フォローしませんか?
シェア
ごん
2021年1月10日 13:54
人間は「自分が出てくる作品」を好きになるのだろうか。『勝手にふるえてろ』に出会って以来、綿矢りささんの作品が好きだ。綿矢さんの書く登場人物のリアリティ、面白くてわかりやすい比喩表現、そして「これは私のことを変えているのか?」と思わせる女主人公の心理描写に惹かれる。『勝手にふるえてろ』でヨシカが抱くイチへの執着、『ウォーク・イン・クローゼット』で描かれる早希の服へのこだわりと恋愛観、『私をく
2021年1月17日 14:55
最近雑に扱っていた言葉の力について見直そうと思った。大学受験での英単語丸暗記や物事のカテゴライズ化は、導入や基礎理解には役に立つ。例えば高校生の頃、英単語帳をぼろぼろになるほど読み込んで、「この単語の類義語は〇〇と△△だ!」って頭に叩き込んだものだ。感情を伴わない簡易文書確認くらいならそれで事足りたのだけど、政治や歴史の記録、文学の翻訳になるとそうもいかない。その実例や「翻訳」について書か
2021年5月23日 09:35
人からもらった本が、今年読んでよかった本の暫定1位になるなんて思ってなかった。この本は2020年以降を生きる我々、すなわちステイホームとSNSが切り離せない人間に必要な本ではないだろうか。ステイホーム万歳人間の不幸などというものは、どれも人間が部屋にじっとしていられないがために起こる。部屋でじっとしていればいいのに、そうできない。そのためにわざわざ自分で不幸を招いている。(p.36引用)