青い羊

翻訳不能な現実を翻訳する。発達障害のまま、半定型・半発達で生きるためのメディア

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最近の記事

物忘れ-まずはここからやってみよう-

指摘されれば思い出せるけど、ふられた仕事を忘れてしまったり・抜けがあったりする。 記憶力そのものはどうにもならないけど、なんとか対処できる方法はないのか思ったことはないでしょうか。 私も健忘症があります。ですが、幾つものテクニックを使って仕事は問題なくこなしています。 その中で、1つだけ選ぶとしたらこれをやれというものを紹介します。 それは、目的と行動を言語化することです。 なぜあなたは指示が漏れてしまうのか 私自身の経験と発達障害の後輩を行動を観察して、次のことに気

    • 発達障害の私が取締役の紹介で転職した話

      転職エージェントとマッチングアプリの広告で溢れている電車に乗っていると、さもそれが当たり前のように見えてきます。 でもそれは資本主義という社会システムの上で動く属性主義というマシンに過ぎないと思います。 人間は、社会には今のあるシステムしかないと思いがちです。 特に私と同世代の人と話していると、社会を平面的で簡単な因果関係から成り立っているかのように見ていると感じます。 私は、社会は複雑なレイヤー(層)からなる多面体だと思っています。 そう考えたのは、社会人2年目の頃

      • 発達障害特有の「こだわり」で困ること

        学生時代は問題意識を持っていなかったのに、社会人になって現れてくる問題のひとつに「こだわり」があるのではないでしょうか。 「こだわり」とは広い意味で経験の偏りと捉えて欲しいのですが、これが社会人になって特に問題になってくると感じています。 具体的に言えば、①チームワーク ②想像力 ③判断軸 の3つの点で問題が出てくるのでは無いかと思います。 会社員として必要なこと会社員になれば、当然のことながら組織人としての振る舞いを求められます。その振る舞いとは次の3つだと思います。

        • ASD・経理・総務職の私が効くと実感したケアレスミス対策

          営業・経理・総務に限らず、事務作業はどの部署にいても必要となります。ケアレスミスが酷いのでルーティンワークが多い経理職についたとしても結果は同じです。 経理は特にミスをしないことが前提となります。根本的に自分のミスの原因を掴めていないと仕事にはならないでしょう。 発達障害には局所的情報処理という特性があります。一言で表すとすれば、「木を見て森を見ず」という傾向です。 全体を俯瞰しながら細部を見ていかなければいけないのに、細部ばかりに気を取られて誤った方向に進んでしまうの

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          【大人の発達障害】優先順位の付け方のポイントは”費用対効果”

          計画的に取り組んでいたはずなのに時間が経つにつれてやることが全然終わっていないことに気づいたり、仕事に取り組んでいるうちに頭の中がグチャグチャになって整理できなくなることはないでしょうか。 優先順位の付け方が重要なことはわかっているのにうまくいかないのはその優先順位の付け方が良くないからです。 では、どのように優先順位をつけてタスク管理をすれば良いのでしょうか。うまくタスク管理をするためには2つポイントがあると思います。私が実践しているその重要なポイントについて紹介したい

          【大人の発達障害】優先順位の付け方のポイントは”費用対効果”

          ASDの私が学んだ話題の振り方のコツ

          話題を振るのはASDにとって苦手なことの一つではないでしょうか。そもそも雑談というものを理解していない傾向があるので、「話題を振る」と言われても何のことか意味がわからない人も多いでしょう。 「今日はいい天気ですね。」 「見ればわかるだろう!」と思ってはいけません。「話題を振る」ということを理解するには相手はどのような意図を持ってそのような発言をしたのかという想像力が必要です。 それではなぜ「話題を振る」のでしょうか。それは共通点を作るためです。 共通点を作ると言われて

          ASDの私が学んだ話題の振り方のコツ

          【大人の発達障害】考えて仕事しようと言われないために重要な視点ー「考える」とは”WHY"のこと

          ASDなど発達障害の方が苦手なことにあげられるのが物事の全体をみることです。仕事においては細部だけではなく全体を見なくてはいけません。 細かいところが気になり時間をかけてしまったり、その仕事全体の目的を理解できておらずに「考えて仕事してる?」「努力不足」と言われることもあると思います。 仕事をする際の物事の考え方や視点をあまり理解できていないのに「考えて仕事をする」という努力をしても何も分からずにストレスがかかるだけで得るものはありません。 物事には「見方」があります。

          【大人の発達障害】考えて仕事しようと言われないために重要な視点ー「考える」とは”WHY"のこと

          物事は明るく捉えなくても良い。HSPが仕事で気持ちを切り替えるポイント

          仕事をしていると失敗することが多くあると思います。何でこんなことでミスするんだろうか。何でそのような想像力が働かなかったのだろうかと自分を責めてしまうこともあると思います。 それでも仕事はしなくてはいけませんし、過度に落ち込んでいたりすると周りの雰囲気も悪くなってしまいます。 しかしそんな時にすぐに気持ちを切り替えられる程、簡単ではないですよね。 それではどのようにして気持ちをコントロールしていけば良いのでしょうか。そのポイントには「無分別」「自己注目」という仏教と心理

          物事は明るく捉えなくても良い。HSPが仕事で気持ちを切り替えるポイント

          【大人の発達障害】仕事のミスの意外な原因は「暗唱」にあった。

          電話をとって取次をする際に相手の名前と会社名を覚えたはずなのに受話器を置いたら忘れているなど、頭の中で覚えていたはずなのにいざそれを伝えようとすると忘れている経験はないでしょうか。 電話対応などではメモを取れば済む話ですが、その場所にメモがなかったりメモが取れる状況でない場合もあります。 このように覚えていたはずのものを忘れてしまうのはなぜでしょうか。実はこのような物忘れの原因を認知心理学が明らかにしています。その原因には「暗唱」があると考えられています。 このnote

          【大人の発達障害】仕事のミスの意外な原因は「暗唱」にあった。

          発達障害の私が気づいた仕事が遅い本当の原因とは

          取り組んでいる仕事がなかなか終わらなくて「もっと効率的にやろう!」「ちょっと遅くないか?」と言われた経験が発達障害の方にはあるのではないでしょうか。 特にASDはまじめな性格の人が多く、サボっているわけではないのに仕事が遅くなってしまうという悩みを抱えている人も多いはずです。 そう言われないように、効率的に仕事をやるにはどうしたら良いでしょうか。実は発達障害の特性を理解してやり方をひとつ変えてみるだけで、より効率的に仕事に取り組めるようになっていきます。 今回は全体的な

          発達障害の私が気づいた仕事が遅い本当の原因とは

          ASDは雑談の本当の役割を知らない?

          ASDの方は雑談が苦手な傾向があると思います。単刀直入に本題から入ったり、雑談は無意味と思っている人も多いはずです。 「どのように雑談をするか」という技法以前に、そもそも雑談とは何かということを理解できていないのだと思います。 世の中の多くの人々は雑談などのコミュニケーションをとって生きています。しかし、なぜそのようなコミュニケーションが重要なのか誰も教えてはくれません。 雑談の意味が何かを理解することができれば、コミュニケーションに対する見え方が変わっていくと思います

          ASDは雑談の本当の役割を知らない?

          発達障害の私が実践するミスなく簡潔にメール書くための秘訣

          誰かにメールを送らなければいけないのに、メールを書くと長文になってしまったり、要点がまとまらないという経験はないでしょうか。 簡単に言えば『木を見て森を見ず』というような特徴が発達障害にはあるため、こういう全体を見て要点をまとめることを難しく感じたり、またメールを書き上がる前に誤送信してしまうなどミスをしてしまうなどメールに関する問題を抱える方は多いかもしれません。 今回はこのような問題を解決できる簡単な方法を紹介します メールは表題から書くメールを上から順に(1)送信

          発達障害の私が実践するミスなく簡潔にメール書くための秘訣

          発達障害の大人のための「オープンクエスチョン」に強くなる裏技

          社外・社内問わずに仕事をしていると「最近仕事はどうですか?」とを聞かれることはないだろうか。その質問に対して『どうって言われても。。。』と思い答えに窮してしまうというのは発達障害をお持ちの方にとってはよくある場面だと思います。 特に発達障害をお持ちの方にとって一番難しいのは会話の初めに「最近どうですか」と聞かれる場合ではないでしょうか。 例えば、上司との面談の場面です。面談の時間になって会議室へ出向いて椅子に座ると、上司が話を切り出してきます。 『最近どうよ?』 それ

          発達障害の大人のための「オープンクエスチョン」に強くなる裏技

          ASD・ADHDが「報・連・相」できるようになる重要なポイント

          人と関わって仕事をしていく上で「報告・連絡・相談」をすることは重要なスキルの一つです。 仕事を円滑に進めるためには情報を共有することが必要になります。その上、「報告・連絡・相談」をすることは社会人のマナーとしても重要視されるからです。 しかし、発達障害を持つ人の中では「報・連・相」をすることが苦手な人が多いです。いつ・どんな時に報告をすればよいかあまり理解できていないため、「これは連絡した方が良いことなのだろうか」と悩む方も多いのではないでしょうか。 そこで「報告」・「

          ASD・ADHDが「報・連・相」できるようになる重要なポイント

          発達障害でも大丈夫、電話対応のたった1つのコツ

          学校を卒業して社会人になった時、電話対応は必ず任される仕事の一つと言っていいかも知れません。そのため、働いていて電話対応をしなくていいという状況はほとんどないと言っていいでしょう。 しかし、電話は相手の顔が見えないため相手の表情から汲み取ることはできません。また早いレスポンスで柔軟な対応をすることが必要になります。 そのため、発達障害をもつ人にとっては困難に感じる人が多いかも知れません。よりスムーズに電話対応をするためにはどうしたら良いでしょうか。 それはずばり”パター

          発達障害でも大丈夫、電話対応のたった1つのコツ

          【大人の発達障害】仕事でミスをするのは「言葉の障害」にあった。

          頭では分かっているつもりなのにいざ仕事に取り組んでみると、一度ミスしたところをもう一度ミスしたり、自分でもこんなミスをした理由が分からないという経験はないでしょうか。 『やる気が無いの?』 『投げ槍でやってない?』 このようなことを言われた読者も多いことだろう。 著者も実際に言われたことがあります。確認作業を二重にしても、取り組み方を工夫をしても一向にミスは無くなりませんでした。 しかし、実はその対策には盲点があります。それは・・ パソコンで何かを打ち込む前にすで

          【大人の発達障害】仕事でミスをするのは「言葉の障害」にあった。