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著者インタビュー #10【大岩俊之さん】

今回は2020年7月17日に発売し、好評発売中の『働き方の未来研究 人間とAIどっちが有利かくらべてみた』。その書籍の著者である大岩 俊之さんに、執筆時のエピソードや内容についてのポイントなどについて伺いました。

著者プロフィール

大岩 俊之(おおいわ としゆき)

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キャリアカウンセラー、研修講師、家電コンサルタント
大学は理系でAI(人工知能)や認知心理学を学ぶ。卒業後ITエンジニアとして就職するが、人との会話に魅力を感じ営業職へ転職。電子部品メーカー、半導体商社、パソコンメーカーなどで法人営業を経験。独立後、セミナー講師、研修講師として活動する傍ら、家電好きとパソコンメーカーでの営業、接客販売経験を生かし、家電コンサルタントとしてビジネスを展開。家電の購入アドバイスや「家電の達人」として複数回テレビ出演した経験を持つ。家電製品アドバイザー・フォトマスター検定などの試験対策講座なども手がける。近年はAI、IoT、5G、キャッシュレス、テレワークなど、テクノロジーに関連した講演依頼が増えてきている。

著者インタビュー

――まず、出版してみて周りの反響はどうでしたか。

大岩:今まで私が出版してきた書籍が、読書術の本だったり、自己啓発や営業ノウハウなどのビジネス系のテーマでしたので、まったく違うテーマで驚いていました。読んでいただいた方から「とても良い本だけど、時期的にまだ早いのではないか?」という意見もありました。ですが世の中は、ITネットワークの進化やAIを活用した自動化により、働き方が見直されるようになりました。今の時代に合わせた内容になったため、多くの方に歓迎された本になりましたね。

――大岩さんの中でも挑戦したテーマだったのですね! では、本題に。なぜ本作を書きたいと思ったのかを教えてください。

大岩:もともと16年ほど法人営業をしていたこともあり、独立後の2013年頃から営業の基本研修をしまして、2017年頃から交渉力研修など営業系のテーマを中心に研修や講演をしていました。そういった仕事の中でも感じたことですが、これからはAI、IoT、DX、自動運転の時代になっていくと。そこで、働く人たちが時代に取り残されないように、多くの人たちを救いたいという気持ちが湧いてきたからです。

――AI時代に生き残れるか、多くの人が不安を抱えているテーマでもあります。執筆時に大変だったことや苦労したところは何でしたか。

大岩:ITやAI業界の話は、書いた瞬間に古くなります。自分が経験したり、調べたり、勉強したことが、数か月経つと、そこからさらに進化しているんですね。追いかけるのが大変でした。
実は、執筆自体は2019年から取りかかっていまして、発売もそろそろというとき、2020年に新型コロナウイルスが流行し、世の中が大きく変わってしまいました。テレワークや在宅勤務の普及により通勤の必要性がなくなり、デジタル化が加速してWeb会議システム、チャットツール、ペーパレス化などが進みました。
その辺りを編集担当の光さんとの話の中でどうするか決め、内容を大きく変更したことも苦労しました。

――タイミング的に、コロナの話に触れて修正したほうが良いと思い、そのさいは大変お手数をおかけいたしました! コロナ禍やAIの進化、5G、DX……いろいろと時代の変化のスピードがある世の中です。今の時代を生き抜くためには、どのように行動や学習をしていく必要があると思いますか。

大岩:昔、フィルムカメラからデジタルカメラに変わるとき、一眼レフはデジタルでは難しいとさんざん言われていました。ですが、今では一眼レフカメラはミラーレスに変わり、スマホカメラに追いつかれてきています。
ガソリン車を電気自動車で置き換えるのは難しいみたいな風潮がありますが、何ごとも無理だと決めつけないことです。頭を柔軟にするために、流行のものを使ってみる姿勢が必要です。ネットでモノを買う、キャッシュレス支払いにする、SNSをやってみるなど。最近でいうとClubhouse(クラブハウス)とかですね。

――食わず嫌いせず、触れてみるのが大事ということですね。本の話に戻しますが、どんな人へ特におすすめしたいですか。

大岩:これから就職をする若い人、転職をしたいと考えている人はもちろんのこと、今後AIなどの影響を受けやすい事務職、経理職、専門家などの職業や、自動車、銀行など苦戦することが見えている業種に携わっている人にも読んでほしいですね。
自動化が遅れ、人が作業していた分野、高度だけどパターン化された業務、自動運転の影響を受けるであろう業界が、大きく影響を受けるからです。

――それでは本作の教えを読者が最大限に活かせるように、有効な読み方を教えてください。

大岩:最初から最後まで順番に読まなくても、自分に関係のある部分から読み始めるのでも良いです。もしくは、自分に関係のある部分だけ読むという方法でも、十分に本の内容が伝わるかと思います。
例えば、士業などの高度な専門家であれば、「第2章の3.法律資格系」の部分を読むと、今までの定型化された業務を減らし、AIが真似できないコンサルティング業務に力を入れたほうが良いということが分かります。
多くの人は気づいているけど、なかなか行動を起こせていない状況にあるのではないでしょうか。この本を、一歩踏み出すキッカケにしてほしいです。

――業界ごとに解説しているのも、本の構成でこだわったとこでしたね! この本で一番気に入っているポイントはどこでしょうか。

大岩:第2章「AIの普及でなくなる仕事、生き残る仕事」の1.営業系について書いているところですね。自分自身が会社員として長年営業をしてきて、今は営業マンの育成に力を入れているのに、営業がなくなる仕事であるとは、口が裂けても言えません。いや、言いたくない。
コロナによって時代が大きく変わり、オンラインでも営業ができる時代になってしまったことからも、営業の考え方は大きく変わるだろうと思っています。売れない営業マンは話になりませんが、営業テクニックを駆使して売るだけではダメで、本当にお客さまが求めている商品やサービスを一緒に考え、企画提案していく姿勢が、ますます求められると感じています。

――大岩さんの経歴から特に熱く語れる営業の話は、ぜひ読んでほしいですね。ところで、家電コンサルタントという活動もされていますが、一番好きな家電とその理由は何ですか。

大岩:家電はすべて好きなのですが、一番を選ぶとすると、有機ELテレビ55型ですかね。うちの家庭は今どき珍しく、家族みんながテレビ大好きなんですよ。私もプロ野球を見たり、テレビドラマを見たりします。近くで見ても迫力ありますが、隣の部屋から見ても、くっきり見えます。液晶テレビと比べると、映像だけではなく音も良いです!
最近は子どもたちにテレビを占領されているので、仕事用として使っている27型PCモニタでNetflixやAmazonプライムを利用してドラマや映画を見ています。

――テレビの主導権はやはり子どもにあるのですね(笑) 大岩さんは就活生や転職者との関わりも多いですが、今もがいている若いひとたちへエールをお願いします!

大岩:大きな企業、有名な企業に憧れている人が多いですが、過去に比べて20年も経過すると、人気就職ランキングに選ばれていた企業の半分が合併していたり、倒産してなくなっていたりします。私が就活したときの人気企業や業界は、今では不人気な企業や業界ばかりです(笑)。
企業を選ぶときの視点の中に、今・現在ではなく、未来に視点を置いて企業選びをすると、20年後に幸せになれるような気がしますね。

――まさに「働き方の未来研究」ですね! 最後に、今回のnoteを読んでいただいた読者へメッセージをお願いします!

大岩:数十年後は、私たちが想像していない世界が待っています。固定電話が携帯電話になり、スマホになるとは誰もが想像していませんでした。過去の経験からの判断ではなく、未来を見据えての判断が必要となる時代になっていくでしょう。もしあなたが、これから縮小していく業界にいたとしても、その知識とスキルをITと組み合わせることで、大きな武器となります。考え方次第で、活躍できる場所は広がるということを知っておいてください!

*   *   *

書籍紹介

AI、IoT、RPA、5Gなど、新しいテクノロジーが普及し始めました。働き方改革と、さらなるITの進化で「勤務先の会社や自分の仕事は大丈夫だろうか?」と、多くの人が不安に感じています。頭脳労働とも呼ばれるホワイトカラーの仕事は、事務作業など定型化された業務から順番にAIやRPAへ代替されていき、肉体労働などのブルーカラーの仕事は、ロボットで自動化されてどんどん仕事が減っていきます。さらにIoT、5Gの普及により、遠隔での操作も可能になります。

こういうと、AIは人間の仕事を奪ってしまうのではと思われてしまいますが、悪いことばかりではありません。働き方改革の影響も加わったことで、皆さんの働く時間を減らし、余暇を楽しむ時間をもたらしてくれたり、本業はそのままに副業を始めることもできます。
AIの普及が広がる前に、生き方や働き方を見直すいい機会だと私は思うのです。

本書は、
【第1章 いま、ビジネス界では何が起こっているのか】
働き方改革で、副業が解禁され、残業規制により余暇が増えています。大企業が安泰ではなくなり、物を買わない時代に変わってきていることなどを説明しています。

【第2章 AIの普及でなくなる仕事・生き残る仕事】
AIによってなくなる仕事、逆にAIに代替されない仕事など、変化が現れやすい業界、業種をピックアップし、詳しく説明しています。

【第3章 未来の働き方・生き方】
平均寿命も伸び、働く年数が確実に増えます。時代の変化は早く、就職した会社が数十年後に安泰とは限りません。会社に身を委ねる時代は終わり、自分の人生は自分で作り上げていく必要があることを説明しています。

この3つのテーマで構成されていて、皆さんが有意義な人生を送るための指南書となっています。時代の流れはあっという間です。「まだまだ大丈夫!」などと安易に待ち構えている場合ではありません。もっとAIの進化によってもたらされる新しい社会を楽しみましょう。


【目次】
第1章 いま、ビジネス界では何が起こっているのか
  ●残業が減り余暇が増えると何が起こるか
  ●副業解禁で仕事の捉え方が変わる
  ●大企業神話の崩壊が現実的となっている
  ●時代から取り残されたら年収180万円以下
  ●世の中のビジネスの構図がガラッと変わる
  ●ホワイトカラーがなくなるのは時間の問題
  ●所有するよりシェアの時代
  ●経営者はAIの到来を待っている

第2章 AIの普及でなくなる仕事・生き残る仕事
  1.営業系
  2.医療資格系
  3.法律資格系
  4.IT系
  5.建築土木系
  6.運送業界系
  7.教育系
  8.自動車業界系
  9.メディア業界系
  10.金融系
  11.福祉サービス系
  12.サービス業系
  13.会社の職種系
  14.これから活躍できる人に向けて

第3章 未来の働き方・生き方
  ●AIが進化すると結局どうなるのか
  ●1つではなく複数の強みを持つ
  ●100年生きる前提で仕事を考える
  ●1社にしがみつかない
  ●フリーランスも視野に入れる
  ●1万人以上のビジネスマンと関わって見えたこと
  ●2000人以上の就活生や転職者と関わって見えたこと


【こんな人にオススメ】
自分の人生を充実させたいと思っている人、新しい時代に合った働き方をしたいと思っている人、将来起業や副業を考えている人、AIの台頭よって将来を不安に感じている人、キャリアプランを考えている人

【読者特典】
「副業まるわかり一覧シート」

第一章までの無料全文公開も合わせてお楽しみください!


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