青木玲のスノーボード大学

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最近の記事

山回りでは何をする?

【テクニックブック Vol.15】 前回のターンの区分けで、使用頻度No.1の『山回り』 今回は山回りを深掘りです! ちなみに『山回り』『抜け』『後半』『捉え』『前半』『谷回り』『ピーク』がエントリーしていた言葉と使用頻度の順になります。 そもそも一番使用頻度が多いのはなぜか? 横方向への推進力を一番作れるからです。 斜面を滑り降りる。ターンする。 滑り降りるには落下力ですが、ターンするには落下力に抵抗して、推進方向を変える必要があります。 滑り降りながらターンすると、

    • ターンの分け方と使う頻度による重要性

      【テクニックブック Vol.14】 ターンってどうやって分けてますか? 捉え、ピーク、抜け、ターンアウト、前半、中盤、後半、谷回り、山回り、などなど。 #他にもあるかな? ポイントによっていろんな言い方があると思います。 今回はこのターンの区分けを共有しましょう。 自分がそんな言葉を使っているか?を考えてみると、先にあげた言葉で「中盤」はほとんど使わないです。 なのでターンを分けるときは、「前半」「後半」で分けて考えています。 「捉え」、「ピーク」、「抜け」、「ターン

      • ハイバックローテーション賛成の椅子に座ってみた

        今回はテクニック話からちょっと逸れて。 YouTubeスノーボード大学もご覧いただけたら嬉しいので、連動した内容にしてみたいと思います。 #内容はハイバックローテーション 「ハイバックローテーションの意味と理由」と題しました、YouTubeスノーボード大学が本日配信されます。 今までどちらかというと否定派でしたが、思い切って賛成派の椅子に座ってみようと新しい試みです。 10年くらい前までは私もローテーションさせて賛成派だったので、その良さもわかっているつもりです。今やってい

        • ターン前半の「捉え」って何のこと言ってる?

          【テクニックブック Vol.13】 ターン前半の捉えって、カービングする人の中では結構話題になるワードかと。そしてかなり大切に扱われますよね。 「捉えは大切」これは私も賛成です。 今回はこの「捉え」のお話。 エッジの切り替え直後、今からターンが始まるって時にエッジが雪面に触れた時。 ターン前半の捉えのイメージはこんな感じです。 特にそこに重さが乗っていなくても、角付けが強くなくても。 次のエッジが雪面を触ったのがわかった時が「捉えた時」と考えています。 これが人によって

        山回りでは何をする?

          切り替えのタイミングを早めるには?

          【テクニックブック Vol.12】 今回はエッジの切り替えでも、二種類を整理します。 『切り替え自体が速い』のか? 『切り替えのタイミングを早くする』のか? を考えてみたいと思います。 まずは言葉の整理から。 切り替え期自体を短くする『切り替えの速さ』 切り替え期のタイミングを早める『切り替えの早さ』 この2つは違うものです。 動くアクションの「はやさ」は『速い』 時間やタイミングの「はやさ」は『早い』 となりますね。 以上のことから。 『切り替えを速く』は前回お話し

          切り替えのタイミングを早めるには?

          なぜ素早い切り替えを求める人が多いのか?

          【テクニックブック Vol.11】 前回、エッジの切り替えは早くなくてもいいですよ。 とお話ししましたが、なぜ「素早い切り替え」がこんなにも推奨されているのか? 今回はこの検証を進めてみたいと思います。 後半は言い過ぎた感じの「ブラックレイ」が出てきますが、楽しんでもらえたら嬉しいです。 まずは、エッジの切り替えが遅くなるデメリットから考えてみます。 切り替えが遅いということは、切り替え期が長くなることで、連続ターン自体は大きくなる傾向です。 もし通るところが規制されて

          なぜ素早い切り替えを求める人が多いのか?

          エッジの切り替えを早く?速く?

          【テクニックブック Vol.10】 エッジの切り替えって早くする方がいい。 って考えている方も多いと思います。 今回はエッジの切り替えについて考えてみましょう。 切り替えを遅くしか出来なかった人が、早く出来るようになるのは上達だし、出来た方が良いと思います。 しかし「早く切り替える」が理想だとは思わないで下さい。 出来なかったことを出来るようにする。という練習は賛成ですが。 いつもそれをやる訳ではありません。 ミドルターンカービングで考えてみましょう。 ミドルであれ

          エッジの切り替えを早く?速く?

          イントラ検定における種目名と着眼点

          【テクニックブック Vol.9】 カービングは『削ること』で『曲がる』ではない。 前回、前々回で解説させて頂きました。 では一般的に「カービングは削る」ということが周知されているか? これには疑問があります。 冬のオリンピックのスキーモーグル種目。 アナウンサーは「カービングでコブをクリアーしていく」と解説していました。 モーグル種目であれば、このカービングは『削る』意味合いで使われているのはわかります。 では、スノーボードで圧雪バーンを気持ちよくカービングしていると

          イントラ検定における種目名と着眼点

          カービングを曲がると考えると?実践的に整理する

          【テクニックブック Vol.8】 カービングのカーブを『曲がる』と考えるとどんなことが起きてくるのか? 今回は実験的です。 ロングやミドルは斜面を横切る時間があるので、『カーブ=曲がる』と考えても滑ることは出来ます。角付けによるサイドカーブで十分にターンラインが描けます。 しかしショートターンカービングで、『カーブ=曲がる』と考えていると、テクニックの難易度が一気に上がります。滑りづらくなります。角付けによるサイドカーブだけではショートリズムが困難なので、他のテクニックも

          カービングを曲がると考えると?実践的に整理する

          カービングは『曲がる』と勘違いやすいのはなぜ?

          【テクニックブック Vol.7】 スノーボードのカービングが上手くなりたい! そのカービングってどんなイメージですか? カービングのカーブは『削る』という意味で、『曲がる』カーブとは違います。 カービングターンと言うと『曲がる』を想像する方も多いと思いますが、正確にはカービングが『削る』で、ターンが『曲がる』ことです。 カービングターンという言葉で『削りながら曲がる』ことになります。 では、なにでどこを削りましょう? エッジで雪面を削りましょう。 するとサイドカーブによ

          カービングは『曲がる』と勘違いやすいのはなぜ?

          エッジングとカービングの違いはなんだ?

          【テクニックブック Vol.6】 前回は『ズレる』と『ズラす』でした。 意図的にズレを使って減速に繋いでいきましょう。とまとめましたが、実はこのことを「エッジング」と考えるとテクニックがスムーズにまとまります。 エッジングとは角付けと荷重が合わさったもの。と考えられますが、その時に雪面に対しての働き掛けは具体的にどうなっているのか? これを整理して解説していきます。 まず雪面に角付け状態でボードがあると思ってください。 このボードの動いていく方向で、何をしているのかが明

          エッジングとカービングの違いはなんだ?

          「ズレる」と「ズラす」の考える

          【テクニックブック Vol.5】 今回のテーマは『ズレる』と『ズラす』です。 見た目だけの演技なのか?実践で通用する素敵なテクニックなのか? ズラす事での目的は色々とあると思いますが、今回は「速度を調整する」ことを目的にして、このふたつを整理します。 何かしらの原因でボードがズレていることが『ズレる』です。自分でやろうとしていなくても、外力等の影響でズレが始まる状態です。受動的です。 一方、自分から意図的にボードを動かすことを『ズラす』と考えてみます。 弱い角付けは『ズ

          「ズレる」と「ズラす」の考える

          なぜショートターンが必要か?なぜショートターンが生まれたのか?

          【テクニックブック Vol.4】 ターンのサイズはいろいろあります。無限にあると言っていいでしょう。 その中でもロング、ミドル、ショートと区分けする事で、テクニックの伝達がスムーズになります。 今回はショートターンがなぜ必要か?というところを掘り下げていきたいと思います。 そもそもショートターンがなぜ必要か? スノーボードはサイドカーブがあり、カービングする楽しさが含まれています。 サイドカーブを使ってカービングをすると、ターンサイズは大きい方がコントロールしやすくなりま

          なぜショートターンが必要か?なぜショートターンが生まれたのか?

          ロングとショートでは曲げる関節の効果が違う

          【テクニックブック Vol.3】 第3回目を迎えましたテクニックブック。 前回お話ししましたベーシック運動。 実はこれロングとショートで全然違うことをやるって知ってました? 似たような動きにはなるんですが、意識するべき点が全く違うのです。 ベーシックショートの理解が進まない理由がここにあります。 今回はそれらを整理。 ロングターンのベーシック。 ターン中は沈み込みですね。曲げです。 ロングはターン後半に斜面を横切るようになります。雪面状況に対して関節を柔らかく使い『吸

          ロングとショートでは曲げる関節の効果が違う

          スノーボードカービングにベーシック運動って必要なの?

          【テクニックブック Vol.2】 前回のロングからの流れで、今回はロングターンカービングするときの適切な動きを解説していきます。 これがベーシック運動となるわけですが、ベーシック運動にあまり利点を感じない方も多いかもしれません。実は僕がその筆頭でした。 デモンストレーターをやっていた頃に、よく役員の方と議論になりました。 「ベーシック無くしましょう」と。しかしなくなる事は無く。 であればと、ベーシックをもっと掘り下げて理解を深めに行ってみました。そうしたら出るは出るはの『

          スノーボードカービングにベーシック運動って必要なの?

          ロングターンカービングは下半身を柔らかく使うを推奨

          【テクニックブック Vol.1】 今回からスノーボードのことを文字でお伝えしてみようと思います。 新しい試みです。 第一回のテーマは『ロングターンカービング』 一番大切なことは?と聞かれたら「山回りのポジション」って答えます。ターン後半部分でどうやって板に乗るか?です。 しっかりと踏みしめるように力を入れていますか? 柔らかく使えるように力を抜いていますか? 両方とも大切な感じはしますが、後者の「柔らかく使う」をイメージしてください。圧倒的にこっちの意識の方が上手く滑

          ロングターンカービングは下半身を柔らかく使うを推奨