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『OH MY GOD!』は使わない方がいい

日本人が外国で『Oh my god!』を何度も使って会話しているのを目にした事があります。タレントの出川さんが海外で英語を話しながら行きたい場所にたどり着く/買いたいものを手に入れるというテレビ番組でも、毎回「オー マイ ガー」って叫んでますよね(笑)。※出川さんは娘が名前と顔が一致する唯一の日本のタレントさんです。

『Oh my god!』の意味

皆さんの思っている『Oh my god!』の意味は、けっして間違っていません。所謂、「え~!!!」という感嘆を表現するのに使われる表現です。

日本でももう情報として行き届いているのでしょうか?『Oh my god!』は、イギリスではやたらめったら使ってはいけない表現でもあるのです。※アメリカのことはわかりません。

人を不快にする『Oh my god!』

主人の父方の家族は、主人のおじいちゃんぐらいまでの世代が、代々、宗教家の家だったそうです。中には有名な大聖堂のBishopだった方もいたそうです。主人のお父さんは信仰深い方ではなかったそうですが、主人の叔母さんにあたる主人のお父さんの姉妹は信仰心が大変強く、その一人のメアリーおばさんは、牧師さんと結婚していました。

私がメアリーおばさんに初めて会った時、私は全く意識して言ったフレーズではなかったのですが、どうやら、私は『Oh my god!』を複数回使っていたらしいです。しかも、こってこてのアメリカ英語の発音で。
後から主人からレクチャーが入りました。

「『Oh my god!』は、所謂『Fワード(FU*K)』ほどはもちろん悪くないんだけど、信仰心の強い人たちは『Oh my god!』を感嘆の表現としてカジュアルに使うことをとても嫌うんだ。」

『Oh my god!』を使わない方がいい理由

なぜキリスト信者が『Oh my god!』を感嘆の際に使うのを嫌がるかと言うと、主人の説明によれば、例えば、悲劇的な内容の会話の中で「Oh my god!(なんてこと!)」と神様を引き合いに出すことは、神様に失礼であると考えているからだとのことでした。主人の説明を更に私なりに考えてみたのですが、まるでその悲劇が起きたことに対して「神様~、どうしてこんな風になってしまったんですか?」と、まるで「神様、どうして助けてくれなかった?」のような表現に聞こえてしまうのが神様に失礼だということかなと理解しています。

ぱっと見で、どの人がキリスト教やカトリック教を信じている信仰心の強い信者かをいい当てることのできる確率はゼロですよね。「この人は宗教心がなさそうだから大丈夫。」と判断して『Oh my god!』を使ってもOK!のように使い分けをするというのは、特に私たち外国人にはとても難しいので、『Oh my god!』は使わないことを基本にするのが安全かと思います。

特に小さなお子さんのいる家庭では、家庭内でも『Oh my god!』を使うことをなるべく避けるとよいと友人に教えられました。夫婦間や友達の間の会話では、結構頻繁に使われていますが、子供には公的な場や親戚が集まる場所では『Oh my god!』を使ってはいけないことを教育することがイギリスでは一般的だそうです。そんなの気にしていないという家族もあるのも事実ですが、上記のように、誰がキリスト教の信仰心の強い人でどの人が何の宗教を信仰しているか外見では推測することはできませんので、観光される場合も、イギリスに留学される場合でも、それはイギリスにおけるエチケットと理解し、あまり『Oh my god!』を公的な場で使わないことをお勧めします。

ちなみに、『Oh my god!』の違うバージョン『Oh my lord!』や『Oh my gosh!』というのも『Oh my god!』と同じに受けとめられるようです。私の知っているママ友たちは子供たちの前では『Oh my gosh!』を使っているのは何度も見たことはありましたが、基本、Oh my god!の優しい版とみんなが理解しているので、やはり『Oh my god!』と同様、なるべく使わない方がよいらしいです。

若者同士の会話では、恐らく誰も気にしていないと思います。娘は、年中何についても感嘆しているようで、家では『Oh my god!』をたくさん使って会話しています。彼女は17歳ですので、公的な場所、特にお年寄りがいる環境では使わない方が良いと理解していて、外では不用意に『Oh my god!』を使わないという使い分けができる年なので、もう家で使っていても注意しなくなりましたが、小さい頃は「使っちゃだめだったよね」と彼女が『Oh my god!』を言うたびに怒るというより、注意を促すようにしていました。

「へ~」「すご~い!」が好きな日本人

日本語の会話で、「へ~」「すご~い」ということが頻繁にでてきますので、多分それを英語の表現に訳したら、なんでも『Oh my god!』になって口から出てくるのかもしれませんが、イギリス人で「へ~」「すご~い」だけを連呼してる人っていうのはあまりいませんので、『Oh my god!』の代わりに、以下の表現を使われてはどうでしょうか。

【歓喜の表現の例】
I can't believe it! 信じられない
That is (sounds) great! すごい
That is (sounds) wonderful! すばらしい・すてき
That is (sounds) amazing! すばらしい
That is (sounds) Fantastic!  すばらしい

【残念な話に対する反応の例】
Oh no, I am so sorry. あ~、残念だね かわいそうに
That is/sounds awful. それはひどい

【衝撃的なニュースに対する驚きやショックを表す表現の例】
I can't believe it. 信じられない
That is (sounds) terrible. 酷い!
I am speechless. 言葉が見つからない。

『Oh my god!』を使わないのがマナー

『Oh my god!』を言っていると、なんとなくネイティブ気分になれるのも魅力のひとつなのだと思いますが、イギリスには未だ保守的な場所・地域もたくさんあります。日本人観光客が好きなコッツウォルズ地方や湖水地方は、信仰心の強いお年寄りの方もたくさん住んでいる地域ですので、そういう場所ではOh my god!は使わないようにするのをマナーとして覚えていて損はないと思います。

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