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週報や日報を目標管理のツールとして活用する方法

週報や日報は、業務進捗状況を共有するために、ある決められ期間における、それぞれメンバーの業務進捗状況を要約したものです。こう言った報告書は、予め決めた目標と実際の結果のギャップを明らかにするために利用することで、継続的な成長を促すツールとなります。

なぜ週報や日報が有用なのか?

週報や日報が本当に有用であるのかどうかについては、長い間議論になっており、各個人がやるべきことをやっている限り、不要であるという意見や、他のメンバーの業務がどの程度進捗しているかの確認をするために必要であると言った意見など様々あります。

確かに、週報や日報を作成するために、それなりの時間が必要であり、従業員によっては、社内で閲覧するためだけの報告書を作成することに時間を費やすぐらいであれば、実際の業務の進捗を進めるために時間を費やした方が良いと考える人もいるかと思います。もし、業務時間の20%を報告資料作成に費やしているのであれば、業務の遂行に時間を費やした方が有意義であると多くの人が思うと思います。しかし、もし、他のメンバーと連携をしながら、業務を遂行している場合、週報や日報によって業務の進捗度合いを共有することにより、各メンバーは、他のメンバーの業務の進捗度合いによって、自身の業務を調整するといったこともできます。チームのマネージャーとしては、計画通り物事が進んでいるかどうかを確認することは重要であり、若いメンバーに対しては、進捗の進み具合によって、目標を達成するためにやるべきことなどのアドバイスをすることもできます。

目的に集中する

週報や日報をより効果的にするためには、何のためにこういった活動をするかといった目的を明確にし、それにフォーカスすることが重要です。もし、全てのメンバーが週報や日報の目的を理解しているのであれば、週報や日報はメンバーに対し有用なものとなります。どんなチームであっても、目的があり、達成すべき目標があると思います。チームの目標は、各個人の目標に分割され、各個人に任された目標となります。そのため、週報や日報にはそれぞれ任された目標に対してどのくらい進捗しているかの情報が含まれている必要があり、それをまとめることにより、チームの目標に対し、どれだけ進捗しているかが把握できるようになると考えます。

例えば、ある営業部は、毎月15件の案件を成約する必要があるとします。そして、その営業部に5名営業のメンバーがいると仮定するとそれぞれ、3件毎月成約する必要があります。さらに、成約率を10%と仮定し平均3回成約までにフォローが必要だとします。こういった場合、各営業メンバーは、毎月90回のフォローをする必要があり、毎週に換算すると20件から25件のフォローが必要となります。このケースの場合、各メンバーが毎週20件から25件のフォローができているかどうかが、営業部として目標が達成できるかどうかに影響することになります。よって、このケースの場合、この営業部の週報もしくは日報には、達成すべきフォローの数値および実際のフォロー数を記載し、フォローすべき数値と実際の数値に関し、順調なのか問題があるのか等のコメントを記載すれば良いと考えます。実際は、これほど簡潔にまとめることができることではないかもしれませんが、目的に集中することにより、含めるべき内容を最小にしながら、効果的な週報や日報を実現することができると思います。

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目標(ゴール)を設定しギャップを測定する

私たちは、期待する結果があるからこそ、物事がうまく進んでいるのかどうかの判断ができるようになります。期待する結果がなければ、その物事がうまくいったのかどうかの判断をする基準がありません。プロジェクトが遅延していますと言えるのも想定している締め切りがあるからであり、見込顧客の件数が足りませんと言えるのも、想定している見込顧客数があるからこそ言えます。そのため、週報や日報には、目標の数値と実際の数値が含まれている方が望ましく、特に目標と実際の結果にギャップがある場合、なぜそうなっているのかの原因を究明することが、今後のアクションを検討する上で重要になります。

仮に週報の場合、週単位に換算された目標値があり、実際の数値も毎週測定され記載されていることが望ましいです。数値を記載することにより、期待と結果のギャップを確認することができ、計画通り物事が進んでいるかどうかの判断ができるようになります。さらに、仮に期待と実際に大きな差があった場合、差を縮めるための追加のアクションプランの策定を検討したり、予め設定された目標値の実現性を検証したりすることができます。

日々、ビジネスにおける環境がダイナミックに変化する中で、期待と実際のギャップを認識し、期待通りでなければ、即計画を見直すという機敏性を確保するためにも、週報や日報は、とても有用なツールとなります。


現在、成果ではなく、過程を重視したPACTフレームワークを利用した目標の進捗を継続的に管理するシステムを開発しております。製品に関するご意見を募集しておりますので、何かございましたら、以下よりお気軽にご意見お寄せください。


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