はじめにこれまで2つの記事で、内閣府が2021年に実施した「家族の法制に関する世論調査」の問12の問題点を指摘してきました。 今回は、問12の設問文が、現状維持を強調し…
はじめに前回の記事では、内閣府が2021年に実施した「家族の法制に関する世論調査」の問12がダブルバーレル質問になっており、不適切であると述べました。この記事では、設…
はじめに前回の記事では、内閣府が2021年に実施した「家族の法制に関する世論調査」の、選択的夫婦別姓に関する問12において、【資料1】を見せることで、選択肢の解釈が限…
選択的夫婦別姓に対する反対意見で「名字が同じでないと家族の絆が薄れる」や「家族の一体感が薄れる」といった趣旨の主張があります。 「絆」というものはどういったもの…
以前の記事で、内閣府が令和3年度に実施した「家族の法制に関する世論調査」の問12の選択肢3「選択的夫婦別姓制度を導入した方がよい」の解釈が、【資料1】によって「選択…
はじめに2022年3月25日に、内閣府は「家族の法制に関する世論調査(2021年12月実施)」の結果を公開しました。しかし、前回行われた世論調査とは設問内容が大きく変更されて…
gorori
2022年6月17日 23:17
はじめにこれまで2つの記事で、内閣府が2021年に実施した「家族の法制に関する世論調査」の問12の問題点を指摘してきました。今回は、問12の設問文が、現状維持を強調した誘導質問であると指摘します。誘導質問とは?誘導質問は『聞き方の技術―リサーチのための調査票作成ガイド―』で次のように定義されています。さらに、この書籍のp. 45の表1-9「誘導質問における誘導の形式」に「現状維持の強調
2022年5月1日 16:07
はじめに前回の記事では、内閣府が2021年に実施した「家族の法制に関する世論調査」の問12がダブルバーレル質問になっており、不適切であると述べました。この記事では、設問作成を行った法務省の国会答弁から、不適切な設問になってしまった理由を考えます。なぜ不適切な設問になってしまったのかそもそも、問12の目的は何でしょうか。選択的夫婦別姓制度の導入についての賛否を聞くだけなら、旧姓の通称使用について
2022年4月27日 10:00
はじめに前回の記事では、内閣府が2021年に実施した「家族の法制に関する世論調査」の、選択的夫婦別姓に関する問12において、【資料1】を見せることで、選択肢の解釈が限定できることが問題であると主張しました。この記事では、問12が2つ以上の事柄を同時に聞く「ダブル・バーレル質問」であり不適切であることを説明します。問題点:問12はダブルバーレル質問であるダブルバーレル質問とはダブルバーレ
2022年4月17日 14:55
選択的夫婦別姓に対する反対意見で「名字が同じでないと家族の絆が薄れる」や「家族の一体感が薄れる」といった趣旨の主張があります。「絆」というものはどういったものかは、人それぞれだとは思いますが、各人が思う「絆」というものは、何から生まれるものなのかは調査することができます。「絆」が何から生まれてくるものか調査した世論調査を2つ、未成年を対象にした調査を1つ見つけたので紹介します。朝日総研リポ
2022年4月14日 22:29
以前の記事で、内閣府が令和3年度に実施した「家族の法制に関する世論調査」の問12の選択肢3「選択的夫婦別姓制度を導入した方がよい」の解釈が、【資料1】によって「選択的夫婦別姓制度を導入した方がよいが、旧姓の通称使用についての法制度を設ける必要はない」に限定されていると指摘しました。【資料1】を見せてから回答させたことについて、メディアでも報道されていないと指摘しました。メディアの報道を調べた限
2022年4月10日 22:00
はじめに2022年3月25日に、内閣府は「家族の法制に関する世論調査(2021年12月実施)」の結果を公開しました。しかし、前回行われた世論調査とは設問内容が大きく変更されて、不適切な設問になってしまいました。本記事では不適切だと考えられる、選択的夫婦別姓制度に関する問12の問題点を指摘します。問12は、前回の世論調査とは異なり、新たに追加された表形式の【資料1】によって、選択肢の解釈を説明し