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【いずれ起業/経営者を目指す方へ】事業としてのChatGPTの捉え方(役員山川のブログより)

*こちらの記事は取締役・オペレーションDX部門管掌の山川のnote記事「ChatGPT関連のtoB向け事業立ち上げを検討している方へ」を再掲しています。就活生の方でも理解できるとても面白い内容だと思いましたので、新卒採用noteにも掲載することになりました!ぜひご覧ください!

チャットボット事業を展開していた私が受けた衝撃といったら・・・

こんにちは。@UCyyと申します。私はもともとAIチャットボットの事業を展開しており、これまで1000社以上の企業に自社サービスを導入をしてきました。事業管掌をしながら、今も一日5社くらい商談をして、製品の提案からクロージング、ご利用中のお客様のサポートまで行っています。
去年までChatGPTは私自身も使ったことはなく、使い始めた時期は皆さんと同じではありますが、チャットやチャットボットを活用したビジネスという点では経験があるので、ChatGPTをこれから事業化したり、既存事業に組み込もうとされている方に、少しでもお役立ちいただけるのであればと思い、記事を書いてみました。反響があればもっと細かいことも書こうと思いますが、今回は序章として。
※toCのビジネスは疎いです・・・。

チャットボットやRPAなどの業務自動化ソリューションを提供している会社にとって、ChatGPTはとてつもない影響です。「ホワイトカラーの仕事がなくなるのではないか」と言われますが、真っ先にそれを感じたのは我々のようなベンダーだったかもしれません。
ある日突然宇宙船が降ってきて、そこに見たこともない戦闘力の宇宙人が乗ってたみたいな感じです。
いちユーザーとしてや、経営者としての直感だけでなく、経験と技術的見地からそのすごさと恐ろしさを即時で認識しました。
これを脅威に感じて撤退するベンダーもあるでしょうし、チャンスだと乗っかるベンダーもあると思いますが、私は完全に後者であり、毎日ワクワクが止まりません。

本当にみんなChatGPT等のGenerative AIを業務で積極的に使うようになるのだろうか?

私はWeb2.0時代くらいから起業して、その時期その時期に伸びた技術やサービスを活用しながら事業をつくりました。(同じくらい撤退もしました)
なので周りはIT業界の経営者が多く、友達の多くが業界人です。IT業界の中にいると、トレンドは早く耳に入るし、周りの人の情報収集力・発信力が高いので、勝手にリテラシーが上がります。そしてそれを普通に感じてしまいます。
一方の私は、ここ4-5年、エンタープライズにAIチャットボットなどの導入支援をする仕事が多く、普段ご一緒するクライアントはメーカー、小売、アパレル、飲食、商社などの大手の現場マネージャー~経営層や、地方の中小企業経営者などです。
我々IT業界人は、アンテナは高いかもしれないですが、こういった企業と仕事をしていると、いかに狭い世界にいるのかを痛感します。

https://stat.visualizing.info/msm より
世の中は広い

私たちIT業界の人間は、最新情報をすぐにキャッチし、便利そうなものはすぐに活用してみようと思いますが、それは一部の人です。

3月中旬に大阪で170社のベンダーと5000人の来場者がくるDX EXPOという展示会に、私も自ら足を運び、ChatGPTの認識状況を聞いて回りました。私個人でも100人くらいと話し、社員が会話した来場者もあわせると500人くらいの方の声を聞きました。
DX EXPOというくらいなので、DXに造詣のあるビジネスマンが来るのですが、ChatGPTについての認識は以下のようなものでした。
【ChatGPTという単語の認識率】80%
【ChatGPTを使ったことがある】10%
【ChatGPTを仕事の効率化として使ったことがある】1-2%

IT業界人が思うほど、ChatGPTがどのようなものかを把握している人は、まだまだ少ないです。
「見て見ぬふりをしている」という段階でもなく「視野にあまりまだ入っていない」感じがしました。まだ新しいものだから知らないということもあるかもしれません。
しかし今後「便利らしいね」ということを知ったからと言って、多くの人が積極的に使おうとすることになるかは疑問です。

明らかに便利・コスパがいいものでも、習慣を変えたくないという無意識の力に勝るのは難しいのです。
世界での日本のキャッシュレス決済比率などを見てもそうです。

多くの日本人は、ポイントがたまったり安くなるメリットがあったとしてもまだまだ現金を使うし、マクドナルドのアプリをインストールせずにレジに並ぶし、SlackやTeamsがあっても隣の席の人にメールをするのです。

機能的に便利だと聞いても、習慣は変わりません。
では習慣を変えるにはどうしたらよいのでしょうか。
それには「変わろう?変わろうぜ!?」という啓蒙ではなく、トップダウンの指示が有効です。
トップダウンの指示や依頼があると、驚くほど日本人は柔軟に習慣を変えるものだなと、コロナ禍で改めて感じました。
こうした突然の事態においては、リーダーの意思決定力が問われるのだなと改めて感じます。

ChatGPT関連事業をやっても本家ビッグテックが同じことやってきたら終わりでは?

一方、IT業界人は、こう考えがちです。
「こんな言語処理エンジンやAPIがオープンになってたら、結局GAFAM等のビッグ・テックが数の論理と資本の力ですべてを搔っ攫うのでは?法人向けにGenerative AIを活用したサービスを開発したところで本家がそれをやってきたら終わるのでは?」と。

私はそんなことはないと思っています。
ちょっとでも英語っぽいUI、テッキーなUIであるだけで、多くの日本人ユーザーは使いません。
機能よりも、どうカルチャーにあわせられるかが大事だと思います。
昔iPhoneを欲しがった若者は、かわいいカバーがほしいからという理由が多かったという話に近いかもしれません。

特にBtoBのサービスをトップダウンで導入するには、トップが導入しやすい体制とフローとが重要です。機能より商習慣に依存するのです。
そして、トップが動けば一気に全体が動きます。
いくら本家のAIビックテックがツールを出したとしても、国民性や商習慣に即したUIや導入支援がセットでないと、浸透しないのではないかと思っていますので、「いずれ他がやるだろうな・・」と指をくわえてみているよりは、自身が保有している土地勘をもとにサービスを開発してみた方がいいと思います。

日本のIT企業は勝てるの?

結局、Generative AIのベースはやはりアメリカです。OpenAI/Microsoft/Googe/Adobeなど。
そして彼らにより技術は突然コモディティ化して、世界中の誰もがAIを活用して事業やサービスを作れるようになった今、どこで差別化するのか。
「そうなるともっと日本は競争優位を失うのではないのか。」
と思われるかもしれません。
私はむしろ、日本にはこのGenerative AIの波は大チャンスだと思っています。
高度なAIは等しく皆が使えるようになりますが、ここで重要なのは「AIがどのような挙動をするとよいか」を考えるプロンプトエンジニアリングというスキルです。
「こうしたシチュエーションでこうした挙動・会話をすれば、こうした感情が生まれるだろう」まで考えてAIに指示できるのは、日本人なのでは?と私は考えてます。
プロンプトエンジニアリングはおもてなしだったり、他人をおもんばかる精神や、利他やGiveの精神が活きるのではないでしょうか。

まさしく日本人にDNAとして刻まれいるこれらの精神は、UI/UXで反映され、日本から素晴らしいサービスがたくさん出てくる気がしてなりません。デジタル大国として日本を再生させることができるチャンスがあると思うのです。(最近のW杯やWBCがそんな勇気を与えてくれました)

私が今やっていること

これは一部宣伝なので読み飛ばしていただいても大丈夫です。
2023年4月4日に法人GAI Powered by GPT-4
というサービスをリリースします。

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980円から始めるChatGPT!

「法人GAI Powered by GPT-4」の機能法人

従業員は「法人GAI Powered by GPT-4」にログインすることで、自社専用環境で「ChatGPT」を利用することができます。
基本機能としては、一般的な「ChatGPT」との会話の他に、文書要約/添削/翻訳/FAQの自動生成などを想定しています。
また管理者向けの管理画面も発行し、ユーザー側への機能追加やアカウント管理、利用状況の分析を可能にします。

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「法人GAI Powered by GPT-4」のサービスイメージ

ご興味ある方は、資料請求いただければ資料をお送りいたします。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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当社では、これらの事業を推進していくため、営業・マーケティング・カスタマーサクセスを積極採用中です!

GPTやGenerative AIをはじめとする最先端の技術を持ちながら、クリエイティブな方々と一緒に事業を展開することにも力を注いでいます。


ご興味をお持ちいただけた方は、役員座談会にてお話しできれば幸いです!
▶️詳細ページはこちら

取締役 新田 章太
大学3年生より、学生インターンとしてギブリーに参加。エンジニア領域に特化した採用支援事業を立ち上げ、2012年に大学卒業後、そのままギブリーへ新卒入社。
2014年より取締役、2021年4月からはHRTech部門・社内人事管掌役員も兼任。

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