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エースたちが一気に辞めたら会社が大きく変わった

これは前職の会社の話で、一年半程度の間に各部署やチームでエースと呼ばれる人たちが大量退職した後に起こった出来事です。
一般的に言われることとしては、

崩壊に向かう中間フェーズ(傾く前兆)

です。
正直私はすでにやめていましたが

「あ、もう終わったな。潰れはしないだろうけど、弱体化の一途かな・・・」

と思っていました。

ちなみに、前職の会社は上下関係含めて古臭い体質でした。
私は約6年間在籍しましたが良くも悪くも革新的な変化はなかったです。人の出入りは激しかったので、顔触れだけは毎年大きく変わっていました。
しかし、

私が辞めた後さまざまな変化が起き、ガラっと様変わり

しました。

こまかな財務状況まではわかりませんが、少なくとも売上額は堅調に右肩上がりで推移しています。
経営陣は基本的に変わってません、社長もそのままです。

この現象について考察してみました。


時系列

2018年1月  :
エース大量退職ブームの口火が切られた

2018年12月:
今回のエース大量退職ブームの9割が終了、
それと合わせるかの如く職場環境の変化が開始

2019年4月  :
今回のエース大量退職ブームが終了、
これ以降は残りのエースも普通の社員の退職も基本的に止まる

ちなみに、わたしは 2018年9月で退職しました。

前職の会社について

✔ 社員数500人程度の小さくもないけど超大手でもない
✔ 千億単位で表せる売り上げ規模
✔ 毎月何件もの送別会(要は退職者が激しく多かった)
✔ 独裁体制、ただし社長は業界での影響力あり
✔ 非フリーアドレス
✔ 古臭い日本企業の社風 
    ・ 年功序列
    ・ 厳しい縦社会
    ・ 複雑な社内政治
    ・ スーツ着用                    などなど

変わったこと

✔ 基本的にリモートワークになった
✔ クールビズ期間でなくてもノーネクタイ
✔ フリースペースの設置
✔ カフェのようなワーキングスペースの設置
(エース含めて)退職者がほぼいなくなる😲
ベースアップが行われた
✔ 新卒の初任給が大幅に上昇

どれも私が在籍していたころには考えられなかった変化です。

ノートPC が支給され VPN を張って社内システムにアクセス可能、スマートフォンが支給され業務メールはもちろん社内ポータルの閲覧からファイルサーバー内のファイルにもアクセス可能でしたが、

・とにかく出社せよ(直行や直帰はよくやってましたが)
・大幅な電車遅延が起きても、這ってでも会社に行かなければならない
・ちょいちょい残されている申請書類(紙)
・業務時間(残業)は基本的に会社にいた時間でしかカウントしない
・昼休みは12-13時を厳守(外出している場合は無関係)
・男性は職種関係なくクールビス期間を除きネクタイ必須  などなど

という感じだったので驚きです。

何より現在は退職者がほとんどいません、現在在籍する人にとっては非常に居心地の良い会社になったのでしょう。

ちなみに、私も(細かなところを抜きにすると)居心地自体は悪くはなかったです。
そのビジネスの将来性に陰りが見えていたのと、自身のスキルとキャリアアップがそこでは限界と考え辞めました。

エースたちが去った理由

人それぞれではありますが、大きな傾向としては

🔴 (会社ならびに自身の)将来性
狭い業界での専門性は高まるが、そこでしか通用しない知識やスキルで固められてしまい、ガラパゴスの住人になってしまう。その会社に骨をうずめる覚悟が必要だが、やはり優秀な人間はこれからの時代では大きなリスクと考える。超大手でもないので。

🔴 待遇面
年功序列のため(特に近年は)中々大きな給料UPが望めない。既得権益をむさぼる上層部とやりがい搾取に嫌気がさす。外の会社から能力に見合った報酬を提示されれば、余程の愛社精神がない限り移籍の道を選ぶ。

です。

エースたちの年齢は30代前半から40代前半で、まだまだこれから、そして真剣に今後のキャリアを考える年代です。

---- なぜ会社が変化したか? ----

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①パンデミック

これは一因としてありますが、主たる原因ではないと考えます。なぜなら、2019年の時点で私が働いていたころには考えられなかった変化が起こっているからです。

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②インフルエンサー達が消えた

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これが『この記事の結論』です。

エース達は各分野の業界でも社内でも強い発言力を持っていました。社内に至っては管理職や経営陣よりも遥かに影響力を持った存在でした。
この人達の賛同なしに変化は起こせない、悪くいうとエゴイスト軍団です。

彼らが辞めたことで、前職の会社は途端に小粒軍団に成り下がりました。

しかし

社内インフルエンサー、経営陣たちにしたら目の上のたんこぶがなくなったのです。残った集団の中でまた変化はあると思いますが、それでもちゃんと言うことを聞いてくれる良い子ちゃん集団がその瞬間には出来ました。

---- 変化を起こすなら今だ ----

経営陣は大きく二つのことを考えたのだと思います。

①退職の連鎖を止めないとさすがにヤバイ(対外的にも)
②個の力が下がった穴埋めを総合力の底上げでカバーしよう

エースたちは社外に対しても大きな影響力を持っています(だから転職もサクッとできちゃいます😅)、ここがゴソっと抜けると当然前職の会社としても社外的な影響力を失うことになります。

また、取引先というかステークホルダーからも当然、経営体制や運営体制を疑われ信用がガタ落ちになります。

個人技中心が難しくなったので、社員の能力底上げを前提とした集団戦術の強化に方針を切り替えたのだと思います。

集団戦術で重要となるのは、各社員のスキルのベースアップと連携です。そのためには、離職率の低下(定着率の向上)を最優先に取り組んだのでしょう。

これについては、お見事、結果をしっかり出しあっぱれとしか言いようがありません🎊

---- さいごに ----

働く環境は外から見ると大変うらやましいですが、上層部はあの頃と変わっていないですし、きっと中身(経営体質)はそのままなのだと思います。

なので、私は辞めた後悔はありませんし戻りたいとは思いませんが、最近は離職率がほぼ 0 状態なので、現在働いている人たちにとっては魅力的な職場になったのだと思います。はたらく理由や大事にしていることは、人それぞれですので、それについては否定も肯定もありません。

現職の会社では2020年にバリバリ退職者が出ていますし、コロナ禍だからというわけでもないと思います。逆にリモートが主流になり、面接のしやすさという面では転職活動がやりやすくなっています。

本格的なニューノーマル時代に突入しても、このまま経営状況の好調を維持できるのかはわからないですが、自分が予想していた結果とは大きくかけ離れた結果となっている、という話でした。

ピンチとチャンスは紙一重といいますが、一見ピンチに見えることでも見方を変えたりやり方を変えることでチャンスに代わる可能性があります。

環境の変化が激しく働き方も大きく変わろうとしている昨今ですので、キャリア構築も含め自分として納得できる働き方を模索し、柔軟に対応していく必要がありますね。

最後までお読みいただきありがとうございました 😊

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