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◎今の私をつくったモノ◎


私は私しかいないでしょ?


お母さんのお腹から
同じ地球に生まれて、
毎日みんなと同じ1日24時間。
呼吸を止めることはないし、
食事をして、よく眠る。

同じ社会のシステムで、同じ教育。

でも、私は私だけ。


今の私をつくったモノ。


義務教育の賜物

結局のところ、
私の思考は学校で学んできたことがベースになってるみたい。

目の前にチョコが10個あって、
ここに2人いるのなら、
5個ずつ食べるし、独り占めしない。

買い物に行けば
カゴへ入れる品物は財布と相談するし、
ポケットに入れることはない。

夏には海で泳いで、
秋になると柿を食べられることを知ってる。

北斗七星を見つけられるし、
森の中で宮沢賢治の生き方に想いを馳せる。

順番を抜かさない。
困っている人がいたら声をかける。

多数決に反対なんてしない。

これが義務教育の賜物か。


親の背中

ここで人は違ってくるのかもしれない。

「そんなんお母さんが作ったげる。」

これは母の口癖だった。
母は家政学部を卒業しているので、
料理や裁縫が得意。

手提げカバンも体操着の袋も、
3時のおやつも、
友だちとお揃いのマフラーも、
5本指の手袋も。

全部母の手作りだった。

「レースがフリフリのお姫様がいい。」

私のわがままにも、笑顔で対応。
母の手作りドレスでピアノの発表会に参加した。


氣付けば私も同じことを言っている。

「それくらいやったら作ってあげるよ。」

料理に裁縫、編み物。
買えば簡単に手に入るのに、
意地でも作ろうとしてしまう。

父の趣味は日曜大工ときたから、
私はそこにプラス工作のようなものもまで組み込まれていく。

父はアウトドア用品店で働いていた。
もちろん、アウトドアもスポーツも大好き。
休みの日は自然の中へ出かけることが多かった。


今の私は?

もちろん、森活中。
自然の中に、自然と入っていった。

そして小屋を作っているから笑える。



出会いと選択

私のベースは、
義務教育と親の背中からつくられている。

ここからがまた分かれ道。

私は人が大好きなの。

新しい出会いを求めて、
家族から少し距離を置く。

自分の目で耳で、
すべてで感じないと納得できないの。

学校の教師を続けながら、
行きたい場所ならどこへでも行く。

行きたい場所へ行ける。
それが「生きる幸せ」だと、
私は選んだの。

たくさんの出会いと、
私の選択が、
私だけの私をつくってきた。



今の私をつくったモノ

私は義務教育に対して否定はしない。

だってそれが私のベースだから。

それから、
どんな環境であっても
学ぶことをやめない。

自分の可能性は自分で決められる。

どこまでも、貪欲に。

できるなら、
未来の子どもたちのために
より良い学べる環境をつくりたい。

きっとそれは
「あのときもっとこうであったら、、。」
という後悔が自分にあるから。

過去を悔やむことは、
今の私を否定してしまうこと。

だから、
それも私なんだって。



等しく与えられた限りある時間の中で、
この美しい地球ランドで、

まだまだ未完成の私。


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