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2023年12月の記事一覧

夏の祭りのこと

吹雪の中で雪かきをしながら。夏に。なぜあの祭りが行われてきたのかを唐突に理解する。どのようにして発生し、どのようにして形を変えていったか。血が交わり世代が変わっていくごとに。脈々と。精霊送りと呼ぶには荒々しすぎる祭り。武者や鬼を模した極彩色の巨大な灯篭。最後には海に流される灯り。(流し雛、のことも思い出した)

同じ掛け声を繰り返し、トランス状態の若者が笛の音と共に踏み鳴らす舞踏。同時に体につけた

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最近のこと

最近のこと

懐かしいもの。竜の鼓動。野に吹き渡る風。羊飼いの角笛。水辺。水草の揺れる澄み切った水。熱い砂。紺碧の夜空。ウールにくるまって見る天の川。あたたかなお茶をくれるひとの笑み。湯気。花畑。果樹園。煉瓦の塀。鉄の柵の向こうに見える家。高く広い空。

かかりつけの薬局に行く途中で路地裏を歩いていくのだけど、古い住宅地の中になぜかぽつんと煉瓦が使われた元・雑貨屋さんみたいな外観の建物があって、いいな~と通るた

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それでも美しいと言う

それでも美しいと言う

ご近所の草原が紅葉していて、綿毛の種を持った植物を見られて、光るように美しい野菊が咲いていて、ここがかつて名も無い湿地帯だったころを思って。

世界があまりにも美しくて、絶望も希望もいっしょくたにして、犬と歩きながら

かつてのわたしであったひとと、その相棒と、あるいは誰でもなかった影と、歩きながら。

救われてしまった。

あの日選ばれなかったはずのわたしは、それでも、この世界を美しいと言ったの

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