なので、書き終わるまで順番待ちの状態。)
そのお婆さんが、巫女さんにこんな質問をしていました。

「これはお守りですか?」
「御朱印はお参りに来たという証明になるものなので、お守りではないですよ」
「神棚に置くのは良いんですか?」
「帳面に挟んで記録するものです。御朱印帳はお持ちですか?」
「私そういうの疎くてわからないわ。持ってないと思う。ごめんなさいね」

 ここでお婆さんは恥ずかしそうにしながら立ち去るんですが、なんとお財布を置きっぱなし。ここで僕が追いかける。

「すみません、お財布忘れてますよ」
「あんらぁ〜こんなところに神様おったんやねえ」

 ということで、僕はこの日を境に神様になりましたのでご報告です。
・・・ではなくて、人と人の僅かな間に神様がいる。というのは映画【ビフォア・サンライズ】の名言です。

 人が人のために行動するのは、その僅かな間にいる神様のお示しなのかもしれません。
「自分だけ良ければ周りがどうなろうが関係ない」という考えの持ち主と、そうでない人の間には神様は存在しないと僕は思います。

 常に誰かのために。
勇気を出して、人のために行動できたらそれは神のお示し。
 
 常に誰かのために。
例え知らない誰かが転んでいたら、それを笑わず手を差し伸べる人こそ、目に見える神様。

【エッセイ】全ての始まりの地へ。【鹿島神宮】

我が家のにゃんこへ献上いたします。