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パルファンかパルファムか

カバー写真に映っているのものは、知らぬ人はいないだろうと思われるあまりにも有名な「アレ」である。
誕生日記念のひとつとして先日購入した。

知らぬ人はいないだろうとは書いたが、ボトルの首元に見慣れないであろう黒いものがついている。
これが「パルファム」の証だ。
この紐を切って開封する。
そして7.5mlと大変に小さい。

「パルファム」というのは、フレグランスの中で賦香率(液体に占める香料の割合)が最も高いもので、オードパルファン、オードトワレ、コロン等と賦香率は下がっていき、それぞれ香り方や持続時間が異なる。
とはいっても、ブランドごとに、そのブランドの意向に沿って定義づけられているだけで統一基準があるわけではない。
オードトワレであっても比較的長く香るものもあるし、オードパルファンでも持続時間が短いものもある。
そして賦香率が低くても、けして質が劣るわけではない。

お気づきになった方がいらっしゃるだろうか。
私は"パルファム"の次にオード"パルファン"と書いた。ちなみにオードはeau de(”水の”)である。

実は、パルファムとパルファンは同じものだ。
フランス語で書けばparfumであり、フランス語では
・香水全般
・その中で最も賦香率の高い香水
・良い香り
と3つの意味を持つ。

語尾のmの発音は日本語の「ム」ではなく、口を閉じた時に出る「ン」なので「パルファン」と聞こえる。
よって、この記事のタイトルは、より原語に近い「パルファン」を「パルファム」より先に書いた…というのはこじつけて、単にゴロが良かっただけだ。

さて、ある日、私はゲランの「ルールブルー」という香水のもっとも賦香率の高いものを調べたく、

ルールブルー パルファン

と検索した。
結果として出てきたのは、ピンポイントに私が知りたかったことではなく、いわゆる「香水全般」が出てきてしまった。

あちこちと調べてみると、日本語ではどうやら「パルファム」と「パルファン」を使い分ける傾向があるようで、香水全般をパルファン、その中で賦香率の高いものをパルファムと表しているようだった。
次に濃度の高いものは、オードパルファンとオードパルファムと両方の表記があった。

そこで
ルールブルー パルファム
と検索することで、やっと目的を達することができた。

パルファムとパルファンが何となく使い分けされているということに気づいて以降、私のnoteではあえて「フレグランス」という言葉を使っている。
フレグランスは香り商品全般を指す。だから香水はフレグランス製品の一部と言える。

ところが英語のfragranceは軽い香りを指すとも書かれている。
なんともややこしい…

そして更にややこしいのは賦香率の高いものが「パルファム」だけでなく「香水」と表記されている場合もあるということだ。
濃度違いの同製品は「オードパルファン(ム)」「オードトワレ」などの記載があるから、あきらかに「香水」を「パルファム」の意で使用している。

軽い香りが好まれる現代において、パルファムを出しているブランドは少ない。
あえてパルファムを探すなんていうこともあまりないかと思うが、このややこしさ、なんとかならないものかと思いつつ、今日も素敵な香りに癒されている。
ちなみにこれを書いている今香ってくるのは、昨夜のゲランのシャリマーがほんのり残る肌に乗せたサノマの7-18である。

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