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弱小チーム

「弱小チーム」にいることには、多くのリスクが存在する。

  • 試合に負けるリスク

  • 勝てないことによる学校名のブランド棄損

  • 常勝チームに入ってもついていけるだけの知見がない

  • 「どうせ負ける」という思い込みが成長を妨げる「勝てない」ことを顧問や他人のせいにしている

  • 行動パターンや考え方が子供じみている

 これは、部活に限ったことではない。会社をチームとするなら、企業でも同じリスクを抱えていることになる。
 
 転職と照らし合わせてみると分かりやすい。企業で言うと「弱小チーム」の売上が低いことが上げられる。売り上げが低い要因は

  • 商品力が低い

  • ブランド力が弱い

  • 売り方を知らない

  • 競合が多過ぎる商品やサービスを持ち、差別化できるものではない

  • 1回の売上額の桁が少ない

  • 人員不足

  • 人材を育成する余裕と知見がない

 こんな感じの項目が上げられる。

 外資でも国内企業でも転職活動でネックになる、そして候補者としても「グーの音も出ない」理由の一つは、今までの経験に応募企業と同等の売り上げ規模の経験がないと、どれだけ基本を熟知していても採用されない。

 営業に関しては、売れる基本は「ニーズを特定して満たす」ことが出来れば売り上げに繋がっていく。

 ただ、業界や役割の知見の基礎がしっかり身についていて、実績として大きく成長率を出していたとしても、もう一桁多い売上で同じ成長率を出してもらいたいと思うのが、売り上げ規模の高い企業のニーズである。

 小さな売り上げ規模の企業で200%の成長を叩きだしても、出だしが低すぎるのだから、200%なんて誰でも出せる範囲ですよ、と取られ即戦力とはみなされない。

 またマーケティング予算の関係上、施策にかける予算が低い場合、懸賞も十分に行っていない企業は多い。

 数千万から億単位で施策を行ってきた人であれば、効果測定も細かく行える能力が備わっている。

 「効果があったか、なかったか」の指標もよく知っていることだろう。

 あまりに少ない予算で施策を打ち続ける企業は、担当者だけでなく、その上司も効果測定の仕方をよく分かっていなかったりする。

 部活でも同じだ。常勝校が勝てるには、

  • 物理的な優位性

  • 戦略的な優位性

  • 相手校に関する綿密なリサーチ

が少なくとも行われているはずだ。

 顧問がプレイできない場合、分析力に定評があるかもしれない。

 情報戦の結果、相手の弱いところをとことん突くことで勝利を得ている可能性も高い。

 弱小チームだと、相手の分析は恐らく行われていないし、物理的な育成も十分にはできていないはず。

 その結果、チーム自体は試合を惰性で行っている結果、負けが続くだろうと思う。
 
 「弱小チームに所属することは悪なのか」。

 その答えは持ち合わせていない。

 ただ言えるのは、「弱小と常勝チームの見ている景色が違う」と言うことだ。

 仮に常勝校から来たエースが、弱小チームに転校してきたとして、弱小から勝てるチームになってきたとしても、エースだけが得点王として活躍出来て買っていたとすれば、チームとしての勝利ではない。

 予選では、勝ち続けられても、県大会、全国大会という場ではチーム力がなければ勝てない。

 また弱小チームで一人得点王だったとしても、全国大会へ進めなければ、プロチームのスカウトが見に来ることもない。

 強い相手に対して、どう勝っていくかにスカウトは興味があるわけで、チーム力の高さが必要のない試合で、一人のエースの力で勝てる試合には興味がないはずである。

 人間の人格の50%は環境に左右される。

 弱いことが当たり前の世界にいれば、勝つことへの執着は全くなくなる。

 一方で、勝つことだけにコミットしているチームにいれば、勝つための最短距離を常に模索している。

 その違いが将来の全てに関わってくる。

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