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『イライラしないママになれる本』を読んでみた

こんにちは、2児のパパ、ゴローです。

現在、1歳と3歳の男の子と妻との4人暮らしですが、子育て真っ盛り、まぁ生活は子どもが中心で、毎日毎日振り回されております。
このままでいいのか、もっと別のやり方がいいのかと模索してみたり、父として夫として役割を果たそうと必死です。
といっても子育て、家事など家のことは妻が中心なので、そういう意味で大変なのは妻の方なのは間違いありません。

だから、妻の機嫌がなおり余裕をもってほしいから、『イライラしないママになれる本』というタイトルの本に興味を持ったというわけではありません。

この本は、サブタイトルが「子育てがラクになるアドラーの教え」なんですが、僕が興味をもったきっかけは「アドラー」です。

アドラーといえば、「嫌われる勇気」が有名ですが、この本を読んだときにすごく感銘したと同時に、実践への活かし方がわからない。。ということと、いまの生活で一番問題と思っているのは、「子育て」であることから、探していて見つけたのがきっかけです。

だから、妻に子育てをもっと機嫌よくなってほしいとかそういう押し付ける気持ちは全くなく、むしろ自分がアドラーの子育て方法を理解して、妻へ情報共有しようという気持ちで読みました。

そして、実際に読んでみると予想通り。ためになる内容がたっぷり書かれていました。
タイトルは『イライラしないママ』と書かれていますが、根本になる本の内容は、ママもパパも関係なく、子育てに限定したものではなく、アドラー心理学の考え方にもとづいた人間関係全般に必要な知恵が書かれていました。

子育ての場合、はほとんどの人が「愛情さえあれば大丈夫」とか「自分の親から教わったことをそのまますれば大丈夫」とか考えていますが、実はそうやって自己流でやろうとするから、子育てが大変になるんです。

今回は、この本を読んで「なるほどっ!」と学びになったポイントを3つご紹介します。子育てだけでなく普段の人間関係でも役立つ内容だと思いますので、ぜひ最後までご覧ください。


私がためになった「なるほど!」ポイント3つ
ポイント①:イライラの感情には、元になるもう1つの感情がある
ポイント②:「外発的動機づけ」より「内発的動機づけ」に注目する
ポイント③:子どもを信じること

Youtubeの解説動画はこちら。

ポイント①:イライラの感情には、元になるもう1つの感情がある

人がイライラしているとき、実はイライラという感情にはもう1つの感情が隠されているというものです。

イライラしているとき必ずその原因となる感情があります。
それは、焦りとか不安、寂しさなどです。それらがイライラの元の感情ですが、それらの感情は相手に伝わりにくい。
だから、勢いと威力がある「イライラ感情」は明確に相手に「怒っている」というメッセージを伝えやすい、それで焦りとか不安をイライラに変換しているというのだそうです。

この時に焦りとか不安のことを一次感情
イライラを二次感情といいます。

これを聞いたとき深い納得感がありました。

思えば、子どもがテーブルの上に載って遊んでいたときは、置いてるグラスが割れるかもしれないという不安、子どもが落ちてケガするかもしれないという不安から、「おりなさい!」というようにイライラに自分の感情がかわっていくのに気づかされました。もちろん、「おりなさい!」といっても子どもは素直におりてくれません。

ポイントは、イライラの感情はそのまま伝えても、相手もイライラさせてしまうだけだということです。

イライラの感情は反発を呼ぶものです。
それは、相手の行動をコントロールしようとする意志があるから、相手もそれを察知して抵抗しているんです。
そこには相手に対する尊重はありません。
相手がそういった行動をしているには「何かの目的、理由」があるわけですが、それを無視してただ自分の意見を押し付ける。それがイライラを相手にぶつけるという行為です。

こうやって文字にすると、イライラを相手にぶつけることが、なんて自分勝手で、なんて無意味な行為なのかがわかります。

そして、そういったイライラを解消するには、イライラをそのままぶつけないこと。まずはイライラというのは2次感情であって、その元となる1次感情は何んなのか、自分の胸に手を当てて気づくことです。
そしてその1次感情こそ本当は自分が相手に伝えたい感情です。
それに気づくことがまず1段階目。

次に、その1次感情を伝える。
伝えるのと一緒に「自分がどうしてほしいか」というお願いも一緒に添えて伝えます。
例えば、子どもがテーブルの上で遊んでいたら、「あなたが落ちてケガするか心配だから降りてほしい」と伝えます。
そうすることで、イライラしないで言いたいことを伝えることができます。
さらに、最終的に降りるか降りないかの判断は子ども側にあるので、子どもの考えを尊重した伝え方になるので、続けていくことで子どもの自主性も育ってきます。


ポイント②:「外発的動機づけ」より「内発的動機づけ」に注目する

外発的動機づけとは、外からの働きかけでやる気を引き出す関わり方です。褒めたり、ご褒美をあげたり、反対に叱ったりして行動をコントロールしようとする働きかけのことです。

内発的動機づけとは、本人が自主的に行動したいくなることです。
自分の成長か感じられてうれしかったり、自分は誰かの役に立てているなど感じるときに内側からわきでてくるやる気のことです。

アドラー心理学では、外発的動機づけを否定し、内発的動機づけが必要だとしています。

よく子育ての方針として、「ほめて育てる」か「叱って厳しく育てるか」など比較されたりしますが、アドラーから言わせると両方とも間違いということです。

「ほめる」ことも「叱る」ことも両方とも外発的動機づけにあたります。
外発的動機づけは、褒めたり叱ったりする人が自分の基準に他人を当てはめて、良いか悪いか判断する行為です。
何が正しくて何が悪いかは人の価値観によって違います(もちろん犯罪とかは悪いのは当たり前ですが)
日常生活において、「こうした方がいい」「ああした方がいい」と思っているのは、あくまでもその人の価値観なので、その基準で他人の行動を判断することは、他人をコントロールしようとすることと一緒です。
だから、一見良さそうな「ほめる」という行為も良くないのです。

じゃあ、子どもになんて声掛けしたいいのか?上手に何かできたときは「上手にできたね」というのがおかしいのか?という疑問がわいてきます。

この疑問については、アドラー心理学にあてはめると2つのポイントがあります。

1つは、結果ではなく、プロセスに共感することです。かけっこで1番になったからすごいのではなく、1番になろうと一生懸命がんばって走ったことに注目するんです。テスト100点をとったから偉いのではなく、100点を目指して勉強して努力したことに注目することです。

もう1つは、「ほめる」のではんく「共感」することです。
かけっこで1番になるため一生懸命走って、がんばったことにすごいと思った、その気持ちをそのまま伝えます。
テストで100点を目指して勉強して努力したことがそんなに力があることにびっくりしたという感想を伝えます。
偉いと褒めるのは上の人が下の人へ下す評価ですが、共感は上下の関係ではなく横の関係です。

褒めらることになれると、モチベーションが他人から褒められるためにがんばるということになるので、もしがんばっても褒められなかった場合はとてもがっかりして、やる気を失ってしまいます。

そうではなくプロセスに共感されると、自分はやればできるという自信をもつことができ、自発的に行動するようになります。

子育てで「褒めるのがNG」とは、常識がひっくり返された気分になりますが、理屈をきくととても納得できます。

私も自分のことに当てはめると、子どもがかけっこで1位をとったとき喜びましたが、自分の中に「他人に勝つことがいい、1番がいい」という理想像があって、それに子どもをあてはめて評価していたということに気づかされました。1位という結果ではなく、がんばって走ったことがまずうれしいことで、1位という結果はおまけくらいに思うのがちょうどいいのだとアドラー心理学からは学びました。


ポイント③:子どもを信じること

子どもは、生まれたころは何1つ自分でできないので、全てを親がかわりにやります。そして、子どもが成長してできることが増えても、大人からすると至らないところがたくさん目につくので、ああした方がいい、こうした方がいいとつい口出ししてしまいます。

それに、そうしているうちに子どもにとって自分はなくてはならない存在だと感じ承認欲求が満たされることに快感を覚えます。子どもから何か要求されるたびに面倒くさいと口ではいいつつも心の奥底では、私は頼られているということを感じ、そこに自分の存在価値を見出していたります。

そうなると、過保護の始まりです。

子どもが自立するには、自分で問題に立ち向かって、それを乗り越えていくという経験が不可欠です。
過保護の親は、そういった子どもの経験を疎外しているということに気づいていません。

でも、そういった親の気持ちもわかります。
子どもってほんと危なっかしいんですよね。
特に年齢が低いほど、危ないことを危ないと認識していないので、ただただ純粋に興味のあることをやり続けているだけなんですが。
親としては、子どもがケガしないように、失敗しないようにと考えて子どもを守る気持ちで手を差し伸べてしまいますが、そこでぐっとこらえることも必要です。

人は失敗して後悔したことからしか学びません。
海外では、面接のときに失敗の経験の多く、大きな失敗をしているほど評価されるそうですが、日本の場合、結構失敗をさけようとしすぎているようです。
これは子育てでも一緒です。
子どももやってしまったという失敗の経験から学びを得るのです。

子どももどんなに小さくても同じ人間です。
自分と同じように問題に立ち向かって解決していく力をそなえています。
その力を信じて、そっと見守ることが子どもの自信とチャレンジ精神を育んでいきます。

ただ、ほんとに小さい子どもの場合は、親が危険から守ることは大事だと思います。脳科学的にも3歳くらいまではまだ理性をつかさどる箇所の脳が未熟なので、理屈で説明しても通じないことが物理的にあるので、そういった子どもを信じて自立を促す教育は3歳以降がよさそうです。
ちょうど私の子どもも長男が3歳になったので、これからできるだけ見守っていこうと思います。


最後に

『イライラしないママになれる本』を読んでみて私が重要だと思い、実際に子育てに活かしたいと思ったポイントをご紹介しました。

子育てされている方は、大なり小なりみなさん、初めてのことで苦労されていると思います。

子どもに振り回され、自分の人生を犠牲にしていると感じて過ごしている人が多いんじゃないでしょうか?

けど、せっかくの自分の人生、子どもにつぶされたと感じるのは悲しいですよね。

自己流の子育てではなく、「子育てには技術が必要だ」とこの本は教えてくれています。

子育てのやり方がわかると子育てが楽しくなり、人生を犠牲にしているという感覚がなります。

子どもが自立する約20年の間、自分の人生を犠牲にするなんて考えるより、それごと受け入れていけば、20年分楽しみが増えると考えるとうれしいですよね。

そんなヒントがこの本にはあると思います。

とてもいい本だと思うので、子育て、人間関係に悩んでいる人はおすすめです。


▼動画でも解説していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。



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