馬路村で四国全市町村踏破!<日本全市町村踏破(制覇)>
10月31日、高知県安芸郡北川村を踏破した後、四国最後の未踏破市町村、馬路村へ。馬路村は北川村と同じ安芸郡に属し、隣接しているのだが、北川村から直接馬路村へ至る道は険しく、一度奈半利町へ戻り、西隣の安田町から北上して馬路村へ至る方が早いとGoogleマップがおっしゃるので、そのように進んだ。
しかし、安田町から馬路村に至る県道12号も、決して平易な道という訳ではない。渓谷沿いでセンターラインのない道が延々と続く。流石は四国で最後まで残った未踏破市町村、なかなかの秘境である。
そしてついに、馬路村へ到達!これで四国全市町村踏破!だが馬路村の中心部、馬路集落はもっと奥だ。さらに先へと進む。
馬路村と言えば、ゆずだ。今や全国にブランドとして名を轟かせるている。その生産地たるゆず畑を一望できる場所が、馬路集落のさらに北西奥にあるというので、まずはそちらに行ってみた。相名という集落である。
当地のゆずの収穫は、11月から始まるらしい。訪問した10月末日は、最も多くの実がなる時期だと言えるだろう。そこら中、河原から山裾まで黄色いゆずの実だらけで、圧巻であった。
村の中心部、馬路集落へ戻る。集落の北部には、馬路温泉がある。
温泉の向かいには、馬路森林鉄道の始発駅、馬路温泉前駅がある。これは、沿岸部の田野や奈半利から、馬路村の最奥と言うべき魚梁瀬までを結ぶ、魚梁瀬森林鉄道を一部再現したものだ。
魚梁瀬森林鉄道は、日本で二番目に早く出来た森林鉄道で、1895年(明治28年)に開設されたが、戦後のモータリゼーションにより、昭和39年には完全に廃線となった。
なお、機関車はSLの形状をしているが、動力は蒸気ではなくディーゼルである。
森林鉄道は渓流沿いを走る。紅葉の季節は絶景だろう。森林鉄道だけに、周囲は植林された常緑樹の杉や檜が多いだろうが。
森林鉄道の隣には、インクラインもある。インクラインとは、斜面にレールを敷き、船や材木などを、貨車に載せて上段から下段まで滑り下ろすもので、日本では、京都で使われていた琵琶湖疏水のものが有名である。ここ馬路村では、かつて材木運搬に利用されていたが、それを再生して、観光用の乗り物としている。
インクラインは、下りは物理的なポテンシャルで下ることが出来るが、上りは何らかの動力を必要とする。京都では、琵琶湖疏水で発電した電気を用いていた。馬路ではどうしていたか分からないが(手動で空の貨車を引き揚げていたのかもしれない)、再生時には、水の重さを利用するものになった。
馬路集落には、見学も出来るゆずの加工場がある。
県道12号沿い、集落の入口にある観光案内所「馬路村ふるさとセンターまかいちょって家」。
ここでは様々なゆず製品が売られている。馬路村のゆずは、1965年(昭和40年)頃から始まったが、形があまり良くなく、そのまま出荷しても安くしか売れなかった。その為、1975年(昭和50年)から村内で加工品を作り始め、これを一大ブランドとして成長させたのである。
ゆず加工品の売上は、1980年(昭和55年)には3000万円ほどだったが、2005年(平成17年)には30億円を突破と、四半世紀で百倍にも成長している。林業と農業の村だが、実は商才溢れる村なのかもしれない。
馬路村にて、高知県全34市町村及び四国全95市町村の踏破達成。
日本全国1741市町村のうち、1712踏破、未踏破29、達成率98.3%。
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