後藤敏仁

CFOとして上場を経験。3年間くらい上場企業のCFOやってました。 今は、IPO支援や…

後藤敏仁

CFOとして上場を経験。3年間くらい上場企業のCFOやってました。 今は、IPO支援やIR支援、財務戦略支援などしてます。 IPO支援でもインサイドに入り込んで、初年度に1社上場達成。 CFOという経験から、感じたことなどを気ままに書きます。

最近の記事

タム、サム、ソム、タム、サム、ソム・・・

いきなり、何の話だ?と思われた方。 リズムの話ではありません。 経営企画、IR関係者にとっては、とても頭の痛い話。 TAM(タム):Total Addressable Market (事業領域全体の市場規模) SAM(サム):Serviceable Available Market(事業が獲得しうる最大市場規模) SOM(ソム):Service Obtainable Market(実際にアプローチ可能な市場規模) の話をしたいと思います。 事業計画及び成長可能性に関する

    • 【IR向上委員会】今年のテーマを振り返る。企業価値を高める方法の模索。

      IR向上委員会というイベントを立ち上げて約2年が経過しました。 最初はたったの14人程度でしたが、どんどん参加者が増え、コンスタントにオンライン含めて100を超えるようにまでなりました。 このイベント。 僕は収益事業としてやっているわけではないので、企画から準備から割と大変です。。 なんでやっているのか? 楽しいからです! IR領域はどの会社も予算をそこまで割かないケースが多い。 だからこそ、優良なサービス提供プレイヤーが現れにくい。 優良事例の研究や改善のための

      • 【IR分析】ROBOT PAYMENT(ロボペイ) FY2023 2Q

        2023年8月14日 ROBOT PAYMENT(ロボペイ)の2Q決算発表がありました。今回は上方修正も出されていますね。 この記事は主にIR担当者やCFO向けに書かれています。 決算説明資料の過去と最新を見比べて、担当者の悩みに思いを馳せたり、仮に自分だったらどう工夫するのかという妄想をすることで、自らのIR能力向上と、この記事を見てくださった方々の何らかのヒントになること目的としています。 またこの記事は、ロボペイに許可なく勝手に私が書いているものです。 とてもマ

        • 【個別銘柄】今週上昇した上位10銘柄

          先週の各国中央銀行の政策見通し発表というイベントをこなして、一安心していたところ、今週は、フィッチ(FITSE)による米国債の格下げで、マーケットは波乱。1日での下落は今年最大級となり、投資家にとっては厳しい1週間になったのではないでしょうか。 そんな僕も、相変わらず含み損は膨らむばかりで、少々の出費や無駄な贅沢なんて、含み損に比べたら大したことないか、と、もはや感覚もバグってきました(笑)。 さて、本題です。 今週上昇した銘柄トップ10※8月5日(土)時点で、5日間株

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          【決算分析】ロードスターキャピタルFY20232Q

          ロードスターキャピタル(証券コード:3482)の2Q決算発表が8月4日に開示されました。 この記事は、開示された情報(IR情報)のみに基づいて、僕が好き勝手に分析し、妄想レベルで思うことを記載します。 ※ロードスターの川畑CFOは知人ではありますが、本件について個別にヒアリングをしたり、承諾を得ている訳ではありません。 また、投資推奨する訳でもなく、単純に好きだから分析して、もし自分ならどんなIRにするのかを妄想するための記事です。 分析+妄想のために行ったこと。 ・20

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          【IR向上委員会】イー・ガーディアンS高で振り返る直近のIRと株価の推移

          2023年8月3日(木)イー・ガーディアン(証券コード:6050)がストップ高と大きく株価を伸ばしました。 その材料は、チェンジホールディングス(証券コード:3962)によるTOBに応じ、資本業務提携を発表したことによるものです。 株価チャートと過去のIR施策を振り返ってみたいと思います 注:画像は四季報オンラインを元にFiNX株式会社が作成しています。 今年のイー・ガーディアン社のIRを振り返ってみると主な開示は以下の通りです。 1月11日 主要株主異動のお知らせ

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          日銀YCC修正(柔軟化)について考える

          巷では、「想定通りの発表だった」という声も聞こえる今回のYCC修正。 正直、僕は「修正しない」と思っていましたので、驚きました。 その一つの理由としては、 植田総裁が学者時代に日経新聞に寄稿した内容として 「YCCは微調整には向かない政策である」 という趣旨の記載があったからです。 その点についても記者会見でコメントされていましたね。 今回の整理・物価見通しを上方修正した。 → インフレ2%目標に近づいた。 ・でも、賃金の上昇を伴う持続的安定的な物価上昇には至っていな

          日銀YCC修正(柔軟化)について考える

          企業価値向上サミット開催のお知らせ

          僕が副代表を務める日本金融経済研究所主催の「企業価値向上サミット」のお知らせです。 イベント概要日時:2023年8月25日(金) 時間:15:00ー18:30 ※登壇時間は、17:30〜18:20です。 お申し込みはこちら(参加無料) 代表の馬渕磨理子さんと、半年くらいかけて準備を進めてきました。 ※今もまだ、準備でバタバタしてますw 企業価値向上(つまり時価総額の向上)については、上場企業の経営層は日々頭を悩ませながら取り組んでいらっしゃいます。 理論的には業績が

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          【IR向上委員会】noteの決算説明資料アップデートを分析

          2023年7月14日。note社の2Q決算発表がありました。 上場してから2回目の決算発表となります。 上場して1年目あたりは、決算説明資料やIRなど、試行錯誤や工夫が多く生まれやすい時期でもあります。 頑張って作成されているIRチームの皆様へ 「僕は改善点をちゃんとみていますよ!」 というメッセージを込めて、アップデートポイントを分析し、解説します。 ハイライトページの次に挿入された、赤字幅縮小のスライド 決算説明資料の最初のページはハイライトで、ここは先回の発表

          【IR向上委員会】noteの決算説明資料アップデートを分析

          東証スタンダード移行表明した会社の株価推移と、移行検討資料について

          7月13日時点で、東証スタンダードへの移行を表明した企業は、49社あります。 この記事は、主に上場企業においてプライム市場への存続かスタンダード市場への存続かを検討されている企業の取締役会事務局の方を対象に記載しています。 取締役会または経営会議等において、市場選択の検討を進める上で、先行事例を研究し、検討するための資料を提供します。 資料は2点。ダウンロードできるように添付しております。 ・プライムからスタンダードへ移行した企業の株価騰落率リスト(xls) ・取締役会

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          推しの開示を語る会#1 IR向上委員会オルタナティブ

          さきほど、IR向上委員会のオルタナティブバージョンとして、Twitterスペースで「IR関係者が推しの開示について語る会」を開催させていただきました。 リスナー参加者には、現役のCFOやIR関係者もちらほら見かけられてとても嬉しかったです。 せっかくなので、推しの開示について、記録を残しておこうと思いました。 ポート【7047】

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          推しの開示を語る会#1 IR向上委員会オルタナティブ

          ChatGPTは、決算説明資料の内容を分かりやすくできるのか?

          最近話題のChatGPT。 人類の生産性を向上させる上での革命的なテクノロジーであることから大きな注目が集まっています。 株式市場においては、決算説明資料や適時開示において「ChatGPT」関連の取組強化を発表することで、短期的に株価は急上昇している銘柄も多くあります。 賛否両論ありますが、実際に使ってみてどんな感じになるのか試してみました。 ※念の為ですが、私は今回ご紹介する株式を保有しておりませんし、個別銘柄の推奨等を行うものではなく、あくまでChatGPTと決算説

          ChatGPTは、決算説明資料の内容を分かりやすくできるのか?

          SVB破綻で考える 短期投資戦術のヒント

          昨日、SVB経営破綻による今後の影響について見解を述べました。 今日も、SVB関連の新たなニュースをチェックしましたが、週末にも関わらず、次々に新たな動きが出てきています。 このように、問題はスタートアップ企業の資金繰りに関心が移っているように思われます。 SVBに資金を預けていたスタートアップは、大量の資金を引き出すことができません。当面の給与払い、外部委託先への支払い、など、資金繰りの問題が発生し、連鎖的に倒産や個人破産などに波及するリスクも考えられなくはありません。

          SVB破綻で考える 短期投資戦術のヒント

          SVB経営破綻は、どこまで波及するのか?

          3月11日、SVB(シリコンバレー銀行)が経営破綻しました。 リーマンショック後では、最大規模の金融機関の破綻です。 8日には、身売りや増資計画を発表していましたが、信用不安を招き、株価は暴落。わずか数日後に経営破綻宣言という劇的な展開となりました。 ・22年末時点でのシリコンバレーバンクの総資産は約2090億ドル(約28兆円) ・資産規模は全米で16位 なぜ破綻したのか?・FRBの急ピッチな利上げにより、保有している米国債権の含み損が膨らんでいた。 ・融資先のシリコン

          SVB経営破綻は、どこまで波及するのか?

          【投資家も必見!】日本のIRに新たなムーブメント!その背景と、「これから」を占う

          IR系アドベントカレンダー、盛り上がってますね! まずは簡単に自己紹介から。 2022年1月まで、とある上場企業でCFOを務めておりました。任期満了をもって退任となり、今はFiNX株式会社を立ち上げ、IPO支援やIR支援、財務統制の支援などを行なっています。 では、さっそく本題です。 これまでIRの仕事は、会社のスタンスとして、お金をかけても株価上がる訳じゃないし、取り敢えず他社の事例を参考にしながら(または、先祖代々のテンプレを活用しながら)無難にこなすというお仕事でし

          【投資家も必見!】日本のIRに新たなムーブメント!その背景と、「これから」を占う

          2022年10月度 プレイヤー別売買動向

          昨日、東証から第4週の売買動向が発表されました。 法人、個人、海外投資家、証券会社、それぞれどんな動向だったのか1ヶ月を振り返ってみたいと思います。 東証プライム 売買動向プライムでは、個人が大きく売り越し、法人と海外投資家が買い越しとなりました。特に第1週では、個人が大きく売り越しており、個人投資家の悲観モードが鮮明です。一方で、一番大きく買い越したのは法人です。 ちなみに、法人とは、投資信託、事業法人、金融機関などを指します。 東証スタンダード 売買動向 次に東証ス

          2022年10月度 プレイヤー別売買動向