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わたしが産後うつを乗り越えた6つの方法

前回の記事より、「産後うつ、ほんなら具体的にどうやって乗り越えたんだよォン」というようなことを具体的に綴っていきたいと思います。
これを読んでくれている皆さんは、産後うつ当事者の方やご家族の方はいらっしゃるのでしょうか。何かのお役に立てたらと思います。


「産後うつ」って、なんなん?

さて。産後うつ産後うつって言いますけれども、これ、わたしもなってみるまで得体が知れませんでした。そもそも「うつ」って何やねんと思いません?
頭痛いはわかる、お腹痛いもわかる、骨折もわかる。でも「うつ」て何やのさと。どこ痛めてるん? ココロはどこにあるん? 心臓?
雑な知識で「気分が落ち込むんかな~」「イライラしたり涙出たりな~」くらいに思っていたんですよ。
「心の風邪」とかそれっぽく言われても余計に謎。ネットのチェックリストとか見てもピンとこないし、そもそもしんどいときにああ自分これ当てはまってるわ、とか判断してられん。

ここで突然ですが、突破に向けての結論が出ました。
「棚卸し」です。
人を呼んで手を動かせば必ず終わります。

??? ごめんなさい、先走りすぎました。棚卸し、サービス業や小売業に従事したことのある方ならご存じの、年度末にあるアレです。
期末に在庫をひっくりかえして全部数えて、来期の準備をするアレです。営業後に遅くまで残ってちまちま数えて鬼めんどくさいアレ。
あ、棚卸しの説明じゃないですね。産後うつの話ですね。

A子さんの場合

ここに30歳の妊婦さんがひとりいるとします。初産です、首都圏で旦那さんと二人暮らしです。実家の折り合いはあまりよくなく、里帰り出産はしない予定です。働いてます。気が弱くて責任感が強くて不器用です。
はい子ども産みました、どーしたらいいかわからないです。テンパりながら頑張ります。失敗します。子どもめっちゃ毎日泣きます。まわりのママさん方みんなキラキラに見えます。眠れなくなります。痩せます。旦那さんは力になってくれるけれど負担をかけたくなくて全力で頼れません。育休あけて職場復帰します。忙しいです。目の前が真っ暗です。
……みたいな、みたいなね! A子さんの細かい設定は置いて、大変やなあ~、という感じ。
タチが悪いのは、本人まったく「わたし産後うつやわ、休もう~」みたいにならない訳ですよ。症状とか見た目で出ないですし。A子さんは、もっと頑張らなければ。わたし全然できてない。どうして、どうして……って思いながら毎日やりくりしています。お願いだから休んでェ!

個人的な体験談ですが、わたしが産後うつでいちばん辛かったのはパニック発作(別に安全な場所にいるのに、突然「死ぬかもしれない」恐怖におそわれる)と未来の短縮化(半年とか2年後とかの話を家族や友人がしていても「わたしその頃には無事に生きていないだろうな」という無力感)でした。
あと手足がヒエッヒエになるのと、今日何食べよう? とかの細かいことを決められなくなる。訳もなく涙ドー出る、集中力がゼロになる、部屋が散らかるなどなど。
離乳食の量などが不安でたまらなくて毎食グラム単位で計ったり、パパさんからのちょっとした言葉でテンパってしまったり。
パニックと未来の~については目に見えないですし、他困りごとについても忙しいと「疲れているのかなァ」なんてスルーしがちですよね。うまく説明できてる気がまったくしません。この症状がヒトによって全然違うのなんなんよ?

「産後」対策/「うつ」対策

産後うつになるママとならないママの違いってなんだと思いますか?
ここで「産後」チームと「うつ」チームは二組にわかれて考えてみましょう!

産後=ホルモンバランスしっちゃかめっちゃか爆崩れ
ホルモンバランスこそが全身の健康のカナメであることも知らんと、マタニティクラスなどで「ホルモンバランス大事♪」とか聞いてフンフンと流してしまっている過去のわたしはなんという愚かなことかッ。
体温やら呼吸やら睡眠やら、ひいては気分やら機嫌やらディレクションしてくれてるのがソレです。もう我が家ではホルモンバランスとか言わず「監督」と言ってます。
いいですか。監督の機嫌を損ねたらいい映画(映画?)は撮れません。全力で監督を接待してください。
ホルモンバランスについては、それこそ書籍やネットの記事でも詳しい方がわかりやすくまとめてくれています。ので、ここでは軽く。
1寝る時間、起きる時間、食事の時間を一定にする。まんまです。
2整腸戦略を取れ! さつまいもとかヨーグルトとか根菜の煮物とかりんごとか……食物繊維を摂る。
3リラックス 現代人はリラックス下手が多いのは、めっちゃ情報社会なのもあると思います。SNSとかしんどいときは見なくてよくて、親や誰かからの育児アドバイスLINEとか右から左でいいです(!)。猫背の奴(わたしだ!)、呼吸が浅くなってるからなるはやで矯正せよ。30秒でいいからプランクで腹を震わせろッ。

うつ=考え方の癖。はい論破。いや、違うんです。
そもそも、同じ出来事にあたっても「うつ=しんどく」なるヒトと、全然平気よんってヒトがいるの不思議じゃないですか?
それは、そのヒトがそれまでの人生で積み重ねてきた「考え方の癖」によるものです。
考え方の癖は、幼少期の親(近くにいた大人、以下親)の言動がキーで、あなたが親に「どんな子」扱いされていたかがベースになっています。
虐待とか? と思い浮かぶかもしれませんが、殴る蹴る暴言などの具体的な暴力はもちろん、やっかいなのが「家庭内ブラック企業」化している場合です。毒親という言葉、親ガチャという言葉も話題になりましたね。
親が批判的であること、コントロールしようとすること、過干渉であること、家庭内で派閥や序列をつくること。等、子どもにとってはとんでもないストレスで、生涯にわたって人格形成に影響します。
ちなみにいじめは、「学校(グループ)内ブラック企業」です。
「家庭内ブラック企業」に所属していた過去をもつ社員達は、ひとたびなにか行き詰ったり失敗すると、自分を罰します。そうしないと上司からのさらなる否定がはじまるからです。大人になってからもその癖が抜けません。
育児は思うようにいかないことの連続です。普段から「自分なんて駄目だ」「なにをやっても失敗する」「居ないほうがいい」と思いながら挑むと……ひとたまりもありません。
かわいいかわいい我が子との宝物のような日々なのに、地獄のようです。子の泣き声、自分を呼ぶ声がまるで「おまえは駄目な母親だ!」「神様、ほかのママと替えて!」と叱責や罵倒を受けているように響きます。
しんどくてたまらない、そしてそんな自分を責めてしまうあなたは、一刻もはやく家庭内ブラック企業で酷使されている社畜こと「過去のわたし」を助けに行きましょう。
1書く。とくに「できたこと」をノートに書いて、自分を褒める。めちゃくちゃ定番すぎて自己肯定感アップ系のノウハウには必ず出てくるワークですが、ぜひトライしてみてください。
2ゆっくり呼吸をして、自分の体に感謝する。ヨガやマインドフルネス、散歩もおすすめ。自分の感情に意識を向けてみる、それを手放す練習を繰り返す。お祈り。
3しんどいところから離れる。しんどいな、と思うもの、ひと、ことから離れる。部屋の掃除なんかもベリーグー!
進めていくうちに親に対して怒りが湧いてくるかもしれませんが、いまはスルーしてOKです。自分のケアに専念しましょう。

必ず「だいじょうぶ」になれる日が来る

以上6つの棚卸しを、どんどん進めていきましょう!
わたしは、朝起きたとき自動的に「ああ怠い。もう死にたい……」と思い浮かばないこと、を産後うつのクリアとしていますが、今日まで2ヶ月くらいやってみてだいぶコマが進んできた感があります。もう一歩!
おかあさんといっしょや、しなぷしゅ、みんなのうたなどで「あした」や「大好き」という言葉と出会うたびに涙がボロボロ出てしまうのですが、もうすぐです。
パパさんやママ友と来年や未来の話をするとき、苦しくなってあいまいなことを言ってしまうのですが、もうすぐです。
実家の両親に電話するとき過緊張してしまうこと。常に肩が上がっていること。気を抜くと頭の中で「わたしはダメ人間!」と繰り返してしまうこと。家族相手に「わたしが居なくなったら」のシミュレーションを何度もしてしまうこと。「どうしよう、どうしよう」と立ち止まってしまう毎日。反射的に謝ってしまう癖。でも、もうすぐです。
必ず、明日が楽しみになる日が、少しだけ気持ちが楽になる日がきます。
きっとあなたも。

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