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見せるか、隠すか、その両方か

ミュージカルにおけるオーケストラ(オケ)は、出演者のひとりである。
そしてオケはピアノ1台のときもあれば、大人数で組むこともある。
そのオケをどこに配置するかご存じだろうか。
脚本・演出・芝居・歌・ダンス・衣装・舞台美術など、ミュージカルを観る際の”好きポイント”は人それぞれいろいろあると思うが、私はここにオケの位置を挙げておきたい。そして私はミュージカルに造詣が深いわけではないので、あくまで素人が面白半分に書くということはご了承いただきたい。

ミュージカルのオーケストラの配置は、3つあると思う。
・オーケストラを隠すタイプ
・オーケストラを見せるタイプ
・隠すと見せるの折衷タイプ
である。

ミュージカルを観たことがない方でも「オーケストラピット(オケピ)」というものがあることはご存じかと思う。舞台のすぐ下、客席との間に堀のように作られた狭いスペースで演奏する。オケの配置としておそらく最も一般的なイメージはこちらだろう。これが最初に挙げたオーケストラを隠すタイプだ。オケピが設置された公演は、休憩時間にもれなくお客様の多くがオケピの中を覗きに行く。

2つ目がオーケストラを見せるタイプだ。今日観に行った『CHICAGO』は舞台にオケを階段状に配置し、芝居というより、コンサートやショーのような印象を演出していた。もちろん演奏者もマエストロも全員の顔が見える。通常、舞台上にはそのシーンにあった大道具が配置されるが、『CHICAGO』で用意された道具は椅子と梯子、そしてオケだけだ。シーンとしては不自然なはずだが、ショービジネスで生きたいと願う主人公ロキシーとヴェルマにとっては、これ以上ない大道具だろう。また、マエストロも役者の一員として、演じるシーンもあり、オケをうまく使った演出をしていた。

3つ目の隠すと見せるの折衷タイプはまた面白い。2019年と2023年の『ファントム』では、オケは舞台奥に設置してあり、通常隠れているオケがある歌をきっかけに幕が上がり舞台上に露出する。そして必要のない時は隠される。オペラ座が舞台となっている作品だから、実際にオペラ座に行っているような感覚に陥る。

ミュージカルはクラシックのオーケストレーションばかりでなく、ロック調もあるし、冒頭にも書いたようにピアノ1台のときもある。どんな編成になるのかは作品によって全く違うので、そんなところに目をつけて観劇してみるのも面白い。
ミュージカルは敷居が高いとおっしゃる方が多いが、人生の中で1度でも良いからぜひ行ってみてほしい。
必ずあなたの”好きポイント”が見つかるはずだから。

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