ただいまと言える国タイ
世界写真放浪記 Thailand バンコク
エジプトからタイへはオマーン航空の格安チケット2万円の22時間程度で到着した。もちろんLCCではない為ご飯もしっかりと出て。
僕自身タイは何度も短期旅行(それでも3ヶ月程度)で訪れていて、ガイドブックも何も要らずに、ホテルの予約すら考えず行動できる程慣れた国。
もはや実家の隣町よりもバンコク市内には詳しいはずだ。
乾燥していたエジプトとは対照的に、冷房ガンガンの空港ロビーの自動ドアが開くと全身に纏わりつくような湿気がお出迎えしてくれる。
それだけでもう『あぁ帰ってきたな。』と思うと同時に、高揚感と汗が同時に湧き出てくる。
Khaosan Rd
先ずはカオサンロードまでタクシーで移動し、いつも泊まっている宿にチェックイン。カオサンロードとは、バックパッカーの聖地として有名な通りで、安宿、屋台、旅行代理店がずらりと並んでいて世界中から旅行者が訪れるお祭り騒ぎな場所だ。
ただ本通りはうるさ過ぎるので、大概二、三本外れた通りに良い宿が何件もあり、そこを利用している。旅慣れた人が多いので情報収集や夜は飲みに出かける友達も宿で出来る事が多い。
部屋は1.5畳程度の扇風機付き個室か、最近ではエアコン付きの部屋も増えてきていて、扇風機350バーツ、エアコン500バーツ程度が2012年の相場だったと思う。
逸る気持ちを抑えつつ、荷物を解くと先ずはずっと我慢していた豚肉を食べに屋台へと小走りで向かう。
何せ半年近くイスラム圏、ヒンディー圏に居た為、豚肉をまともに食べていない。
頭の中は豚肉と牛肉で一杯。
昔ウチで飼っていた犬のご飯前くらいソワソワしながらイサーン料理(北の山岳地域のバーベキュー)を食べに行く。実はエジプトにいた時からこのイサーン料理の屋台に行くと決め込んでいたのだ。
未だかつてこんなに食を制限された事が無かったので、一口目のが美味いのなんの。なんなら少し罪悪感すら感じる程。
ビールも久しぶりだったので、LEOやTigerをガブガブと飲み干し、足りなかったのでカオマンガイとバナナロティ(クレープ)の屋台をハシゴして1日目は大満足で爆睡する。
タイ料理は香草のパクチーや辛いイメージが先行していて苦手な人も多いかと思うが、むしろ入っていない料理も多い。僕自身どちらもあまり得意ではない。
この屋台飯が僕の中ではタイの魅力の一つとなる。
朝ごはんも屋台で始まるのだが、大抵は朝から暑いのでタイティーと呼ばれるミルクティーとカットフルーツヨーグルトでお腹を満たしていた。お店やホテルで食べると200バーツ位取られるが、屋台だと30〜40バーツ程で食べられる。(1バーツ30円程度のレート)
また、セブンイレブンが至る所にあるのでお菓子やジュースなど困ることはまず無い。つい前日までエジプトで道端のおばちゃんから野菜を買って自炊していたのを考えれば本当に生活しやすいのが分かるものだ。
こうやって資本主義の虜になった僕は、予定していたオーストラリアのワーキングホリデービザをインターネットを使って申請し、取得出来るまでの時間と年末近くでもあったので年越しの計画をのんびりと立てる為、当時一緒にタイまでやって来た今の嫁とサメット島へ移動する事になる。
タイは南北に長い形をしていて、北は山のアクティビティ、南は海や島のアクティビティが楽しめ、バンコクは都会の遊びも出来るオールマイティな国だ。
旅の目的は人それぞれだが、大抵の欲求を日本円の半額以下で楽しむ事ができる。
そして面白いのが、仏教国でありながら酒や風俗に関して寛容な所だ。まぁ日本も同じ様なものだが。
20代で初めて訪れた時は南の島のパンガン島で行われているフルムーンパーティーへ行ったが、イベント自体の内容は全く面白く無いにしろ、その自由度は底知れなかった。またイベント記事で詳しく書こうと思う。
暑い国ならではなのか、おおらかな環境でもあるし、『微笑みの国タイ』と呼ばれるほど皆優しい。
人によって感じ方は違えど、僕にとってのタイは何度訪れても最高でしか無かった。
Ko Samet
コ・サメット(サメット島)はバンコクからバスで3時間程度で着いてしまうお手軽な観光スポットで、タイ人にも人気がある。
島の半分は国立公園になっていて、バイクをレンタルすれば30分で一周できてしまう様な島だ。
バンコクの喧騒を癒すのには持って来いの場所で、海に入ったりしながら食べる事だけ考えてれば良いよ様な贅沢な時間を堪能できる。
そんなに早くオーストラリアのビザも降りそうに無かったので、年末年始をタイで過ごす事に決めると、今度はビザを更新しなければならないので一度タイを出国しないといけなくなる。当時は確か空路入国で30日、陸路入国で15日だった気がするのだが、タイは長期で滞在する時はこの通称ビザクリをしないと長くは滞在できないのだ。
そうなると、カンボジアか、ラオス、マレーシアへ抜けないといけなくなるので大移動となる。また、何度もビザクリをしていると国境も限られてくるので行った事がある場所ばかりになってしまう。旅中は暇も多いが行き先によって考えることも以外と多いのである。
サメット島で半年近くの旅の疲れを癒すのと同時に、半年以上も働かないと仕事をしたい欲求も出て来る事に気付き始める。
欲求と言うよりも焦りも多少あったと思う。東京でスタジオマンをしていた頃は毎日仕事と残業に明け暮れ、遊ぶ時間もほぼ無かったのが真逆の生活をしていたのだから。
ただやはり無い物ねだりなのだろう。いつも衝動的な欲求は今居る位置と真逆な所にある。
それの繰り返しだ。
行き先も決まり、バンコクへ戻るとビザクリの時間が無いため早々にラオスはシーパードンへと移動することとなる。
次回 世界写真放浪記 Laos シーパードン
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