風に吹かれて

例えば　走ることに疲れちまって
もう進めないと思ったら
思い出して欲しい
昔よく行った
あの店のことを

地下鉄の　窓にもたれて
眉間に深い筋(すじ)刻み込んで
灰色の息を吐き出してる
そんな顔見たくないぜ

見えない明日に
怯えたってかまわない
たまにはバーボン浴びて
叫べばいいだろ

例えば　進む道に迷って
誰かの声を聞きたくなったら
いつだって呼んでくれよ
俺たちのことをさ

丸い背中に　鉛

明日はいらない

ドアを開け

暗い空見て

胸を撫でおろす

今日を乗り切り

下を向き

このまま闇に溶け

消えてしまいたい

進まない

進めない

歩くほど

足元が歪んで

見えない　

明日が

聞こえない

あなたの声が

西行きのバスに載り

エンジンの鼓動だけが

現実を繋ぎとめる

窓の外

飛んでいく街灯のなか

目をつぶる

見えなくてもいい

暗くてもいい

明日などいらない

違うところを見ている

少しだけ

あなたと違う考えで

少しだけ

あなたと違うことを言って

少しだけ

違う未来を見てる

どっちが正しいわけじゃない

あなたが正しいわけじゃない

賢いとか

鋭いとか

鈍いとか

ボンヤリしているとか

いったい誰が決めるの？

あなたはそんなに偉いの？

失敗したら

ほらね、としたり顔

だから言ったのにと、

高みの見物

視野が狭いとか

視座が高いとか

誰の目線で

フル在宅勤務になり、自宅にこもりきりの毎日。
いい加減飽きてきたｗ

今日だけを愛して

夕闇せまる欅坂
肩寄せて歩く
降り出した雨に
素足 濡れても
気にせずに

カウンターで
たわいない話に
うなずくきみ
2人の距離を埋めるには
頼りないロープだけど
まっすぐ見つめる瞳
偽りはなくて

今だけは2人の時間
邪魔されたくない

今日だけを愛して
明日はないから
戸惑う眼差し
今だけはこっち見て

明日になれば
12時をすぎれば
今日のことなど忘れて
終電までの夢

明日なき愛に
心乱

プリムラ

プリムラの花咲く週末に
見つけた 新しい ストーリー
エスプレッソ飲み干して
漕ぎ出したコバルトの空の下

お揃いのカーデ はためかせ
ガラスに映る姿 映画のよう
淡い光のなか スピードあげて
ふたり溶けてく

連れて 行って 忘れないで
あの川の向こうに
今すぐ 全速 息が切れても
誰もしらない 光のもとへ

そう いつまでもつづく
エンドレスロード
あなたの息を 感じながら
ペダルと シンクロ

薄紅色のアクセル

（1）
もう春なんて　来ないと思ってた　
鈍色（にびいろ）の空を見上げ　
沈んでいく気持ち　
止めることできない　
立春を過ぎ　
少し色づくつぼみ見ても　
まだ信じられなくて　
だけど・・・　
さくらの花を見たら　
なんだか笑えてきた　
カチカチに凍ってた心　
薄紅色に満たされて　
ジンワリ溶けだすから　

（2）
この世界に 冬しかなかったら
生きていくのは 難しい　
いつか朝がくると　
信じて