ADVゲーム「終わりの鐘が鳴る前に」で伝えたいこと
改めて、こういうのを書くと色々書きたいことも多いのですが、今回はCynical Honeyの処女作「終わりの鐘が鳴る前に」における、作品で伝えたいことを自己満足的に書き綴っていこうと思います。
勢いで書くので、読みづらさとか理解できないところもあると思いますが、ご容赦ください。
「楽しめる」ノベルゲームを作りたかった
プレイいただくユーザーの方には「楽しめる」ものにするのがゲームとして大切かと考えました。ただ、単純に「泣き」や「笑い」だけではなく楽しめるゲームとは何か考えて作りたいと思った時、「楽しい」と思っていただけるのがゲームとしては他のコンテンツよりも届けやすいのではないでしょうか。
その中でもノベルゲーム、特にビジュアルノベルが他のジャンルのゲームよりも感情を動かしながら楽しむことができると思いました。私は過去に所謂「泣きゲー」と言われるゲームをプレイして思ったのは、映画やアニメのような見る側に立つだけではなく、小説や漫画のような想像力を必要としない物語を自分が動かしながら楽しめるコンテンツだと考えました。
死神×青春を組み合わせたADVゲーム
敢えて組み合わせても混ざりにくい要素にしたかったです。
後述でもありますが、現実味のあるものと非現実を区別して描くことで物語を切り替えやすくしました。
また死神というシンボルは青春や恋愛の中に「生きること」というテーマを投げかける役割を担っています。10代の頃の死生観というのはまだ朧げなものだと思いますので、登場人物にはそれを近づけるためにも必要でした。
Chapter.1ではできなかったこと
Chapter.1では完成をゴールに設定したこともあり、一本道の物語だけでした。そのため、各登場人物のバックグラウンドや考えを織り交ぜることができませんでした。また世界観を楽しんでいただけるような要素も少なかったと思いますので、Chapter.2以降では改善をしていきたいと思います。
そもそもユーザーに届けたいもの
元々のタイトルは「幸福論」
ネット小説の頃に読んでいただいた方はご存じだと思いますが、元々は「幸福論シリーズ」というシリーズもので書いており、Chapter.1はその「黄昏に君の笑顔を」という部分を再編成して構築しております。
8割以上書き直して、物語の展開も登場人物の立ち位置も変更しております。小説では文化祭がメインのシナリオになっていますが、文化祭はChapter.2で描きたいと思っています。
また何故、「幸福論」なのか。それは、今作の大きなテーマとして「幸せ」というのがあります。また作品内で主人公のセリフでもありますが「幸せ」とは曖昧なもので、それは人それぞれ違う形でもあります。
今回、「幸せについて本気になって考える」というのが本質的なテーマであります。(ポルノグラフティの曲じゃないよ)
私が「終わりの鐘が鳴る前に」を通して、「自分や相手にとっての幸せって何だろうということを考えること自体が何を意味するのか」を伝えたいことだと思います。
元々はネット小説で、当時は予告ムービーも作っていた。
当たり前と思っていたことが当たり前でない
あと当たり前に続くと思っていることは多いと思います。
これは私の個人的な体験として家族を亡くした時に一番思ったことかと思います。家族や友人と過ごせる時間は簡単に終わり、有限であることは誰もが知っているはずですが自分ごとにしにくいと思います。
また本作の主人公は何度も「当たり前が壊れる」を体験します。だからこそ、壊れるものを大切にしたり、臆病になってしまうことがある人間らしさを身につけていくことになります。
そういった彼の成長をChapter.1以降も見れるのも、「終わりの鐘が鳴る前に」の魅力の一つだと思います。
誰もが「自分」目線になりやすい世界観
先ほどの自分ごとという話に通ずるところもありますが、ビジュアルノベルというのは小説などに近いことから疑似体験というより傍観者とすることのが多いと思います。それは非リアルの世界を体験できることという側面もあります。
リアルな世界だからこそ、想像しやすいこともある
「終わりの鐘が鳴る前に」は傍観者ではなく主体者であり、主人公と一緒に考えることをしてほしいので、自分達が生きている世界に近づけることを必死にしました。
世界観を作る際に実際にある都市や建物をモデルにすることで、そこで生活していることをプレイしていただく際に感じしやすくしております。
例えば、主人公の家は図面を書き、背景の小物も一つ一つ考えました。風景や街並みも実際にロケハンで兵庫県の赤穂市や京都に行き、主人公たちが過ごすためのシーンを見て回り資料にしてイラストレーターの方と作り込みました。
実際に存在することを想定したキャラクター
美少女ゲームやギャルゲといわれるジャンルにも属すると思っており、今回は登場人物も「実際にいそう」という描き方をしております。髪の色は勿論標準な色をメインに、服装もファッション誌、映画などリアルの資料を揃えて、このキャラが現実にいた場合に着ている服装をイメージされています。
ただ今度別で書きたいのくらいですが、普通のゲームやアニメなどで出てくる服装は時代や流行に左右されない無難な服装が多いと改めて気付かされました。
せっかくだからこだわりたい!
統一感を意識した音楽
今回は音楽には特にこだわりが強かったと思います。
元々、ゲーム音楽をやりたいという個人的な想いもあったり、ゲームやアニメの主題歌の作詞を仕事でしているので、「ご依頼ではなく自分で好きに作ってみたい」という感情はとても強く出たと思います。
今回は3名の作曲家の方に参加いただきましたが、統一感を意識して作れたと思っております。
今回予想以上に主題歌の反響があり問い合わせも凄かったです。
元々提供イメージがなかったので、急遽主題歌音源付きをリリースしたことでご迷惑をおかけしたのは反省点でした。
BGMも世界観や物語のシーンに合わせて作成。
個人的には菅野のテーマソングとして作った「Girl-firend」はイメージにもピッタリでお気に入りですので、一度聴いてみてください。
自分のクリエイティブには惜しみく力を使う
私自身、シナリオ以外にデザイン全般やなど色々やっているので自分の作業にはかなりこだわっていました。
UIデザインは何回かやりなおしたり、他のゲームをプレイしながらユーザビリティを検討しました。見やすく、シンプルなUI設計を目指しました。
ただ、いろいろな部分でこだわったので、開発スピードが遅れてしまったのは事実ありました。
自責の念を込めてキャラクターにネガキャンをさせてみた動画(1分39分頃)
次回、Chapter.2はこんなの!
今すぐ言えることはまだまだ少ないですが、こんなことしたいと思っています。詳細はまたリリース情報とともに発信します。
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