見出し画像

こんな時、どうしたら???No12「冗談が、通じない!」


いつもお読みいただきありがとうございます。
しばらくあいていましたが、
”こんな時、どうしたら???”No12は「冗談が、通じない!」です。

冗談であったり、ジェスチャーであったり、ものを例えたり・・・
とにかく、全て伝わらない・通じない。場合によっては怒りだしてしまうこともあったりしてトラブルになることも・・・。

今回は、こんな「冗談が、通じない!」について考えてみましょう!!

《よく見られる状態》
・みんな笑っているのに、一人真剣に怒っている
・みんな何となく、その場の雰囲気で、それぞれが動いているのに、一人「嘘?何をふざけてるの?」と言いたくなるような言動をする
・みんなは静かになったり、なんとなく気まづい状態になっているのに、一人「ね?僕たち褒められたよ!」と喜んでいる
・一般的にはありえない言動を、真剣に受け取って、そのまま言われたまま言動にうつしている
・恥ずかしく感じたり、落ち込むような場面で、一人喜んでいる
・何となく、自分のことが理解できていないのではないかと思える言動がある
・あきらかに、仲間外れにされているような、周りの仲間との距離感ができているが
全く気付かず今まで通りのふるまいである
・・・などなど

《原因》
・言葉通りに表現された内容を受け取っている(字義通りの受け取り)
・皮肉で言われていることが理解できない
・比喩等、物の例えとして使われた表現を、そのまま受け取ってしまった
・暗黙の了解などが理解できない
・学年が上がり、今までのように相手が表情や態度で分かりやすく示すことがなくなり、常に笑顔で接してくれているため、見た目で判断してしまい状況に合わない
・同じことばやセリフでも語尾のイントネーションによって、複数の意味を持つことが理解できない
・「うん、ちょっと・・・」の「うん」は”YESということだ”というように、ことばには複数の意味があることが分からず、1つの意味としてしか理解できていない(1対1対応の理解)

<対応>

・言葉通りに表現された内容を受け取っている(字義通りの受け取り)
・皮肉で言われていることが理解できない
・比喩等、物の例えとして使われた表現を、そのまま受け取ってしまった
→これは、そもそも持って生まれた”ことばをそのまま受け取る”という特性があり本当に理解は難しいので、「教える」ということを考えていきます。「今の~という事は、実は、~がして欲しい。~を求めている。という事です」と。聞いた子ども側はショックな時もありますが、本当に驚いて「聞いて良かった~」「知らないままで恥ずかしい思いをする所だった」と言うことがほとんどです。

・暗黙の了解などが理解できない
→これも、何となく雰囲気が違うのは理解できるのですが、具体的には何をすればよいのかはわかっていません。なので、具体的に「今のは、~をどのようにしてねという意味」「今のは、いつもしているように~をどのようにしてねという意味」だよ。と遠慮せず、はっきりと具体的に教えます。また、その時には、顔の表情も併せて伝えていきます。「あの時、目がさ、●●さんの方にちらっと向いたでしょ?見てた?あれはね、~してって言う合図だよ」のように・・・。

・学年が上がり、今までのように相手が表情や態度で分かりやすく示すことがなくなり、常に笑顔で接してくれているため、見た目で判断してしまい状況に合わない
→笑顔であっても、顔の表情で判断するのではなく、「ことば」「言っているセリフ」で判断をします。と教えます。
例)「え~いややな~」と笑顔で合った場合、そんなに嫌がっていないと受け取るのではなく、”いや”という言葉の方で理解をして、”嫌がっている”と受け取ります。と教えて行きます。

・同じことばやセリフでも語尾のイントネーションによって、複数の意味を持つことが理解できない
・「うん、ちょっと・・・」の「うん」は”YESということだ”というように、ことばには複数の意味があることが分からず、1つの意味としてしか理解できていない(1対1対応の理解)
→これは、すべて、書き出して「●●の場合は△△」と対応して学んでいきます。イントネーションも同様に実際にやって見せて、このイントネーションの時にはこっちで受け取るといいと教えて行きます。

子ども達を見ていると、意外とこの課題は、聞いているほうが(会話のイントネーションのほうが)「意味は分からないけれど、何となく、良くない状況だな?」まではわかるようです。「でも、何を言いたいのかが分からないから、結局同じなんだ」と、思春期の特に中学校に入った子ども達は、教えてくれますよ。

さて、いかがだったでしょうか?
ご参考になれば嬉しいです。
今回の状態は小学校5年~中・高で一番課題として認識され始めることが多くなるものかなと思います。それまでは、同じ状態像で見えてはいても、大人側がなんとなく、感情を揺さぶられイライラまではせずに、いられるようですね。

「そのうち、分かるようになるんだろう」と、思っているからです。

そして、4年生後半くらいから、少しずつ違和感・焦りが出て来て「わからないんです!」と何とかしないととお話になることが多いように感じます。

周りの年齢があがり、周りの子ども達のコミュニケーションスキルや社会性があがってくるから目立つということもありますね。

また、この年齢による課題の見え方については、追ってお伝えしていきたいと思います。

ご参考になれば嬉しいです。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?